坂の上のピアノ教室

おうちの方にレッスン室の様子、日頃思っている事をお知らせするためのblogです。

功労者

2012-03-11 | 日々
この一年の功労者は、台所にいつも置いてある
ラジオです。






もう何年も前から台所にあります。

朝ずっといる台所はテレビが見えない、聞こえない場所なので、
朝ご飯を食べながら、天気予報や交通情報を聴くのに、
いつもついています。

携帯ラジオって、

「非常時にすぐ使えるように、普段から使い慣れておきましょう」

って、何回か聞きました(去年の震災のずっと前から)


そういう意味では、すごく使い慣れた携帯ラジオです。
アンテナの上の方は壊れちゃって長く伸びないんだけど、
ちゃんと聴けます。

クラシックは、耳がそっちを聴いてしまい、作業が出来なくなるので、
家事中は、FM横浜ばかり。

おかげで、ほとんどテレビを見ないわりには、はやりの音楽に詳しいです。


さて、そんなラジオ。

一年前の震災のあと、

そして、続いた計画停電のとき、

非常持ち出し用品が、どこにも売っていないくなりました。


でも、このラジオがあったおかげで、ずいぶん安心でした。
停電の間も、湯たんぽをかかえて、あるいは、ひなたにしがみついて、
このラジオを聴いてました。


だから、一年間の一番の功労者、かな、と思ったわけ。




今日は、用事で出かけたのですが、電車の中でも
出先の文房具店でも、

「地震の起こった2時46分に黙祷をささげます、ご協力ください」

と、言っていました。


私には、今日よりも、


地震のあった金曜日の方が、「一年経ったんだ」と思える日でしたが。

(午前中は合唱に行って、午後は生徒とレッスンをする、と言う何年間も
続いた金曜日のスケジュールですから)

今年も、去年と同じ生徒もレッスンに来ました。
去年は金曜日に来てたのだけど、今は違う曜日に替わった子も
います。

みんな、お母さんが

「怖いからピアノは休ませよう」
そう思ったけれど、家の電話も、携帯もつながらなかったんだよね。

メールは、送ってくれたけれど、もちろんすごく遅れて届きました。

私は、私で


「メールが届かないかも、しれないけれど、今日はピアノに
来ないでいいですよ」

とお母さんにメールを送っていました。


この日が近い数日まえから、テレビも新聞も、
去年の事をたくさん話たり、放送しています。


でも、あまり見たくないので見ません。

「忘れたから、見ない」のじゃなくて、

「忘れられるわけがない」くらい怖かったし、今も怖いし、
「忘れるわけがないから」見ないし、あまり読まないです。




話を元に戻すと、

今日は、その時刻近くや、その時刻は、大きな文房具屋さんに
いたのですが、放送されるたびに、ドキドキしました。


私ですらドキドキしたのですから、もっと大変な思いをした人達は
どんなにドキドキしたことでしょう。


そんな事を思った一日でした。


最後に、


ラジオ君、これからもよろしくね。