奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1260)

2020-02-04 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「未来予測入門~元防衛省情報分析官が編み出した技法(上田篤盛著・講談社現代新書2019刊)」を読んだ。上田篤盛(うえだあつもり1960生れ)氏は、防衛大学校(国際関係論)卒、1987陸上自衛隊調査学校(語学課程)に入校。以降情報関係職に就く。調査学校教官/防衛省情報分析官を務め、2015定年退官した。現在は軍事アナリストとして活動している。-----

「未来予測入門」の章立ては次の通り。“未来予測とは何か”、“情報分析とは何か”、“未来予測のための情報分析ツール”、“将来有望な職種スキルとは”、“未来のベストセラーを特定せよ”、“2030年の暮らし方/働き方を予測する”------

上田篤盛氏は自衛隊/防衛省で、実際に中国/北朝鮮の動きや将来予測を調査することを実際の業務として担当して来られている。退官された今、その経験(予測技術)を民間ビジネスや個々人の将来予測/未来予測に使えないかと考えてこの本をお書きになったようだ。だから本の後半は具体的な実践例を3章に亘って書いておられる。さてこれが本当に役にたつかどうかは、読んで試してみてのお楽しみである。------

軍事情報分析として有名なのは、暗号解読であるが、上田篤盛氏はそれには全く関係ない人のようである。暗号だけ解読しても、そのバックグラウンドが調べ出されていないと、インテリジェンスに結び付かないと冒頭に書いている。唯の情報の一つに過ぎないのだからと云うのだ。------

未来予測が当たればメリットは大きいのだが、“過去の未来予測の検証(1971年の40年後の未来予測)”を挙げて悉(ことごと)く外れている事を示したうえで、当った例(ためし)がないことを理解したうえで、未来予測の具体的な使い方とその限界を論じると云っている。------

流石に実際の情報分析官であった所為か、どのような対象でも未来予測できるのではなくて、的を絞りこむとか、範囲を狭めるといった取り組み方が正解であるとも書いている。確かにトランプ大統領の行動を読むにしても難しいのであるから。本当は防衛省時代の実際の事例を書いてくれれば面白いのだが、退官しても過去の業務に守秘義務が課されているのだろう。だからかすこし生温(なまぬ)い内容になっているのではと感じた。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 古都奈良・修学旅行と世界遺... | トップ | 古都奈良・修学旅行と世界遺... »

コメントを投稿

奈良・不比等」カテゴリの最新記事