映画時々お酒

心と体に栄養を♪

死ぬまでにしたい10のこと

2004-10-16 23:17:00 | 映画
10代で妊娠、結婚し23歳で既に二児の母。たいした職につけない夫と子供と、母親の家の庭においてあるトレーラーハウスで暮らす日々。そんな彼女に突然余命2か月の宣告が。残された時間の余りの少なさに、彼女は死ぬまでにやっておきたいことを10個あげて、それを一つずつ実行していく。

一見普通に幸せそうに暮らしているように見えるけど、実は彼女はかなり我慢してきたと思う。それは若さに任せた結果に対する責任を放棄しなかったから。子供をおろすことも出来たし、結婚しなくても良かったはず。でも彼女は貧しくても一生懸命働く、子供の面倒もちゃんと見る、夫と仲良くし時には励ましあう・・彼女は本当に真面目に頑張っていた。それなのにもう人生の終わりが来るなんて。

彼女がやったことは、やはり最後まで自分の責任を果たすものが多かったけれど、ささやかな彼女の欲望も混じってる。それはある意味贅沢かもしれない、もう一つの人生を体験すること。これには反対意見もあるようなのですが、今の人生しか選択出来なかった彼女の、最初で最後のわがままで、私はこれを許したいと思います。

スクール・オブ・ロック

2004-10-15 23:01:00 | 映画
いつまでもロックに夢中な男が、自分が作ったバンドから追い出され、転がり込んだ先の友人宅にかかってきた電話から、その友人になりすまし行った職場は、なんと私立の名門小学校!ロックしかしらない彼がそこでやったことは・・

で、だいたいお話が見えてしまうと思います^^;
ポイントは小学生の演奏の上手さと、全編に流れる70年代ロック。主人公のジャック・ブラックは、ルックスも声も演技も、好き嫌いが別れそうです。
かくいう私も、これを見たのは、70年代ロックがどのくらい聞けるかな、と言うのが目的のほとんどでした^^;

別の人の掲示板に書いたことがあるけど、ここに出てくるスティーヴィー・ニックスは、結構マニア向けとずっと思ってたんですが、やっぱりヒット曲もあるし、こうやって映画に使われると、やはり人気があるんだなあ、と再認識。

そういえば、最近また70年代の曲がTVCMでも流れてますね。カバーしたのも含めて、ジャーニー、ブロンディ、クイーン、デビッド・ボウイなどなど・・

フリーダ

2004-10-12 01:14:00 | 映画
メキシコの実在の女流画家、フリーダ・カーロの生涯を描く。彼女の映画が作りたいと暖め続けていたサルマ・ハエックが、製作にも参加し、渾身の演技でアカデミー主演女優賞にノミネート。

学生の頃の事故が原因で、体に後遺症が残るフリーダだが、その奔放な性格と力強さで、絵の才能を開花させていく。彼女の絵は、そのまま彼女の厳しい人生を表していた・・

サルマ=フリーダの力強さ、衣装や背景の鮮やかな色彩、強烈な個性を持つ登場人物、素晴らしい彼女の絵の数々(そのときの状況がそのまま絵になっているというのがわかる演出)も見られ、本当は悲しい人生かもしれないのを、力強さを全面的に出しています。
夫役のアルフレッド・モリーナ(「スパイダーマン2」のドクター・オクトパス)は、外見ともどもなりきり。助演男優賞あげても良かったと思います。

シェフと素顔と、おいしい時間

2004-10-10 22:56:00 | 映画
「レオン」以来、どちらかと言うとアクションづいてるジャン・レノが、捨てられた女に未練のシェフ、ジュリエット・ビノシュが、暴力男となかなか別れきれないメイクアップアーティストで、結構意外な組み合わせ?

お互いに恋人の問題を抱える男女が、悪天候のため空港で一晩を過ごすことになる間に起きる出来事を、ユーモラスに描きながら、人生についても考えさせる。

こういう短時間の何気ない状況での男女の出会いを描くのは、やはりフランス映画の得意技。ほとんど主役の二人の会話で話が進みます。かなりせりふも長く、二人ともしゃべりっぱなしですが、退屈はしません。
関わりたくないと思いつつ、つい困っている人を放っておけなくておせっかいをしてしまい、墓穴を掘るお人よし、っていますよね。でも現実では、それが素敵なラブロマンスに発展することはまずありませんが。それでも、こういうお話っていいなあ、と思います。

エデンより彼方に

2004-10-10 00:29:00 | 映画
ジュリアン・ムーアがアカデミー主演女優賞にノミネートされた作品。

1950年代のアメリカの地方都市。男は男らしく、女は女らしく、夫は夫らしく、妻は妻らしくすることが最高で、人種差別も激しい時代。会社の重役を務めるハンサムな夫、二人の子供、誰もが認める、完璧な妻の役割をこなす美人の妻。それにふさわしい美しい風景を持つ町だが、人々の考えは古く偏見に満ちていた。すべてが完璧であった家庭は、夫が同性愛者であったことが発覚したことで、妻は動揺、庭師の黒人の男性と親しく会話したことから、家庭の崩壊が一気に進む。

時代設定が古いせいもあるけど、話自体も今ではもうありえない・・作ったほうは、たぶんその時代のそういう話の雰囲気を再現したかったのだと思いますが。
しかし、ここまで完璧な家族を用意していて、普通まずありえない事件が起きて壊れていく、となると、もうこれは完璧なメロドラマで。それが悪いと言うわけではないのですが、今更、とも思えます。当時を知る人は感動するでしょうけど、そうでない人には共感しにくいのでは。

最初のほうの見事すぎる紅葉の赤や、登場人物の鮮やかな色の衣装(これも赤が多い)が、強烈に印象に残ってます。