花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

秋の宝石(3)

2016-11-11 | 植物 花

 

秋、キク科の「ガイルディア」の珍種、「ガイラルディア ´メサ イエロー`」 Gaillardia hybr.´Mesa Yellor` です。

鮮やかな黄色い花びらが、秋の陽に照り映えます。

別名「テンニンギク」(天人菊)ですが、花の色が、黄、茶、赤、複色等

花弁が、一重、八重、筒状と奇抜な姿の品種が多い中で、穏やかな姿の花です。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今日の “秋の宝石” シリーズは、黒真珠に見立てたものです。

最初の “黒真珠” は、「クスノキ」(楠、樟)の実です、艶やかな漆黒が、“黒真珠” です。

 

 枝や葉を蒸留 して、薬品の樟脳を採る樹木

で、確かに近づくと樟脳の香りがします。

夏に、淡い黄緑色の小さな花を咲かせます。

秋には、8ミリ程の球形の果実が紫黒色

になります。

葉が、皺々なのも特徴で、緑の葉の中の

何枚かは、必ず紅葉して落葉するのも

面白い物です。

クスノキ科、ニッケイ属、常緑高木、日本中国台湾原産

学名 Cinnamomum camphora英名 Camphor Laurel

カンフル注射は、 Camphor から執った名前とか

 

次の “黒真珠” は、「シャリンバイ」(車輪梅)の実を見立てました。

初夏に、「梅」の花に似た淡い紅色の五弁の花を咲かせます、肉厚の艶やかな葉が

枝先に車輪状に互生するので、「車輪梅」の名前が付いた由

秋に、藍黒色の球果を着けます、「ブドウ」に似ていますが、食べても不味い味です。

バラ科、シャリンバイ属、常緑低木、日本、台湾、朝鮮半島、中国に自生

学名 Rhaphiolepis indica var.umbellata、英名 Yeddo hawthorn、Japanese hawthorn



次の “黒真珠” は、「タンキリマメ」(痰切豆)の種子です、赤い豆果が、裂けて黒い種子が釣り下がります。

風邪の季節ですね、此の種子を食べると痰が切れるので、名前の由来になったとか

夏から初秋にかけて、層状花序に、10個位、淡い黄色い蝶形の花を咲かせます。

楕円形をした黒色で光沢有る種子が “黒真珠” です。

仲間には、「トキリマメ」(吐切豆)が在ります、殆ど似ていますが、葉の形で区別できます。

「トキリマメ」の葉は、葉の中央がの膨らみが少ないのに対して

「タンキリマメ」の葉は、膨らみが大きい違いが有ります。

マメ科、タンキリマメ属、蔓性多年草、日本原産、学名 Rhynchosia volubilis

英名 Rat´s eye bean 、別名「キツネマメ」


下図は、蝶形の花です。

 

次の “黒真珠” は、「アロニア・メラノカルパ」の黒い実です。

前回に、赤い「アロニア・アルブティフォリア」の実を載せましたが、今回は、黒真珠に見立てた黒い実です。

「アロニア・アルブティフォリア」の赤く熟す実と「アロニア・メラノカルパ」の黒く熟す実の違いです。

此の「アロニア・マラノカルパ」も初夏に散房花序に白い花を咲かせます。

「アロニア・アルブティフォリア」の別名が「セイヨウカマツカ」(西洋鎌柄)でしたが

「アロニア・メラノカルパ」は、英名から「ブラック チョークベリー」の名前が付いています。

ジャムやジュースに加工することが多いようです。

バラ科、アロニア属、落葉低木、北アメリカ原産、学名 Aronia melanocarpa、英名 Black Chokeberry

 尚、Aronia は、ギリシャ語で<「ナナカマド」>を、melanocarpa は、<黒い実>を意味するとのこと



夏から秋に、淡い紫色の花を下向きに咲かせる「ルリヤナギ」(瑠璃柳)の実も “黒真珠” に喩えました。

花は、目に付き易いのですが、秋に黒く熟す実も見応え十分です。

花の色が、紫色で、葉が、柳の葉に似た披針形なので、「瑠璃柳」の名前が付いた由

ナス科、ナス属、常緑低木、南アメリカ原産、学名 Solanum glaucophyllum、英名 Waxyleaf nightshade

Nightshade は、<夜陰>とでも訳して、ロマンチックな命名と思ったのですが、<ナス属>の英訳でした。

 


 次の “黒真珠” は、「シロヤマブク」(白山吹)の実にしました、此の実も、真珠とは、言え難いのですが ・ ・ ・ 

似た植物で、黄色い五弁や八重の花を咲かせる「ヤマブキ」(山吹) Kerria japonica とは、属が違います。

花の色は、白で四弁花、「ヤマブキ」より実が着きやすいのか、「ヤマブキ」の実より視る機会が多い様に思います。

もっとも、八重の「ヤマブキ」の雄蕊、雌蕊が花弁に変化して、実を結ばない所為も有るようです。

花弁の枚数4枚と同 じ4個の真っ黒な実を着けます。

バラ科、シロヤマブキ属、耐寒性落葉低木、日本、朝鮮半島、中国に自生、学名 Rhodotypos scandens

次の “黒真珠” は、「ヤマウド」(山独活)の 実です、複散形化序に花火の様に花を着けます。

日本、の山野で視る事ができますが、朝鮮半島、中国でも視ることができるようです。

一般の「ウド」(「シロウド」)より多少渋味が有るようですが、栽培もしているようです。

ウコギ科、タラノキ属、多年草、学名 Aralia cordata

 


 最後の “黒真珠” は、「ワルナスビ」(悪茄子)の実で終わります。

 夏に白や淡い紫色で、「ナス」、「チャガイモ」に似た花を咲かせます。

葉、茎には、鋭い棘が生えていて、繁殖力も旺盛で

除草剤も効かなく、家畜も食べないので、生態系被害防止外来種に

指定されています、其の生態の為、“悪” の名前が付いたので す。

他に、Apple of Sodom、Devil`s tomato

Carolina horsenettle 等 の “悪名” が付いています。

球形の実は、緑色から熟すに従って、黄、黒色と変化します。

 ナス科、ナス属、多年草、北アメリカ原産、学名 Solanum corolinense

<各画像は、クリックで拡大表示します>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今般、NTT東日本 福島支社様の御好意により、福島各地のLIVE映像<ふくしまの窓から>にリンク許可を得ました。

季節の移り変わりをLIVEで視ることができます、花に飽きたら是非LIVE映像を御覧下さい。

秋の気配が、一層、濃くなってきました、湖畔の木々も色付き始めました。

尚、夜間は、不可視の場所が在ります。

今日(11/4)Live 映像を視たら湖畔の木は、葉を落として、山は雪で覆われていました。

<下図をクリックして御覧下さい>


この記事についてブログを書く
« 秋の “宝石” (3 ) | トップ | 秋の “宝石” (4 ) »