孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

迷惑な基督教布教者

2018年11月23日 | 英語関連
世は、自動運転、人工知能と科学技術の終わりなき進歩の話題で持ちきりだが、「何でいまどきに・・」と、絶句してしまうような、俄かに信じられないニュースに今日は驚かされてしまった。

AFP通信社の伝えるニュースだった。以下、その抜粋である。

   北センチネル島

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【11月22日AFP】 現代文明から隔絶されたインド・北センチネル島(North Sentinel Island)で、米国人青年が先住民から多数の矢で射られて死亡した事件で、青年が同島を訪れたのはキリスト教の布教のためだった。

米国人、ジョン・アレン・チャウ(John Allen Chau)さん(27)は先週、インド洋上の同島に不法に上陸しようとカヤックで接近。チャウさんは贈り物として、魚やサッカーボールを持参していたという。

チャウさんは、「私の名前はジョンです。私は皆さんを愛しています、イエス(Jesus)も皆さんを愛しています…魚を持ってきました!」と声を掛けた。

先住民らはチャウさんに向かって矢を放ち、矢の1本がチャウさんが手にしていた聖書を射抜いたため、チャウさんは上陸を手助けしていたインド人漁師らの舟に戻った。

夜が明けてから再びカヤックで島への上陸を試みたチャウさんが、漁師の舟に戻ってくることはなかった。

米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は、別の宣教師がチャウさんの母親に電子メールで知らせた話として、先住民が浜辺にチャウさんの遺体を埋めているのを漁師らが目撃したと報じた。


ベンガル湾(Bay of Bengal)に浮かぶ北センチネル島には、約150人の先住民が暮らしている。独自の生活様式を保護するため、インド人も外国人も一様に島から5キロ以内に近づくことを禁じられている。

 報道によると、チャウさんは両親に宛てた手紙の中で「こんなことをして正気じゃないと思うかもしれないけれど、ここの人々にイエスについて教える価値はあると思っている」「私がもし殺されたとしても、彼らや神を恨まないで」と書いていたという。

北センチネル島にはインド当局も上陸を避けており、チャウさんの殺害が犯罪として扱われるかどうかは不明。

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センチネル島の先住民、お見事!!  

アメリカ人青年、何とお節介なことを!!


これが、私が最初に抱いた感想でした。世界史をちょっと勉強しなおすと、歴史はこういう基督教がらみの争いの連続で、基督教を信仰する方には失礼かもしれないが、基督教布教の名の下に、一体何千万人の人の命が奪われたことか・・・。

北米大陸の先住民(いわゆるインディアン)は、白人たちの奴隷にはならなかった。その結果、白人は彼らを殺しまくった。しかもそのやり方は、先住民の衣食住の拠り所である、バイソンをほぼ絶滅させるという、汚い手口であった。

清教徒たちが乗り込んで来る以前は、6千万頭生息していたと推定されるアメリカバイソンは、1890年にはわずか1000頭未満にまでに激減したというから、異常な仕打ちであった。

スペイン人たちは、中南米に入り込んで、インカ・アンデスという文明を皆殺しで破壊しつくした。

今や当時の血を引くインディオなどほとんど存在せず、変わりに白人が持ち込んだアフリカ系黒人たちと白人との混血が、まるで始めから住んでいたようなかおをして、中南米国家を形成している。

基督教布教という名の下に、数え切れない命を奪っておきながら、愛が滑ったの転んだのという、偽善と欺瞞を誤魔化す美辞麗句で自らの蛮行を正当化するやり方は、許されることではないはずだ。

先住民に殺されたアメリカ人青年には、自業自得としか言ってやれないし、ましてや今回のセンチネル島での出来事を、「犯罪」かどうかなどと考えるなど、まったく鼻白んで、開いた口が塞がらない。


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