狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

七・五・三

2006-10-28 21:52:46 | 日録

 ご近所の七・五・三のお祝いに招待された。列席者名簿を見ると、当家の人を除いて、40名、内組合の人は16名で、男性は5名だけ、ボクが2番目の高齢者だったようだ。この地方では親戚を除いては、招待客は殆どが女性である。
 妻が、健康上の理由でボクが代理出席となった。

 昔は家庭での振る舞いで、女たちにはお汁粉、男たちの酒飲み会、組合の男たちが総勢寄って、餅つきをした。勿論「仕出屋」も頼んで「鯛の入ったささ折」や、3品揃った料理なども用意したが、天ぷら揚げだとか、きんぴら牛蒡、餅まるめ、お汁粉作りは組合の女性たちの仕事だった。
今は七五三の当たるご家庭は数少ないうえ、会場はホテルや、割烹店である。
今は女たちも勤めの人が多く、家庭でも既製品を買ってきて食事をするので、きんぴらなど、作り方ができないひとも多いとか…。

 ボクは今日のような会場での「七五三」への出席は初めてのことである。
 いやぁー、そのご馳走の品数や、お返しの引き出物の豪華さにも驚かされたが、
なによりも魂消たのは、祝賀式典の式次第の盛り込まれた、過剰なほどの演出であった。
 ボクの想像だが、このリハーサルには数日を要したと思われるほど、趣向を凝らしたものであった。
 結婚式なども、前日簡単なリハーサルがあるそうだが、「七五三」の場合は、親子共演である。 町議会議員先生の長いご祝辞、司会者、ビデオカメラマン、アマチュアデジカメ写真家、演出家、カラオケ。
今は、時間の切り上げもいい。しかし、オレは何よりもこの祝宴にかかる「$」だけが心配であった。