土日・きっぷで日本横断! ~トシ子、ふてくされる・・・

2007-10-18 23:53:00 | 鉄道紀行&乗り物

 
 にわとりトシ子(♂)の席は6号車11番A(偶数番号が眺めのいい右側、A~Dの四人ボックス)。会津若松まで他の3人は乗って来ませんでしたが、座席の番号どおり進行方向に背を向けて座っていました。上の写真は、車両基地を通り過ぎてしまったところ。(面白い車両もあったが、カメラが間に合わず・・・)
 新潟を出発してから10分が経過し、ボルテージが高まってきた頃。車内散策も済ませ、「雪苺娘(ゆきいちご)」をどこで食べようか思案中。10時のおやつにはまだ少し早い。


           

 3分後・・・「いただきま~す!」(これ以上我慢できなかった模様) 
 雪苺娘は、苺大福の親戚だと思っていたけど、ケーキに限りなく近いお菓子だった。雪苺娘の断面図(こんな柔らかいものを切るのは不可能だけど)を地球に見立てて説明すると、核に相当するのが、ケーキのスポンジ生地に乗った大きめの苺。核を包むマントルになるのが大量の生クリーム。柔らかい生クリーム・マントルを求肥の地殻で固めている。その「おいしさ」には、思わず頬がにんわりと緩んでしまうが、粉が激しく飛び散るので、汚れてもいい覚悟で望むこと。求肥が破れると、中の生クリームが飛び出してくるので要注意! ドジなニワトリにしては、殆ど白くならずに済んだのは、前のめりの姿勢で一気呵成に食べたからだろう。また食べた~い!


     

 最後尾の7号車には、このように懐かしい郵便ポストがある。絵葉書(ばんえつ号に乗車した際にもらえるので、宛名を書いて切符を貼ればいい)や封書を投函すれば、汽車専用の消印を押して郵送してくれる。展望車内には、「和筆で野菜や果物を描いてばんえつ号から絵葉書を出そう!」と、顔料&和筆&モデルになる野菜が並べられていた。デッサンから色塗りまで、プロが指導してくれるので、初めての人でもチャレンジできそう~♪

 「SLばんえつ物語」号は、会津若松まで10駅に停車する。新津・山都のニ駅では乗客のために約10分の停車時間がある。その間に駅弁を買ったり、写真を撮ったりするわけ。また峠越えに備えて、津川で16分停車して、機関車自身と機関士に水をたっぷり補給する。
 10時3分に新津駅に着いた。このときのニワトリは、「駅弁」を買うことしか頭になく、新津がどんな町だろうが、知ったことではなかった・・・「SLばんえつ物語弁当」にするか「SL切符弁当」にするか「雪だるま弁当」にするか、頭を悩ましていたのである。(なんという馬+鹿=鶏だったのだろう・・・)
 発車時刻が近づいてきて、ようやく、ホームにある大きな柱時計に気がついた(ちゃんと動いてる!)。木のベンチも郷愁を誘う・・・


                   

(右)五泉駅を過ぎる頃から雨が降り出した。ほぼ同時に煙がたなびき始め、雨粒と一緒に斜め後方に流れていく。雨には雨の風情がある。
(左)咲花駅を過ぎると、阿賀野川のライン舟下りが見られるのだが、台風の影響で澄んだ清流は、さながら泥の湖と化していた。


 新津駅から乗ってきた二人組。「なっ、やっぱり来てよかっただろ」「最高だね」と、しごくご満悦である。雨が上がると、後ろに座っていた男性にならって窓を開け、体を乗り出して写真を撮ったり、窓のふちにビデオを置いて録画を始めた。
「そうだろうよ」と、ニワトリは頷いた。「こっちは全然面白くない景色だもんな」
 上の写真はそのとき撮ったものだけど、とてもいい写真だと思う。その後二人は、缶ビールを飲み、「雪だるま弁当」を食べ、車内販売に来たお姉さんからアイスクリームを買い求め、幸せそうに食べ始めた。「いい時間を過ごしているじゃないか」と思った。「これで良かったのだ。皆が幸せになればいいのだ・・・」
 5分後、二人は居眠りを始めた。「ちょっと待った、この景色を目の前にしながら何で寝れるんだよ~。寝るんだったら、席を換わってくれ~~」
 二人は喜多方で下車した。ラーメンを食べに来た、と言っていた。SLに乗ったのは付加価値を高めるためだったのである。

 彼らの後ろのボックスに一人の中年男が座っていた。発売されたばかりのオリンパスE-510を首にかけ、ひっきりなしに窓を開けては写真を撮っていた。ひとしきり撮影するとレンズを交換し、席を立った。他の車両を撮りにいったのだろう。しばらくして戻ってくると、また窓を開けて撮影再開。合間にサブ機のキャノン・パワーショットG7を懐から取り出す。メインにも使えるコンパクトデジカメ(10M)だが、どうやらビデオとして使っている様子だ。
 好き放題振舞っている彼を見るにつき、「ふてくされていく」ニワトリだった・・・




                   

(左)悔しいので、展望車から先頭の機関車を撮影したが、窓に室内の明かりが映りこんでしまい、機関車の姿を捉えることができたのは、この写真だけだった・・・
(右)そのとき、大きな鉄橋を渡った。橋脚らしきものが見える。水害で橋が流されてしまったのだろうか? まさか今回の台風じゃないよね・・・


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