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土曜日は音楽で!

2011-02-03 13:07:17 | 音楽の森


 これから夜勤に入りますが、先ほどまで寝ていたこともあって、体調はかなり戻った感じです。金&土の旅行が中止になったのは残念だけれど、その代わり、6日(土)の酒井俊さんのライブ(吉祥寺サムタイム)に行かれるわけだから、全然落ち込んでいません。本当に久しぶりになるので、今からわくわくしています。その日は立川でまず『RED』でも見て・・・元気百倍!

 元気百倍といえば、MAYAさんから葉書が届きました! MAYA初心者のニワトリだけど、先日のライブで少しだけ話をすることができ、アンケートにも答えたのですが、まさか「白ヤギさんからおてがみ」もらえるなんて! 思わず、懐かしい童謡を歌いました。
 舞い上がったニワトリさん、歌いながら、黒ヤギさんみたいに読まずに食べてしまいそうになりましたが・・・わ~い、嬉しい!! 彼女のブログにはツイッターもあるみたいなので、週末にでもお礼の「つぶやき」を入れようかな? それとも、事務所の方に葉書で返信しようかな? きれいな写真でも添えて・・・未だにプリンターを持っていないニワトリだけど、急に欲しくなりました。これを機会に購入する? 兎にも角にも、いつかライブでリクエストできるよう、アルバム聴きこみます~♪♪

 音楽関連でもう一つ・・・来月、寺村容子さんのライブが立川であるんだよね~。この日はスキーの引率に行くのですが、目と鼻の先で行われるライブをパスするわけにはいきません! 仕事が終わり次第駆けつけるつもりです。上手くいけば19時頃には解放されるかも? 
 そろそろ、出かけます。今年は音楽とバイク(W800、CBR250、いいじゃないですか! この調子で業界自体がもう少し活性化されることを願います。性能も大事かもしれませんが、50万円以内で乗れないと若い人がバイクの方を向いてくれないよ?)で盛り上がろう~♪


MAYA LIVE ~Dec 30.2010

2011-01-28 23:57:10 | 音楽の森


2010年12月30日、吉祥寺北口


 今週はようやく体調も戻ってきたのですが、仕事の方がちょっとバタバタしていたり、ちょっと嫌な出来事が起きてしまったりで(アオガエル君が・・・すまん!)、ブログと向き合うことができず、夜勤明けの今夜は(憂さ晴らしに?)大晦日にも鑑賞した『デトロイト・ロック・シティ』(99)を家庭劇場で再度見て、心身共に満月時の狼男に戻りました。こういう気分のときは、この作品が一番効く「薬」かもしれません(映画のお薬は、症状によって処方箋も変わる)。すっきりしたぜよ!

 時計の針を戻して2010年の30日から終わらせましょう。
 友人を誘って、初めてMAYAさんのLIVEに行ってきました。このときは、一番早く並んだのにテーブルもなければ背もたれもない補助椅子に案内され、LIVEが始まるまでは釈然としない思いをしたのですが、年が明けて2011年の1月19日に、同じ吉祥寺【meg】で行われた彼女のLIVEに行って、「なるほどあのときは、普通のLIVEというより、関係者一同が集まった《打ち上げ》に近かったんだ」と納得しました。あの晩、彼女のLIVEに初めて来た人は自分たちだけだった?
 遠く長野から上京してきた一家(まだ幼い息子さんが彼女に夢中!)など、馴染みのお客さんに業界関係者とオーナーの寺島靖国さんも加わり、店内は身動きが出来ないほど! 寺島さんはずっと立ち見で、ニワトリさんと来たら、何とまあ、寺島さんや松尾さんに給仕をさせてしまいました。松尾さんに至っては、ドラムを叩き出すまで親切で話好きなお客さんだと思っていました。思い返すと「冷や汗」ものです。

 この日は、MAYA+松尾明(Ds)トリオのLIVEだったのですが、遠藤征志(P)、鈴木克人(B)の二人とは初共演とのことで、打ち上げムードの中に緊張の糸が一本ピーンと張り詰めていました。でも、これが非常に素晴らしかった~♪
 先のレビューでも書きましたが、ファーストステージはジャブの応酬、セカンドステージでクロスカウンターが炸裂、非常に盛り上がりました。『黒い瞳』と『キサス・キサス・キサス』が特に素晴らしく、聴き惚れました。
 トークもスティックさばきも茶目っ気たっぷりだけれど、松尾さんのドラムを聴いていると「大人って格好良い!」と思ってしまいました。こういう大人にならなくちゃ! 温厚だけれど寡黙な鈴木さん(ステージ以外の鈴木さんを見て、勝手にそう思った。すみません・・・)のベースは、いかにも「音の求道者」といった趣きで脇をがっちり固め、時に主役に踊り出てきました。そして、甘いマスクとピアニストらしい繊細な指先から繰り出される意外なほど力強い音と、ハートに直接語りかけてくるフレーズが印象的だった遠藤さんのピアノ・・・ニワトリさんが女だったら惚れていたでしょう・・・このトリオ、実に素晴らしかったです。初めてとは思えないくらい、MAYAさんとも息が合っていました。

