ベストセラー小説の映画化第2弾。監督は前作に引き続き、ロン・ハワード。そして主人公の大学教授にはトム・ハンクス。
前作『ダ・ヴィンチ・コード』は原作を読まなかったのですが、たまたま映画を見る前に、TVで特集やっているのを見てしまい、失敗しました。
何故かと言うと、特集の謎解きがほぼ映画の内容と同じだったため、映画を見ても、もう何も感動がなくて
しかもトム・ハンクスの大学教授役にはすごい違和感があって(はっきり言って似合わない)、あまり楽しめませんでした。
で、実は今回は原作を先に読んでいたのです。宗教と科学の対立を扱い、しかも舞台はカトリックの総本山のバチカン。スケールの大きな話で、ちょっと奇想天外だけど、その展開にはびっくりさせられ、とても面白いものでした。
映画の方は、例によってキャラクターの変更やら、エピソードの省略やらがあって、お話としては、暗号を追いかけて、ひたすら主人公とその周りの人が走り回っている、と言う感じ。
話のポイントがずれなくて良いけど、タッチの差でいつも間に合わなかったり、あっと言う間に謎が解けたり、スピード感があって、見てるほうをうむを言わさず引っ張って行きますが、かなり都合よく行き過ぎてるように思えます。
トム・ハンクスは体をしっかり絞って、顔もすっきりして、髪型も変えて(笑)前作よりはだんぜん良いです。
でもとにかく走りっぱなしで時間との戦いなので、主人公は美人学者とずっと一緒なのにまったくロマンス的な場面がありません。
それに何と言っても、鍵となる人物の生い立ちが省略されてる分、最後の感動が薄れたと思います。
映画的にはこういう構成で、この展開で、この終わり方で、及第点かもしれないけど、やはり物足りなさが残りますね。
それと、『ダ・ヴィンチ・コード』もそうですが、キリスト教を少しは知っておかないと、何が何だかさっぱりわからない、と言うことになります。この映画は少しキリスト教について予習したほうが楽しめます。