小さな友達

私は庭に少しだけ鳥の餌を撒いているのだが、
夏の前くらいからキジバトの夫婦がよく遊びに来るようになった。

大抵、午前中にやってきて、
　ぽ　ぽぽっぽ　ぽー
　ぽ　ぽぽっぽ　ぽー
と、独特の鳴き声で私を呼ぶ。

どうやら外から家の中が見えるみたいで、
私がダイニングのテーブルに座って本を読んでいると、
ちょうどそこの窓から見える位置の電線に止まって、
私が出てくるのを待っている。

私が庭に出てキジバトに呼びかけると、
嬉しそうに（？）降りてきて、
餌を夢中になってついばむ。
私はその姿を見てほっこりする。

そんなキジバトとのやりとりが楽しくて、
私は毎日、キジバトがやってくるのを心待ちにしていた。

ところが、先週、夫婦で遊びに来たのを最後に、
キジバトたちがぷっつりと来なくなってしまった。

せっかく友達になれたと思っていたのに。。。
私はガッカリして、元気がなくなってしまった。

そうしたら、今日、近所の公園で、
いつものキジバトの夫婦を見かけた。
地面をつついて、木の実か何かを食べているようだった。
二羽とも丸々太っていた。

実りの多い秋になって、わざわざ丘の上の我が家まで来なくても
たくさん餌が取れるようになったのかもしれない。
それはそれでいいことだ。

ちょっと寂しいけれど、元気でいてくれてよかった。
またお散歩がてら、我が家にも来てくれるといいんだけど。


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