 そして第三部になると、寺島さんの酔いも回ってきたのか、いよいよ「打ち上げ」ぽくなり、トランペットの谷殿明良(Tp)、守新治(Ds)、大橋祐子(P)のお三方も飛び入り参加し、かつてないほど盛り上がりました。制限時間を越えての場外乱闘?で、気分はすっかり大晦日のカウントダウン!
 この世界に無知なニワトリさんは、二部が終わった頃に現れたトランペッターの谷殿さんをオタクなMAYAファンかと思ったり、ピアニストの大橋さんを静かで大人しいお客さん、ドラマーの守さんを騒がしいオッチャンだと勘違いするほど大バカ者でしたが、19時半から23時過ぎまで最高に楽しく贅沢な時間を過ごすことができました。2010年の最後に、こんな嬉しいプレゼントをもらえるなんて、本当にHAPPYでした。どうやら、人より一日早く新年を迎えてしまったようです・・・。


(左)左から、飛び入り参加した谷殿明良(Tp)、大橋祐子(P)、守新治(Ds)。守さんのリクエストでMAYAは『イパネラの娘』を歌った。彼女はボサノヴァもイケる!
(右)最後は7人のバトルロイヤルで盛り上がった! 左から鈴木克人(B)谷殿明良(Tp)、遠藤征志(P)、MAYA(Vo)


大晦日まであと5分の国立駅南口


今年初のLIVE! ~MAYA Live At Meg

2011-01-23 23:55:55 | 音楽の森


二度目の「meg」。この先、何度通うことになるのだろう?



 最初に、わお~~! Angela あんこさん、スティングのコンサートに行かれたんですね、それもアリーナの最前列で! 羨ましい~♪
 スティングと言えば、20年ぐらい前になるでしょうか? 東京ドームで行われたコンサートに行ったけれど、音響が悪くてちょっとがっかりした思い出があります。
 大物だと、今年は【TOTO】の来日公演が5月にありますね。難病と戦っているメンバーのためにツアーを行うのだとか・・・【TOTO】もいいけれど、完全に活動を休止した【KISS】のステージを、もう一度見たいっ! 2001年のさよなら公演から10年経ってしまったことが信じられません。
 このときのコンサートも東京ドームだったけれど、耳がおかしくなりそうな爆音がドームの中でこだまのように反響してしまい、彼らの身振り手振りやパフォーマンスから予想はついても、実際何を演奏しているのかよくわからないまま夢の時間が過ぎてしまい、その意味ではかなり悔しい思いをしたものです(それ以来、東京ドームで行われるコンサートはパスするようになった)。
 だから、もう一度!!

 話が逸れましたが、私も今年初めてLIVEに行ってきました。DIVAのMAYAさんは手を伸ばせば触れるほど近距離にいました。他のお客さんがいることも忘れて、自分だけのために歌ってくれているのではないかと錯覚するほど・・・。
 演奏は、松尾明(Ds)トリオ。前回の meg LIVEも松尾明(Ds)トリオでしたが、今夜のトリオは、松尾明
(Ds)、嶌田憲二(B)、寺村容子(Pf)という、レコーディングでも馴染みのメンバーだけに、非常にリラックスした雰囲気の中で演奏が始まりました。
 前回のLIVEは、何が出てくるかわからない緊張感と、初めてであるが故の新鮮な音が何とも魅力的でしたが、今夜のように、100%身を委ねている安心感に包まれながら、阿吽の呼吸で繰り出される音を楽しむのも良いものです。それでいながら店内には、去年のLIVEの熱気が置き火のように残っていて、そのこともプラスに働いたような気がします。そのとき、その瞬間でないと聴けない音・・・これがLIVEの一番の魅力でしょう。19時半から22時半過ぎまで計3ステージ、「こんな贅沢な時間を過ごしてしまっていいだろうか?」と思いながら、至福のひとときに酔いしれました。

