劇場と映画、ときどき音楽と本

オペラ、バレエ、歌舞伎、文楽などの鑑賞日記です

ピアノ・デュオ

2022-03-01 11:26:10 | 音楽
2月28日(月)の夜に、東京文化会館の小ホールでピアノ・デュオのコンサートを聴く。文化会館に近づくと人が多いので、大ホールでもやっているのかなと覗いたら、大野指揮の東京都交響楽団のコンサートで、ピアノの小林愛実との共演だったので、話題性があり結構観客が入っていた。

小ホールのピアノ・デュオは都フェスの室内楽で、7割程度の入り。以前、新国立の中劇場でモダンダンスを見たときに、ストラヴィンスキーの春の祭典をピアノ・デュオで演奏していて、これが素晴らしかったので、ピアノ・デュオを聴いてみた。

出演は比較的若い藤井隆史と白水芳枝のデュオと、ベテラン夫婦の寺田悦子と渡邉規久雄のデュオ。前半の藤井&白水組はドビッシーの「月の光」、ラヴェルと「ダフネスとクロエ」の第2組曲、最後がバーンスタインの「ウエスト・サイド物語」のシンフォニック・ダンス。ラヴェルとバーンスタインの曲はどちらもダンス音楽で、2台で奏でる複雑なリズムが面白い。特に「ウエスト・サイド」は、普段は踊りに気を取られ気づかなかったが、音楽だけで聴くと複雑なリズムや和音で、よくこんな曲を書いたなあと感心した。また、それを二人で息を合わせて弾くのもすごいという感じ。

後半の寺田&渡邉組のほうは、ラヴェルの「序奏とアレグロ」とストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」。ペトルーシュカはバレエ・リュス向けに書かれた曲でこれも複雑なリズムが面白い。バーンスタインの後に聞くと、ストラヴィンスキーのリズムのほうが簡素かもしれないと思えてくるので不思議だ。やはりストラヴィンスキーは抜群に面白い。

バーンスタインはジャズのリズムを取り入れたという気がしていたが、ジャズを取り入れたストラヴィンスキーからも多くを吸収していると感じた。デュオのピアノというのは、ソロとはまた違う面白さがあると、あらためて認識した。

すっかり気分を良くして帰宅。サラダ、ニンジンのラぺ、イワシのオーヴン焼き、フランス産のウォッシュト・チーズ、マフィンなど。飲み物は白と赤。