花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

春、ユリ科の花(1)

2023-04-19 | 植物 花

ユリ(ヒヤシンス)科の花の最初は、「ハナニラ」と「オーニソガラム・ウンベラタム」の花です。

<「ハナニラ」>

「ハナニラ」<花韮> の 花は、花径が2cm位、葉が野菜の「ニラ」の葉に似ていますので

「韮」の名前ですが、所謂、野菜の「韮」とは、違い、葉の形や匂いが「韮」に似ている故の命名とか

花茎の頂上に、白、薄紫色の星形の六弁花を咲かせます。

花色は、白、淡い紫色ですが、黄色やブルーの品種も有りまます。

一般に「ハナニラ」と称するのは、ユニフロルム種の   Ipheion uniflorum とか

ユリ科、ハナニラ属、耐寒性球根、南アメリカ原産、学名    Ipheion uniflorum=Tristagma uniflorum

英名    Spring star flower、別名「イフェイオン」、「スプリング スター フラワー」

「セイヨウアマナ」(西洋甘菜)


 

次は、似た花で、同じユリ科の「オーニソガラム・ウンベラタム」です。

<「オーニソガラム・ウンベラタム」>

別名に「ベツレヘムの星」名前が付いた花で、今盛りです。

イエス キリストが誕生した時、頭上に輝いた星、<ベツレヘムの星>に由来するとか

 亦、似た花、「ハナニラ」(花韮)にも「ベツレヘムの星」や「春の星の花」の名前が付いていました。

葉は、細長く剣型、集散花序をだして、星型の白い6弁花を咲かせます。

別名「オオアマナ」(大甘菜)、「セイヨウアマナ」(西洋甘菜)、<「甘菜」>は

日本原産の「甘菜」に似ているからとか

純白の多数の小さな<花径約2cm)6弁花が、星の様に輝きます、ウエディングブーケとしても愛用されます。

ヒアシンス(ユリ)科、オオアマナ属、耐寒性球根、学名   Ohnithogalum umbellatum英名 Star of Bethlem  

別名  「オオアマナ」、「ベツレヘムの星」、地中海沿岸、西アジア原産

***「ハナニラ」に似ていますが、大きな違いは、「ハナニラ」は、3枚の下段に下段に

他の3枚が、上段に、三角形に着きますので判別は、容易です  ***


 

同属の植物には、下記の様なものが有ります、姿は、少し違いますが  ・ ・ ・ 

 

 

 

オレンジ色の「オーソニガラム・ドゥビウム」 O.dubium  等、他に多数の品種が

他の「オーニソガラム」と異なる印象の花で、植物学者も同じ分類に

するか、否か迷って,  dubium  ”疑わしい”  、”曖昧”    の名前を付けた由。

寧ろ、「チューリップ」に似ています。

開花期も初夏で、上に載せた「オーソニガラム・アラビカム」に似ています。

南アフリカ原産、半耐寒性球根、英名 sun star

別名「オーソニガラム・ダビウム」

 

 

 

 

 

 

同属には、乳白色の花弁で、雌蕊が黒くて大きな

「オーソニガラム・アラビカム」 O.arabicum

別名「スターオブベツレヘム」、「クロボシ・オオアマナ」

耐寒性球根、開花期は、初夏、アラビア半島原産

花色・白、花径2.5cm、草丈 60cm位

 

 


樹木花(4)

2023-04-17 | 植物 花

樹木花(4)として、亜低木花の「マホニア・メディア ”チャリティー” 」と「フッキソウ」にしました。

<「マホニア・メディア ’チャリティー’」>

 濃い緑色の葉をバックに、総状花序を立ち上げて、黄色に輝く小花を沢山咲かせます。

花の少ない冬場の 色彩豊かな花の一つです。

「ヒイラギナンテン」(柊南天)Mahonia japonica と「マホニア ロマリホリア」 M.lomariifolia  との

交雑種で、「ヒイラギナンテン」の花穂が、下垂するのに対して、上向き、直立する違いが有ります。

葉は、独特の形の奇数羽状複葉で互生します、葉の縁は、ギザギザになっています。

雌蘂に触れると、雄蘂が、雌蘂を目指して動く様子が、現れます。

花に留った昆虫を利用して受粉する為とか

開花も「ヒイラギナンテン」より早く1月から2月に開花します。

メギ科、ヒイラギナンテン(マホニア)属、耐寒性常緑低木、学名   Mahonia media 'Charity' 

亦は、Mahonia × media 、別名「セイヨウヒイラギナンテン」(西洋柊南天)、「タチヒイラギ」(立柊)

