孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

まんまと詐欺に遭った経験

2015年02月15日 | 日記
恥をさらすようだが、私は見事に詐欺に遭ったことがある。今から6年ほど前だったろうか、場所は名古屋から出ているローカル線の駅だった。

その日は、資格試験を受けるため、私は前日に名古屋入りして、駅前のビジネスホテルに泊まり、当日の試験に備えた。どんな資格試験かというと、通訳案内士という名前の国家試験で、外国語では唯一の国家資格だそうです。

そもそもこれを受験しようと思ったのは、勤め先の若い連中が話しているのを聞いたためで、彼らはTOEICだの英検だのに関して話をしていた。そのとき一人が、どちらも国家資格ではないが、一つだけ英語の国家資格があって、それは通訳案内士という資格だと、薀蓄を傾けていた。

それを聞いて、私も話しに加わり、話の流れで「受けてやろうじゃないか」と言ってしまったのだった。調べると、数ヵ月後に試験があるので、慌てて申し込んだのだった。とは言っても、どういう準備をすれば良いかは分からなかったので、インターネットで色々調べて、一夜漬けの勉強を始めた。

試験当日、試験会場の大学がある駅で下車して、他の受験生らしき人たちと一緒にゾロゾロと改札口を出ると、ワイシャツ姿の男性二人が何か大声で、我々に向って伝えようとしていた。内容を聞くと、「本日の試験結果は、個人宅には連絡できなくなった。ついては私どもが代行するので、手数料込みで1000円を用意して、申し込み用紙に連絡先と受験番号、氏名を記入して提出して下さい。」ということだった。

ほぼ全員が次々と申し込み用紙に記入して、1000円を払ったうえ、一人が持った紙袋に申し込み用紙を投げ込んでいた。私も何のためらいもなく同じことをして、試験会場に急いだ。

教室では、平均年齢がかなり高い受験者たちが、黙々と参考書にマーカーペンを走らせて直前の勉強をしていた。男女の比率は、6:4で女子が多く、全体の平均年齢は50歳位かそれ以上だと見受けられた。

試験開始10分ほど前になって、試験の監督者が現れた。そして、開口一番、今朝駅で試験結果を連絡するということで、申し込まれた方がいると思うが、当方とは一切関わりのない者たちである。試験結果は当方から全員に個別に郵送されることに変わりはない、と伝えた。

教室は少しどよめいたが、特に質問する人もいなくて、何もなかったように試験は始ったのだった。今から駅に走って行って、あいつらをとっ捕まえて・・・と考えたが、だまされた自分がうかつだったと諦め、気を入れ替えて試験に集中した。

その甲斐あってか、試験は合格したが、何とも後味の悪い試験であった。


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