劇場と映画、ときどき音楽と本

オペラ、バレエ、歌舞伎、文楽などの鑑賞日記です

映画「ホテル・ファデットへようこそ」

2020-06-25 10:56:55 | 映画
衛星放送の録画で、2017年の仏・ベルギー合作映画「ホテル・ファデットへようこそ」を見る。昔からカトリーヌ・ドヌーヴのファンだったので、最近の姿を見ようと思い、見たわけだ。

物語は、一人の中年男性(ジェラール・ドパルデュー)が、金を貯めて自動車修理工場を買おうとしたところから始まる。この男性は、自動車修理工場の支配人みたいなことをしていたのだが、「雇われ」の身分では面白くないので、自分の工場を持ちたいと思ったのだ。

そこで、売りに出ていた小さな町の自動車工場を買うために知らない町へやってくる。工場主と交渉するために、向かいにあったホテル・ファデットに宿をとる。このホテルのオーナーがドヌーヴなのだ。

ドヌーヴは自動車工場の買収の交渉は時間がかかるので、1週間分の前金で払うように求める。男が前金を払うと、ドヌーヴは夕食の注文だけ取って、サービスせずに姿を消して遊びに行ってしまう。残された客たちはおなかを減らしているので、男が冷蔵庫の食品を勝手に調理して皆にサービスする。

ドヌーヴは要するに無責任な女なのだが、美人で魅力的なので男は何となく惚れてしまう。

ドヌーヴはそのあとも無責任な行為を続けて、その後始末は全部、自動車修理工場の中年男が引き受ける。そうして最後には、お互いに相手を必要としていることを認識して、一緒に道を進むことにする。

中年男は、考えようによっては単なるお人よしだが、見ていると何となく幸せな気分になる映画だった。この映画は劇場では未公開で、衛星放送のみでの放映なので、ちょっともったいないなと思った。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