 MAYAさんも大変魅力的ですが、松尾明(Ds)トリオが実に良くて、今まではどちらかというと、ヴォーカル中心にJAZZを聴いていた傾向が今後変わっていくかもしれません。
 早速、彼らの最新アルバム『Meet Me In Paris』を注文してしまったのですが、ニワトリさんとしては、今回初めて生で聴いた寺島容子さんのピアノにも今後ハマリそう・・・演奏はもちろん、ビジュアル的にも彼女は◎で、狭い meg の店内だと、ピアニストの背中しか見えないのがちょっと残念です。

 今夜のステージでは、軽めにさらっと歌った「Is't She Lovely?」が非常に良い感じでした。本家本元より良かったりして? 春には、高値で取引されている1st & 2nd アルバムが復刻発売されるとのことで(朗報です!)、その中から数曲歌ってくれました。さらに、今年も新作を用意しているらしく、新年早々嬉しい話を聞かせてもらいました。これで、 meg のLIVEがウィークデーの水曜日でなければ最高なのですが・・・。
(来月23日も行くつもりだけれど)
 彼女が呼び水になったのか、今年は生の音を聴く機会がかなり増えそうな予感がします。まずは、ご無沙汰している酒井俊さんのLIVEに行くつもりですが、そんなこんなでなかなか楽しい年になりそう。こんな調子だとお金はたまらないと思うけれど、やっぱり(アリより)キリギリスで行きましょう~♪


今年は音楽三昧? 旅行にも行くつもり~♪


二日続きの?大晦日! ~MAYA LIVE 吉祥寺Meg

2010-12-31 20:52:00 | 音楽の森


MAYA さんのブログに綴られていた「青白い Meg の看板」と「急な階段」
(ニワトリさん的には、開演前に偶然撮影したのですが・・・嬉しい!)


 30日夜、 MAYA さんのLIVEに行きました。彼女も言ってましたが、30日なのに大晦日のカウントダウン・ライヴみたいな熱気と共に幕が開き、ファーストステージは軽快なジャブ(JAZZ)の応酬、セカンドステージはロシア語(「黒い瞳」)とラテンのクロスカウンター、サードステージは三人のミュージシャンが飛び入り参加、ボサノヴァの「イパネラの娘」から始まり「ブルーモンク」へと一気呵成に、忘年会か打ち上げみたいな盛り上がりとなり、かつてないバトルロイヤル(セッション)が終演時間の23時を過ぎても繰り広げられました。
(空前絶後の素晴らしさは、言葉では伝えきれないと思いますが、後ほど・・・)

 初めてのMAYA体験が「これ」だと、ちょっとくせになるというか、24時間後には禁断症状が起きてくるほど・・・もう立派な中毒です。ここで1月の「シフト表」を確認すると、6日が休みになる可能性があり、そのときはこれ幸いと【横浜BarBarBar】に行って来よう~と。19日の【吉祥寺MEG】は絶対行きたいので、「夜勤=月&木、ガイヘル=水」を「夜勤=火&木、ガイヘル=月」に変更してもらうつもり。明けなら問題なく行かれるもんね!

 やや BLUE だったのに、すっかり HAPPY になってしまったニワトリさん。大晦日は、家の大掃除を中抜けして渋谷までひと走り(電車から降りるとなぜか文字どおり走った)して、『キック・アス』(正確にはヒット・ガール)を観てきました。今年一番の映画なら『ペルシャ猫を誰も知らない』になるけれど、もうかかっていないので・・・。
 大晦日にボンクラが見る映画として、これ以上の作品はないでしょう。少し前までは、『CQ』(02)というオタク映画青年のプチ妄想映画を大晦日に見ていました。もう少し前になると、『ワンダーランド駅で』(97)というちょっと洒落た映画(でも、フィリップ・シーモア・ホフマンが出ている)が大晦日の映画でした。

 夜中過ぎに、今年(いや来年か)も出かけるつもりです。去年と同じように、「銚子電鉄」絡みの初日の出ツアーにするか、今年は大原でご来光を迎えてから「いすみ鉄道」に乗るとか、初日の出とは関係なく「土合&湯檜曽」まで行くとか、色々考えています。
 そうそう、今年はNHKの『第九』は聴かずに(音楽は、昨晩のLIVEと、ブログを書きながら聴いていた『MAYA+JAZZ』で済ませました)、ボンクラ映画をもう1本見て「年越し」するつもりです。
 先ほどの『CQ』『ワンダーランド駅で』も素敵ですが、ここはロックが熱かった頃を偲んで、『デトロイト・ロック・シティ』(99)でも見ようかな? ロック(KISS)好きにはたまらない1本だけれど、あのエドワード・ファーロング君の最後の?出演作品でもあります。実は、大掃除しながらサントラ流していたんだよね。大音量で! だから『デトロイト~』はスルーして、久しぶりに『ナポレオン・ダイナマイト』(04)を見ようかな? 久しぶりといえば、『Jossie & Pussycats』(00)も良さそう。お風呂に入りながら決めましょう~♪

