漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

黄昏のエア (19/32) WIN‐WINは難しい?

2009年09月13日 12時32分05秒 | 第14話/黄昏のエア

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 ハリソンさん、穏やか&優くて、
〈 現代の英国紳士のイメージ 〉 ― とは程遠いお下品系な方々も多かったという、
18世紀英国紳士社会の草食系男子って感じなのですが ― 。
前にも書いたように、ホリー・ウォルポール兄貴と比肩しうる程の
「 激情 」 と 「 高いプライド 」 を持っているのでした。

 だから、自分も大っぴらに負かされるはイヤだけど、
他人でも嬉しいという人 ( ← 「 おマゾ 」 の呼び方は当時無かったけど…。 )
― は、多くはないだろうと思い、
両方勝ち ( “ WIN ‐ WIN ” も最近聞くようになった言葉だよな? ) を良しとする
思想を持っていたのでした。

 そして、自分を一方的に負かして平気でいられるような人物に対しては、
その人物の死後に至るまで根深~い恨みを持ち続けるのでした。
( ↑ 自分の両親とか、先代ブリングストン伯爵様とか…。 )

 実はハリソンさん、アラベラさんの心の中についての評価なんですが、
男性作家の視点止まりで、アラベラさんの真実とはズレてしまっています。
アラベラさんが、 「 現状では物語の原案を作る事で解消するしかないっていう、
不満の中味 」
にまでは思い至っていません。


 その半端っぷりも、今までとこれからの転落悲劇を招く要因なんだよな~。

 次週からは、ユージン様の方の言い分で、
ユージン様がアラベラさんのダンナさん相手に、
アラベラさんへの不満のぶちまけ&今後の対策&根回しをします。

〈 次回の更新は9月19・20日の予定 〉