SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

安藤忠雄と渋谷駅と国立競技場と。

2015-07-16 | 雑感
国立競技場の建設費が2600億円ぐらいになりそうで、揺れ動いている。
そのついでに、安藤忠雄さんがクローズアップされている。
今日は記者会見もするらしい。(政治的な意味合いも含まれてるだろう。)

詳しいことはわからないが、政治家も大先生も、コスト意識は欠如してるのだろうから、
こういう問題はオリンピック開催まで数多く起こるのだろう。
オリンピックが引き金になって、富裕層の考え方と、庶民の考え方の乖離がたくさん出てくるだろう。
良いような悪いような話だ。
日本は貧富の差が拡大して、ネットの発達もあるため、いろいろな意見が出て混乱するのは必至だ。
ただ、コストの問題は別にしても、デザイン重視の施設が使いにくいのもよくある話になってきた。
安藤忠雄デザインの東急の新しい渋谷駅が代表的な不満物件だが、
国立競技場もデザインが凝り過ぎているために、橋梁の上に立つようなコスト高になるものになっている。
もっと単純でシンプルで良いと思う。
今後作られるNHKの建て直しや、JR渋谷駅再開発でもデザイン重視になると、そのしわ寄せが
どこかに来るだろう。
とにかくシンプルに使いやすく、動線を第一に考えてもらいたいものだ。





10代から20代の頃、毎月発行される「新建築」という立派な雑誌を楽しみにしていた。
高いので滅多に買わず、立ち読みしてた。
時代的にはコンクリート打ちっぱなしのデザイン重視の建物が主流だった。
広大な敷地は芝生が整備されており、コンクリート打ちっぱなしの建物がある。
周りには人口のコンクリートで囲まれた池が配置されている。
そんなイメージのものだが、美術館やホールに留まらず、小学校などにも採用されていた。



現在、ヨーロッパなどではコンクリート打ちっぱなしを禁止している国もある。
エネルギー効率が悪いためだ。
外壁はコンクリもOKだが、内装はコンクリを禁止したりしている。
我が国では湿度が高いため、コンクリの結露した部分に黒っぽいカビが生えてしまうこともある。
安藤忠雄氏などは、コンクリが好きだから、デザインは素晴らしいのだが、実際の使用には
合っていない場合もあるだろう。
デザインを重視したあまり、家の中の移動に屋根が無い部分があったり・・・。
個人的には無機質な建物は好きで、そんな空間でECMだとかキース・ジャレットを聴きたいものだが。








写真は渋谷駅の安藤忠雄事務所デザインの地宙船の部分だ。
向こう側が見えないデザインは実用的ではない。
その見えないメイン改札は朝10時まで出口だけというのも想定外だ。
初めて来た人が改札を入ろうとして、ガードマンから誘導されている。
謎だらけの駅だ。
行く手の先を見せないデザインは駅ではまずい。
曲がるのもまずい。
緊急時(火災、地震)に動けないだろう。


「東急の社長と副社長がおっしゃていました。「清水の舞台から飛び降りたって」って」、安藤さんのインタビューに書いてあったが、
思い切ってたまごのデザインにしたのは間違いだったと思う。










ついでに書くと、とにかく地下通路が汚いのだ。
まだできて1年ちょっとなのだが、通路があまりにも汚れたままなので、
壁には近寄りたくもない感じ。

ここは恐らく、国交省の管轄部分か。
誰も掃除をしないのだ。
これが新しい渋谷駅への通路なのだ。











壁の汚れっぱなしは尋常ではない。
おそらく、ここを歩く誰もがそう思っている。











まかり間違って服が触れてしまったらエライことになる。
管轄がどこだなんて、利用者には関係がない。
国交省、東京都、渋谷区、東急・・・
どこでもイイから掃除してくれ。(時間があったら私が掃除してもイイ)
新しい駅が廃る。
鉄道好きな私は悲しい。


(ちなみに書いておくが、私は私鉄の大ファンなので、ここで東急や東京メトロを批判したのではない。
建築デザインの有り方や責任転嫁、他人事、都市開発・・・を悲しく思っているのだ。)











SONY NEX-6、SONY E16-50mm F/3.5-5.6/PZ OSS




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コメント (2)
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