Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

時間の感覚

2006年10月11日 23時15分16秒 | Weblog
今日は午前中生徒さんのレッスン。午後から新しく取り組む、生徒さん達の次回オペラ作品のオーディションがありました。
まだほとんど準備ができていないのは、わかっているんだけど、それでも日程の関係で今日やってしまわないといけなかったので、強行に行うことに。

2時に始まったのですが、まずは台本読みから。いろいろな人にいろいろな役柄で台本を読んでもらうことにしました。それだけでも、この人はこの役がいいなぁという声の色があって、なんとなく私はその配役を頭に描きます。

そして次は実際に各役を少しですが歌ってもらいことにしました。最初に少しみんなで練習して、その後一人ずつその役で歌ってもらうことに。台本でいいなぁと思っていても、実際歌ってみると、声の感じがずいぶん違ってしまって、頭の中の配役が何度も変わっていきました。

今日は決定ではなく、「○○さんだとこの役かあの役。」とい風にだいたいの候補を決めておいて、あとは月末に、今日これなかった人の声を聴いて最終の判断をしたいと思っています。

役柄は、人間のほか、キジ・牛・カラス・どろぼうとユニークな役が多く、決めるのも大変です。また、生徒さんの「自分は○役がいいなぁ」という思惑とも違ってくるので、それも大変。でも一緒に声を聞いていると、生徒さんでもわかるくらい、その役にあうあわないが出てくるものです。

今からまだ1年以上先の話ですが、楽しいものになりそうです。

実はこのオペラ(他にも重唱・ソロとあります)、私がいない間の宿題なんです。
これが自分たちの力でつくることができたら(ちゃんと公演まで持っていき、私にもお客さんにも納得がいったら)またレッスンをきちんと再開しましょうというお約束になっている。でないとみなさん1年間な~んにもしないでぼ~っとしているに違いない。今から頭抱えて悩んでおられますが、きっと私以上に思い出深い1年になるに違いありません。がんばってね!

で、今日のタイトル。「時間の感覚」
実は、今日のそのオーディション。私にとっても今回はじめての作品だし、すごいプレッシャーだったので、時間がいつまでたっても進んでくれない。へんなストレスばかりかかてくる3時間だった。3時間どころか5時間くらいに感じられた。
でも、その後、晩御飯を食べに行って、おしゃべりし、店を出るとき気がついたら5時間ほど店にいた。あっという間だった。時間は感覚であ~る。という結論。

だからしっかり準備しないと、お互い、あっというまの1年になってしまう。がんばろ~!
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4 コメント

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Unknown (ぼす)
2006-10-12 21:24:34
オーディションって、むつかしいですよね。ミスキャストが面白いものを産む可能性もあるし。安全パイでいきたいなら、イメージできる、巻き戻し感覚のキャスティングをするべきなんだろうけど。若かりしころは、チケットをいかにさばけるか、でキャスティングされた経験もあり、実力ってなに?表現者ってなに?と、自暴自棄になりました。まあ、表現の分野以外でも、スポーツ、サッカーや野球なんかも、監督の采配ってのにかかってるんだろうな、とも思います。そしてそして、しろうとほど、ごたくをならべるもんです。うちの旦那も、お前が監督かってほど、テレビの前で偉そうに意見してます。んならお前がやってみろや!と、かなりむかついてみてます(笑ほんのすこしでも、プレーヤーの経験のある人は、違った意見をいうんじゃないか。愛があるコメントがでるんじゃなか、と、もう日々です。一年後、どんな作品に仕上がるか、とっても楽しみですね!
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キャスティング (はに~)
2006-10-12 21:53:47
>ぼすさん

久々のコメントありがとうございます。

一つだけ反論です。私はチケットさばけるのも、実は才能と実力のうちなんだと思っています。どれだけ上手でも、観客から愛してもらえない舞台人は、そこまでです。またどれだけチケットがさばけても、実力のない人は長い活動はできません。どこかの金融ローンのCMではありませんが、バランスが大事。



今回のオーディションはもちろん素人さんなので、その人が一番いいものを出せる役を探しています。でもそれは普段のイメージとは違うんですよ。1年後もしよかったら見に来てください。お待ちしています。
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Unknown (ぼす)
2006-10-13 06:14:44
チケットさばけるのも、才能と実力のうち。確かにそうかもしれませんね。今になれば、そういったものの見方ができます。そして、そういったものの考え方が出来るようになってくると、チケットがさばけてくるんでしょうね~(笑 一年後、楽しみにしています!
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そうなんです (はに~)
2006-10-13 09:10:46
私はそれを演劇学校に行ってる時に、教えてもらいました。確かにそうだと思いましたもん。



知り合いの演奏家の中には、たぶん誰も聞きたくないだろうなぁというような曲ばかり選んで(もしくはオタッキーな人しか聞かないような曲ばかり選んで)大きなホールでリサイタルをしている人がいます。そういう曲を演奏するのも学術研究という意味では大いに結構ですが、場所とお客さんを選んでほしいといつも思っています。クラシック離れを作ってしまったのは、私たち演奏家のほうの責任です。自分の勉強したい曲=観客の聞きたい曲ではないのです。これが私の持論。



商品を売ろうと思ったら、お客さんにこびるのではなく、お客さんが欲しいといってくれる、いいものを作る。どこの世界も一緒です。(途中からは、もうぼすさんに言ってるのではなく、自分に言い聞かせてます。)

だから、(もしかしたらこれは観客に受け入れてもらえるのではないかしら?と思っているので)ウィーン歌曲を勉強しに行って来ます。シュリッテだけでなく、よかったら私の方も1年後よろしく。
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