阿蘇山を眺めて暮らす自由人!

四季の移ろいを肌で感じ、阿蘇で暮らす自由人が見たもの・聞いたこと・感じたこと

根子岳

2014年02月12日 | 阿蘇ガイド
 今日は晴天で暖かい。南郷谷から撮った「冬の根子岳」の写真である。 Nekodake

 「自宅から根子岳が見えますか?」と聞かれることが多い。2月5日のブログ(写真)のようによく見える。阿蘇五岳の中で、東側に離れたて立つ根子岳は熊本の人々に一番人気がある。岩脈が浸食によって削られ、薄い板状にそびえ立つ姿に魅せられるのであろう…その最高峰「天狗岩」(1433m)は険しく、登るには高度な登山技術が必要だ。

 神話によれば、『阿蘇の神、健磐龍命は阿蘇の五つの山の兄弟をかわいがっていました。末っ子の根子岳は兄弟の中で一番背が低かったので、萩岳付近に住む鬼に「一晩のうちに背を高くして!」と頼み込み込み、鬼は名誉にかけ萩岳から石や岩を夜どうし運んで根子岳に積み上げました。東の空が白み始めると、根子岳の峰々に雲がかかり、気高ささえ感じるほどでした。根子岳は、「どうだい、兄さん達!雲を従えそびえ立つ姿は」と自分が一番偉いとばかりに肩をそびえかえしました。父の健磐龍命は「近頃の根子岳は言うことに従わないばかりか、逆らうことも多い、鼻持ちならん!」「兄さん達を見下しておごり高ぶるな!」と、いさめながら枝を束ねた竹の棒で頭をたたきました。』…これが頭がギザギザになった原因だそうだ。

 神話にも現代に通じる真実が所々に含まれていると思う。

(追記) 神話では末っ子の根子岳は、阿蘇山が大噴火してカルデラが形成される時期(約8~11万年前)に、カルデラの縁にできた阿蘇五岳では一番古い火山と考えられている。


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