台風１６号の進路は今夜から明日にかけて太平洋寄りのようですが、強い勢力だそうですから雨風が心配です。
少し前のことですが、こんな報道を目にしました。
新潟県に住む林惣一郎さん（７２）は、４年前に９０歳で亡くなった母親の遺品を整理中に、一枚のはがきを見つけた。林さんがまだ母親のお腹（なか）のなかにいるとき出征し、戦死した父親からの軍事郵便である。
▼赤ん坊を気遣う記述とともに、不可解な一行があった。「父母の先、ツケ木の先です」。「父母」は父島、母島、「ツケ木」とは松などの木片の端に硫黄を塗りつけたもの。林さんは、硫黄島にいることを知らせる暗号文だと気づいた。
林惣一郎さんは「辛口」と同年齢です。この方のお父さんは戦死されたとのことで、我が子を抱くこともなく、さぞん無念であったと思います。
戦地からお母さんに宛てた軍事郵便、「父母の先、ツケ木の先です」は暗号文に長けた検閲者にはすぐ分かったことでしょうが、それは追求されず見逃されたのでしょう。
軍の行き先や駐留場所は秘密だったのでしょうが、悲しい記録です。
現在は「特定秘密」ということを殊更法制化するなど、軍国帰りするような疎ましい政治、これは本当に国民のためになるのでしょうか。