 

「柊南天」の名前は、「柊」の葉に似た葉で、南天の様な実を着ける事からの命名とのこと

細長い葉の「ヤナギバヒイラギナンテン」(柳葉柊南天)Mahonia confusa 等も

果実は、薄緑、青、青紫と熟します、混在した様子も見られます。

 

次は、「フッキソウ」です、名前が、気に入りました、肖りたい命名です。

<「フッキソウ /  富貴草」>

常緑でマット状に広がるので、グランドカバーに最適な植物です、此の広がりが、 "繁栄” を意味するとかで

「富貴草」、「吉祥草」、「吉事草」等の名前が、宛てられています。

穂状に咲いた花は、上部の4本の雄蘂と下部の雌蘂から成ります、秋には、白い果実が生ります。

4本の雄蘂が、目立ちますが、学名の ”パキサンドラ” とは、太い雄蘂の意味とか、花弁が、無いのも特徴です。

ツゲ科、フッキソウ属、常緑亜低木、日本原産、学名  Pachysandra terminalis、英名  Japanese suprge


雄蘂が、角の様だと思って見ていたら、実にも角の様なものが、生えていました。

葉は、肉厚で光沢が有り、常緑の亜低木です。


樹木花(3)

2023-04-15 | 植物 花

今日の樹木花は、「ドラセナ」と「カロラインジャスミン」の花を挙げます。

最初の花は、「ドラセナ」  Dracaena spp.   の花です、観葉植物としては馴染み深い植物ですが、花も珍しいものです。

其の中から「ドラセナ」の1品種、葉の斑入りが、綺麗な「ドラセナ・レフレクサ」を選びました。

<「ドラセナ・レフレクサ」>

葉を愛でる観葉植物としては、知られていますが、花も綺麗です。

種類としては、50種以上も在るとのことですが、葉に黄色い斑が縦に入り、黄色い花を咲かせる

「ドラセナ レフレクサ ’ソング オブ インデア’」Dracaena reflexa 'Song of India'

「ドラセナ フラグランス  'ソング オブ ジャマイカ’ 」の黄色い花を挙げてみました。

他の「ドラセナ」の主な種類は、「ドラセナ・スルクロサ ’フォロリダビューティ-’」 D.surculosa 'Florida 'Beauty'

「ドラセナ ’ワーネッキー」  D.deremensis 'Warneckii' 

「ドラセナ・サンデリアナ」  D.sanderiana「ドラセナ・スルクロサ ’フリードマニー’」  D.surculosa 'Friedmannii   等です。

リュウゼツラン科、ドラレナ属、非耐寒性多年草、アフリカ、マダカスカル島原産


葉は、観葉植物の名に相応しい黄色い斑入りの綺麗なものです、「ドラセナ・レフレクサ ´ソング オブ インディア`」の葉=下図=

 

次は、「カロライナジャスミン」の花です、<篭仕立>ですので、バルーンの様な形です、ジャスミンの 妙なる香りが漂います。

<「カロライナジャスミン」>

黄色い漏斗状の花が多数、篭型にしたステーに添って、球状に咲き毀れます、風船の様です。

照葉の緑と黄色が相俟って、明るいスペースを作ります。

<ジャスミン>の名前が付いていますが、モクセイ科、ソケイ属の「ジャスミン」 Jasmium   とは違って有毒とのこと

間違っても、花をジャスミン茶にして飲まないよう注意が肝心です。

名前の由来は、北アメリカ、ノースカロライナ、サウスカロライナ州に自生していて

「ジャスミン」の香りがするので、此の名前が付いた由

マチン科、ゲルセミウム属、半耐寒性蔓性木本、学名   Gelsemium sempervirens

英名、別名   Carolina yellow jasmine 「カロライン イエロージャスミン」

evening trumpetflower  「イブニングトランペットフラワー」 

false jasmine 「ニセジャスミン」(偽ジャスミン)等の名前が付いています。

*尚、学名 の   Gelsemium  は、イタリア語で、ジャスミン>を意味するとか*


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暫くは、樹木花を(2)

2023-04-13 | 植物 花

今日の樹木花は、「ジューンベリー」と「ベニバスモモ」の花です。

載せるのが、少し遅れましたが、「ジューンベリー」の 純白の花が、満開でした、夏には、果実が 赤紫色に熟します。

 

此のページが、目立つ様に gif を<窓>として最初に載せましたが ・ ・ ・ 忙しないものでした、御容赦を!!

