パソコン始めたばかりの頃、
初メールはクミちゃんに送った。
届いたあ? と電話するが、まだだようと。
おかしいなあ、ともう一度。
駄目え? 駄目だよう。
クミちゃんのダンナは、パソコン出来るひとである。
ちょっと、ダンナに訊いてみてよ。
電話口で説明したが、
見てみないことにはわからんなあということになった。
「今からそっちへ行きますよ」
バスなら一時間もかかるところを、
ダンナはバイクを飛ばしてきてくれた。
「なんだ、ドットが抜けてるよ」
「まあ、こんなテンくらい負けてくれてもいいじゃないのねえ」
と風子は本気で思った。
郵便なら、
一文字くらい抜けたってちゃんと届けてくれるのにと
随分しばらく腑に落ちなかった。
懐かしいことを思い出しました。
点一つくらい負けてくれてもいいでしょうにと思ったものです。
風子さんも思われたことがあったんですね。
なんだかうれしくなりました。