車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

車椅子教室が卓球専門誌の記事になりました!

2022年03月16日 08時45分41秒 | 日記

江戸川区T.T Laboで車椅子卓球教室が開催

 2月27日、東京都江戸川区の卓球場「T.T. Labo」で車椅子卓球教室が開催された。この教室は、ジュニア女子の車椅子...

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こうして取り上げていただけるのは実に嬉しいものです。

コロナ禍になる前にスタートし、メンバーは仲良しグループだけで定員MAXに。

彼女たちは教室を常に楽しみにしてくれていて、コロナ過でも「まだやらないんですか?」と散々つつかれるほど(笑)

そのエネルギーとパワーに毎回感動を覚えます。



ただ卓球を教える、楽しんでもらうというだけではどこでも誰でも出来ることだし、そのような教室は障害者スポーツセンターをはじめどこでも開催できるし、多くは無くてもこれまで開催されていたと思います。

でも、民間の卓球場で定期的に開催する教室、さらにチェアウォーカーの僕が加わるわけですから、そこには他にないスペシャルなものでなければならないという考えがありました。

障害者スポーツセンターなどで指導を受ける場合、正直、どうしても「リハビリの運動」という域を超えた内容にはなりません。

この教室に参加しているメンバーは「きちんとした卓球の指導を受けたい」という相談を僕に持ち掛け、であればそれは単に車椅子卓球の先輩が安易に指導するといったレベルではなく、卓球のプロのコーチから「真っ当な」指導をしてもらうべきという判断からスタートしています。

さらに重要なポイント、それは教室に参加するメンバーはみんな成長期の子たちばかりということ。

だからこそ、その成長をどの方向に向けるのかでこの先のそれぞれの人生が大きく変わってくるはずです。

障害を持つ身体であるからこそ、動かすのか動かさないのかで骨格の成長は全く違ったものになるだろうし、それに伴って筋肉の成長も異なってくる。

関節の可動範囲、筋肉量の違いは日常生活に直結しますから、今身体を動かしてフィジカルの可能性を自認することで、それが感情や思考にも大いに影響を与え今後の人生がものすごく違ったものになる。

だから、今頑張って身体を動かさなきゃならない。動かした方がいい。

そこで、僕のお世話になっている障害者スポーツトレーナーの先生にも協力いただき、メンバーそれぞれにアドバイスしてもらい「あなたの障害なら、頑張ればこの動きは出来る」といった具合に可能性を言語化してもらい、それを保護者の方に共有してもらうことで教室以外の時間にも「トレーニング」が行われ、日常生活の向上にも役立ててもらえればと取り組んでいます。

そして、僕の動きを見せることで、彼女たちにとってより具体的な参考にもなるでしょうし、目標にしてもらうことで卓球だけでなく毎日の生活におけるモチベーションにも繋がると考えています。

実際、彼女たちはコロナ過で毎月の開催といかない中、久々に会うと驚くほどの身体能力の向上が見受けられますし、「どこかで練習してた!?」と毎回聞いてしまうほど感覚が研ぎ澄まされているように思えます。



そして何よりも嬉しいのは、この教室を彼女たちが毎回楽しみにしてくれていること。

限られた時間の中で、でもそれなりにハードなメニューをテンポよく行うので、終わった時にはみんな息が上がって汗を流しているような感じなのに、誰一人「厳しい」「辛い」といった弱音を吐きません。

みんなやらされているのではなく「自分がやりたいからやっている」という気持ちが凄く伝わってきます。

みんな笑顔で実に楽しそうに頑張っているんです。

それが僕たちのモチベーションにもなるし、僕たちが与えてもらっている喜びでもあります。

そんな彼女たちを励ますべく、応援すべく、教室が終わった時には個人的に毎回何かしらの補食の差し入れをするようにしています。

基本はどら焼き。

でも以前はご褒美も兼ねてアイスクリームもあったな(笑)

ギモーヴとかフランス菓子もあったかな(笑)

人が美味しいものを食べた時に見せる笑顔は本当に素敵なもので、その幸福感は周囲をも幸せにしてくれます。

飲食時代から僕はその瞬間に居合わせることが大好きだったので、身体を動かし良い汗を流した後だからこそより幸せな笑顔になるだろうし、その瞬間をプロデュース出来る訳ですから、僕が得した気分になれます(笑)



こうした教室が定期的に開催されるのはまだまだごくわずかな箇所でしかないでしょう。

でもこうしてメディアで取り上げられることで、そうした場所や機会が増え、より多くの方がチャレンジ出来ればと思います。

教室の主旨は様々でしょうけど、僕はこの場で敢えて言わせていただくとすれば、僕がこの教室で考えるのは、選手を育てるのではなく、人を育てる。

スポーツ活動を通じて社会に胸を張れるよう人間力を磨くヒントを掴んでもらう。

チェウォーカーとして過ごす時間は僕も教室に通うみんなもさほど大差はありませんが、人生の先輩としては僕の方が圧倒的に長い時間を歩んでますから、そうした立場からもみんなに伝えるべきは伝えていきたいものですね。

お互いにとってめんどくさくない程度に(笑)

僕の言葉が今理解出来なくても、これから先の人生で「あ、そういうことだったんだ」と腹落ちする瞬間があるはずですし、僕にしてもらったことを僕に返すのではなく、この先の人生で自分に出来た後輩たちに同じようにしてやってもらいたいですね。

だって僕が学生の頃先輩にそう教わりましたから。

そのまま、受け売りです(笑)

でも、その継続が「伝統」として残っていくものだと思いますし、それが「文化」になるのだと思っています。

話が大きくなっちゃった(笑)

まぁ、これからも自身の活動の合間で、ある意味恩返しのような感覚で、こうした活動もやっていければと思います。

そして、みんなと一緒に僕も成長していきたいと思います。

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