<「ジューンベリー」>

「ジューンベリー」Juneberry の花が、白く輝きます、春の明るい ”旗振り役” です。

別名を「アメリカザイフイボク」(アメリカ采振木)

将に、<采配(白紙を細く切って房にして柄に着けた道具、指揮棒)>を振るうのです。

日本にも自生する「采振木」  Amelanchier asiatica  が、有ります。

名前の通り、細長い五弁の白い花を咲かせ、バラ科なので、葉は、「薔薇」の葉にソックリです。

バラ科、サイフリボク属、耐寒性落葉高木、北アメリカ原産、学名    Amelanchier canadensis



名前の由来になった実です、6月頃に収穫するので、「ジューンベリー」Juneberry  とのことです.。

生食やジャムに加工されます、甘酸っぱい味です、初夏の頃に実が赤く色着きます。

 

次の樹木花は、「ベニバスモモ」の花です。

<「ベニバスモモ」(紅葉李)>

紅色の葉、白い花のコラボを愉しみます、開花時に葉が着かない「染井吉野」には無い美しさです。

蕾と葉が赤いので、開花と共に、遠目には、樹木全体が紅色から白色と変化します。

萼の色も赤紫色で、多数の雄蘂と一本の雌蘂が突出ます。

新葉の紅紫色が、秋には、いっそう濃くなり、食用になる赤い球形の果実が熟します。

「李」の仲間で、名前の由来の葉の色が紅紫色で、互生します。

バラ科、サクラ属、落葉高木、西アジア、コーカサス地方原産(中国経由で日本に)

学名   Prunus cerasifera var.atropurpurea、英名   Cherry plum、別名 「アカバザクラ」(赤葉桜)

「チェリープラム」、学名の   prunus  は、「スモモ」を意味して、cerasifera  は、サクランボ」を

atropurpurea は、暗紫色を意味するとか、「ベニバスモモ」の特徴をよく著しています。

 

例年なら、「染井吉野」より早く咲く「ベニバスモモ」の花が、今年は、同じ時期に咲き始めました。


秋には、下図の様な球形の実が成ります、甘酸っぱい「プラム」の味です。


暫くは、樹木花を(1)

2023-04-11 | 植物 花

初回は、「キクモモ / 菊桃」と「ゲンペイモモ / 源平桃」の花です。

<「キクモモ」>

秋と春が、同居した様な名前ですが、細長い花弁が、「菊」の花に似ている故の命名とか

此の時季、遠目には、満開の花が、ピンクの霞が、懸かった様に見えます。

葉は、花より遅く出ますので、八重咲きの花を充分愉しめます。

此の時季に、ピンク色の霞が懸かっている様に見える樹木は、「キクモモ」の他に

「コウバイ」(紅梅)や「カンヒザクラ」(寒緋桜)、「コヒガンザクラ」(小彼岸桜)も ピンク色の ”霞” ですか。

「キクモモ」の花は、細長い花弁が重なり合って「菊」の花に似ています。

原産地の中国から江戸時代に入って来た由、花の雰囲気が  ”中国的”  な感じがする花です。

「ハナモモ」(花桃)の一種で、花の色は、似ていますが、花の姿は、大分違います。

バラ科、サクラ属、落葉小高木、中国原産、学名   Amygdalus persica cv.Stellata

別名 「ゲンジグルマ」(源氏車)、華やかな牛車の一輪ですか

学名の   Stellata は、“星状” の意味とか、多数の輝く花弁は、将に “星” です。






因みに下図は、既に花期が終わった仲間の「ハナモモ」(花桃)です。

 

「ゲンペイモモ」/  源平桃」も此の時季の樹木花です。

<「ゲンペイモモ」>

「桜」染井吉野が、終わって、今が盛りの「ゲンペモモ」(源平桃)です。

「ハナモモ」(花桃)の一品種で実の採取より花を愛でます。

「桃」の花より大きいのですが、実は、小さく、食用には不向きです。

紅白の花が混在して咲く様を、赤を平家、白を源氏の旗の色に喩えたことから、“源平” の名前が付いた由

花の色は、紅、白と紅白の絞り模様(キメラ咲き)の三色ですが、毎年、決まったパターンでないのも面白い現象です。

八重咲きで枝垂れる品種も視られます。

“桃源郷” を思わせる暖かい色合いを愉しみます。

「桃」の花より大きな花ですが、反面、実が小さく、食用には、不向きです。

源平入り乱れての合戦のの様子です。

バラ科、サクラ属、落葉小高木、学名   Prunus percica、英名   Hana peach

別名「ジツゲツトウ」(日月桃)、「サキワケモモ」(咲き分け桃)