いよいよ三月もきょうでおしまい、明日から四月、四月と言えば桜も咲いて希望に満ちた門出の季節だがどうも暗い話題ばかりだ。けさは台所から明日から値上げが予定されている品物を取り出して並べてみた、みな生活必需品ばかりだ、きのうは車で用事に出掛けようと思ったら給油ランプが点灯、スタンドへは寄りたくなかったが止む無く立ち寄った、いつもの満タンでなく10リッターだけにした、みんなそうしていたが、案のじょう暫定税率の期限切れでガソリンだけは値下がりするらしい、それにしても無策の政治家たちにはあきれて物が言えない。
枚方の歴史街道の北端、天の川にさしかかるところの旧家小野家、幕末期に建てられたと推定される建物だが昔ながらの姿に修復されている。説明によると広い間口は町屋の遺構を残しているがこのあたり明治18年6月に淀川の大洪水で冠水、この建物も天井まで水がきたその証拠が天井で発見された鮒のミイラであった、と記されている。
おびただしい量の殺虫スプレーが並んでいる。春になると虫達もぞろぞろと這い出してきてわれわれを悩ませる。困ったことに違いはないが、それにしても人間って身勝手なものだ。自然の摂理によればこれらの虫達もそれなりの役割をもって生まれてきたはず、それに他の益虫まで影響を受けてしまう、たとえば都会ではトンボや蝶を見かけなくなってこれも無縁ではない、そして、おおきな風船まで使って害虫のイメージを植えつけてしまう商魂にはちょっと異論をはさみたい。
去年も同じようにWAKIはたけのこを追っかけていた。近くのお酒の量販店にこの時期京都山城のたけのこが並ぶ、店主の話によると昼市のせりが終って入ったばかりこれ以上の新鮮なものは無い、でもまだ出たばかりでいまごろスーパーの店頭にあるのは熊本産でこれから徳島産が入荷する、それに中国産もあるらしい。でも、この週末は久し振りに横浜から息子一家と大阪市内に住む娘も帰ってくる。少々高くつくがアカトンボはあれこれとご馳走を考えているようだ、その一つにたけのこも加えて春を食べさせてやろう。
NHKの朝ドラ「ちりとてちん」ようやく終盤にさしかかって、4月から新しいドラマに変わるらしい、WAKIがNHKのドラマで感心するのはこのドラマのタイトル、前に観た「功名が辻」の時もそうだったがタイトルが豪華絢爛、コンピュータ・グラフィクスをふんだんに駆使して見ていて飽きない。2~3日前、NHKのリスナーの方からの紹介で我が家の猫はこのタイトルが待ち遠しくて画面を見ては身構えてこのように鳥が出てくると画面に飛び掛って行くそうで、画面が傷だらけとか、その姿がホームビデオで紹介されていた。昔お仕置きされて柱に縛られた雪舟が自分の涙で書いた絵が余りにも上手で雪舟の足をかじっていて、驚いた和尚が縄を解いたという話を聞いたが、CGもリアルさ故に猫を虜にしてしまったようだ。CGの製作者も仕事冥利につきるのではと感心した。
香里ヶ丘団地のまんなか、けやき通りに面して大きな桜の木がある、どういうわけかこの桜の木だけが他の木よりも早く咲いてしかもほんのりとピンクの色が美しい。去年は再開発の工事でまわりが鉄板で囲われて無残な姿であったが、今年は周りの店も装いを新たにして一段と木も映えている。去年のこの木の見頃は3月28日であったが今年は3日ほど早い。
WAKIたちが濱田良知さんに川柳の手ほどきをうけて早いもので3年半になる。そして地域の仲間と立ち上げた「ユーカリ川柳会」は濱田良知さんを講師に迎え半年が経った、ところが昨年12月になって先生が癌を発症されて入院、ついに帰らぬ人となってしまった。先生は病床にあっても句作を続けられてWAKIがお見舞いにいった際にも最近刊の「今川乱魚監修、ユーモア川柳、傑作大事典」これなかなかいいぞと言われて頂戴した、そこには先生の句が7句も掲載されていた。先生は「穿ちの濱田」と言われて全国的に名の知れた大家である。病床での句も告別式で配られて人々の涙をさそった。告別式には先生の町内会の皆さん、町内会の句会の皆さん、川柳教室で教わった皆さん、現役として続けてこられた社会保険事務所の関係者、それに関西の川柳界の著名な方々など200名が別れを惜しんだ、享年80歳であった。
冬のあいだ寒さに耐えて枯れていた芝生もようやく緑の新芽が出揃ってきた。そのなかでいちばん早く可憐な花を咲かせる水色のイヌノフグリ、名前に似合わず本当に可憐で綺麗な花だ、それがこのあたりではあっちこっちに群れをなして咲いている、そのために芝生が絨毯の模様のように心なしか水色に見えて美しい。
でも、きょうはWAKIにとってとても悲しい日だ、いまから3年前からWAKIが川柳の手ほどきを受け今も指導いただいている濱田良知さんが昨年12月病魔に冒されて急遽入院、治療の甲斐もなく亡くなられてきょうは告別式が行われれる、ご冥福を心からお祈りする。
でも、きょうはWAKIにとってとても悲しい日だ、いまから3年前からWAKIが川柳の手ほどきを受け今も指導いただいている濱田良知さんが昨年12月病魔に冒されて急遽入院、治療の甲斐もなく亡くなられてきょうは告別式が行われれる、ご冥福を心からお祈りする。
春の陽気に誘われてきのうは枚方公園から樟葉まで淀川堤防を歩いた。私鉄の駅で4駅、距離にしておよそ10Kmの道のり、堤防の上は起伏もなく歩きやすく眺望がすこぶる良い。牧野あたりからゴルフ場を介して対岸は大山崎の山並みが美しい。河川敷の雑木林の中からはウグイスの声が聞える。樟葉駅近くに差し掛かるとツクシの群生地があって、摘んで帰った。袴をとって湯がき、さっと油炒めをして頂いたが40年ぶりの懐かしい味を二人でかみ締めて春をいただいた。
ここは京都府八幡市美濃山地区にある乗馬クラブ、およそ50頭の馬が出ていた、そのすぐ隣りが巨大なスーパーマーケットとホームセンター、WAKIたちは車で15分ほどのこの場所にときどきやってくる。そうしてじっくりと馬を眺める、見ればみるほど馬はやさしくて従順だと思う、やさしい目をしている。あんな風に乗れれば気分はいいだろうなといつも思う、これはアカトンボの方が思い入れが強いようだ。動物を見ていていつも思うことは、動物は嘘をつかないと言うことだ、そして動物はいつも自然に正直であると言うことだ。 そんなことを考えながらきょうも飽かずに馬を見つめていた。