日日是好日

退職後の日々を写真で記録

O157

2023-07-26 08:28:55 | 微生物
全国的に梅雨が明け猛暑が続いている。
暑さと共に食中毒の季節となるが、食中毒の様相も昔とずいぶん変わったように見える。
50年ほど前の食中毒は半数が腸炎ビブリオによるものであったが、今ではほとんど発生が見られなくなった。

先日、テレビで腸管出血性大腸菌O157による患者が発生したと見かけた。
翌日の新聞に載っているかと思ったが当地の新聞に記事は見当たらなかったのでネットで調べてみた。
記事には
「島根県出雲市内の児童福祉施設で発生した腸管出血性大腸菌(O157)の集団感染で島根県が5日、新たに11人の感染を確認し、患者は計56人になったと発表した。現在2人が入院しており、1人が重症。」とある。

平成8年7月に堺市の小学校で9,000人以上のO157 患者が発生した食中毒事件を思い出す。ご記憶の方も多いと思う。

(O157)

厚生労働省の統計を見てみると、昨年も8件発生し患者は78人で、1名の死亡者が出ている。
毎年発生しており、一つ間違えると堺市の事件と同様に多くの患者の発生に繋がりかねない。

牛肉の腸管出血性大腸菌の汚染は表面だけであるので、表面を焼けば中がレアでも問題ない。
しかし、ハンバーグのようにミンチにしたときは表面が中に入り込むので、ハンバーグの表面を焼いただけでは大腸菌が生存している可能性が残る。
ところが、レアハンバーグを売りにしているレストランがある。
このレストランは何らかの工夫をしているのかもしれないが、少なくとも家庭でのハンバーグなどは十分に中まで熱を通すことが必要である。

O157などの腸管出血性大腸菌だけではなく6月以降は食中毒の季節であるのでご注意を。
特にニワトリの生肉は注意が必要です。鳥刺しなどによるカンピロバクター食中毒は非常に多くなっています。
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