Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

新春の宴

2009年01月22日 22時43分00秒 | Weblog
昨日9時にお布団に入ったのに、やっぱり眠れなくて、2時くらいまでうとうと。4時におきて、始発の次の電車にのって大阪へ。7時半にリッツカールトンに入りました。リッツって、高級イメージがあって、いままで一度も行ったことがなかったのですが、行ってみたら、ホテルのみなさん親切だし、雰囲気はウィーンのザッハーやインペリアル、そっかヨーロッパの古いホテルなんだ…それなら大丈夫。アメリカ系のHホテルとかは苦手なんです。

さて、8時からリハーサル。最初マイクの感じが上手くつかめなくて苦労しましたが、最終的にはとてもいい感じでリハーサルをすることができました。次の10時のオープニング「乾杯」(椿姫)も、朝早かった割には合格点でした。

でも!その後3時間の待ち時間、そして衣裳がえ、声だし出来ないまま1時のステージに行って、舞台に立ってめまいしました。覚悟はしていたけど、目の前でなにかたくさんの人が、600人がうごめいているんです。食事が終わって、ホテルのサービスのみなさんがコーヒーを出して、トイレに向かうご婦人たち、まだデザートを食べている人などなど。なにかよくわからないんですが、うごめくんです。つまり上がってしまったんです。なので最初にシューベルトのアベマリアを歌ったんですが、(こういうので緊張感を出して雰囲気をつくっちゃえって思ったので)緊張通り越して上がってしまい、全然思ったとおりに歌えなかった。音程が悪いとか、歌詞を忘れたとかそんなんじゃない。でも堅い声で、したかったことが全然できなかったのが、終わっても、ご飯食べても、コーヒー飲んでも引っかかって悔しいです。

その後は少しずつ自分を取り戻し、ロバウは楽しく歌えましたし、鐘が鳴りますは、会場が張り詰めた緊張感でシンとしているのを感じましたし、最後の「ウィーンはウィーン」もラデッキーマーチのように手拍子をしていただき、いい雰囲気で終わることができました。でも、でもやっぱり悔しい。

もちろんホテルだし、マイクだし、ざわざわしてたし、3時間待ちだし、条件は悪い。でも、でも、それでも、ちゃんと歌えないといけない。歌うだけでなく、ある一定の内容で歌えないといけない。それができてプロですって言えると思うんです。

私のあとは、あるヨットマンの男性が講演をされていました。最後の10分だけ聞かせていただいたんですが、上手い!ヨットの人なのに、とてもひきつける、そして計算された話をされている。そうか、ヨットに乗るためには、こうやって講演に廻って、資金をため、援助してもらえる人をさがさないと乗れないのだ、と、うがった考えをしてしまう。彼が「次、いつヨットに乗れるかどうかは、自分ではわからない。神様が決めること、それよりも僕の天命はそれまでみなさんにたくさん話をしていくことなんです。」みたいなことを言っていたが、それだけはウソだと思ってしまった。ヨットマンが、ヨットに乗りたくないわけがない。彼は乗りたいからここで話をしているのだ。

もっともっと練習しないといけないです。いつどんな条件の仕事がきても、繊細な表現が、自分のしたいことができるような。まだ悔しい!
コメント
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