風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

白内障手術

2010-08-30 12:06:34 | 健康
 風子ばあさんは、声はでかいが、気が小さい。
ことに針だのメスだの、切ったり刺したりに、めっぽう弱い。
 
 いまどき、白内障手術は30分もかからない、簡単、と聞いても、恐ろしい。
恐ろしいからと目をつぶっているわけにいかない場所だから、なお困る。

 メスが目の中に入ってくるなんて、思っただけで気絶しそうになる。
 
他人からは、白内障くらいでと笑われたが、数年前、全身麻酔で手術した。

 麻酔医が、手術時間に眼科まで出張してきてくれた。 

 当然のことだが、怖くも痛くもなく、眠っているうちに無事にすんだ。

 あとで看護婦さんに聞いたら、全身麻酔を希望する人間は、100人に1人くらいはいるそうである。
 男の人が多いです、ということで、意外のようでもあり、さもありなんと、納得もした。

 局所麻酔の予定で手術室に入り、緊張のあまり血圧が上がり過ぎて、手術が出来なかったという患者も、たまにはいるそうである。

 後日あらためて手術、などということになるよりは、風子さんのような方は、はじめから全身麻酔を希望されてよかったです、と、この看護婦さんは、ばあさんを優しく慰めてくれた。
 
 術後、良く見えるようになり、一番驚いたのは、自分の皺である。これほどの皺くちゃばあさんだったとは知らなかった。
 人間、見えない方がいいことだって、あるのである。

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