 皆様、あけましておめでとうございます。0時を過ぎて、ジルヴェスター・コンサートでは、達彦さんを懐かしく思い出す『愛の夢』が演奏されています。映画は、やっぱり『デトロイト・ロック・シティ』を見ました。元日は、三年ぶりに土合&湯檜曽に行ってみようかと・・・。犬吠崎へ向かうならそろそろ出かける時間だけど、いつもどおりの始発でいいので、これからひと眠りしようかな~♪


『コバルトの季節の中で』 ~昔の思い出と・・・

2010-11-26 14:30:30 | 音楽の森

 

 

 11月の始めでしたか、仕事で二人の方と「カラオケ」に行くことになりました。好きな曲がラジオから流れてくると一緒に歌ったりするくせに「カラオケ」には興味がなく、最近(90年代後半以降)の歌は洋楽&邦楽共に知らないせいか、同僚とカラオケに行くと「浮きまくる」のは必至なのですが、その日は楽しく過ごすことができました。二人から次々リクエストが出てリモコン操作に大忙し! 自分も好きな唄を二曲歌いました。
(最後は三人で『宇宙戦艦ヤマト』を熱唱)

 『コバルトの季節の中で』をカラオケで歌うのは初めてだったのですが、今までどうして歌ったことがなかったのでしょう? とても好きな曲です。小谷夏さん(実は久世光彦さんのペンネーム)の歌詞も、ど派手になる前のジュリー(沢田研二)のしっとりした歌い方も、彼自身が作曲したメロディも全部好きでした。音楽配信どころかCDもなく、もしかしたら「カラオケ」という言葉もまだない時代だったけれど、ラジオやテレビや街角でよく流れていました。1976年の秋のことです。
 そのころ自分は、正真正銘の「初恋」の真っ最中(それ以前も好きな人はいたけど、初恋と呼ぶほどではなかった)。想いをどうやって伝えたらいいのかわからず、ただ遠くから見つめていました。歌詞とはちょっと違って、彼女の髪形が変わったのは冬で、春が来て別々のクラスに別れてしまうまでの短い時間の間に、自分の気持ちを何とか伝えようと、道端で、電話で、手紙で長いこと話しました。結局、二人だけのデートには一度も行かれなかったけれど、幸福な時間だったと思います。

 「恋」とは心に起きる一種の化学反応だと思うのですが、恋が生まれる瞬間は(最近FMラジオで、恋の記念日じゃなくて、『恋の誕生日』というなかなか素敵なJ・POPを聴きました)、地球上に最初の生命が生まれたときのように不思議な、そして永遠に解けない謎かもしれません。いつどこで人は恋におちるのだろう? なぜ他の人でないその人なのだろう? そもそもどうして人を好きになるのだろう? 恋が生まれる瞬間なんて、自覚できないのが普通かもしれません。でも、このときは・・・。

 高校一年生のニワトリさんは、映画『色即ぜねれいしょん』な青春を送っていました。女の子に普通に声をかけることのできない男子でしたから、文化祭などの催しに「棚から牡丹餅」的な第三種接近遭遇(映画『未知との遭遇』のキャッチコピー参照)を期待したものです。
 それなのに、学校側が主催してくれたフォークダンス大会では、「男女が大きな輪を描いて手をつないだりするフォークダンスなんて、ダサくて恥ずかしくてやってられないぜ~」と、全く関心のないふりをしながら、「各クラスに何人かいるマドンナたちが参加してくれないだろうか?」遠巻きに様子を窺い、確かにマドンナたちが来てくれて輪の中に入っていったのに、自分たちはそれを眺めながら「脚が太い」だの「性格最悪」とか、『イソップ物語』のキツネにも似た寸評(というか遠吠え)をしているだけ、というモテない男子の典型を演じておりました。
(その頃の自分はわりと可愛い顔をしていたと思うのだけど)

 体育館では、お世辞にも上手いとはいえないバンドが、何をコピーしたのかもわからない曲を熱心に演奏していました。友達が【KISS】のジーン・シモンズの真似をして、ベースを弾きながら血の代わりに口に含んだケチャップを「どろり」と吐いてみせたのですが、誰一人パフォーマンスに気づかず、【KISS】の大ファンだった自分は天を仰ぎながらも、惜しみない拍手を送りました。学校側はおそらく禁止していたと思いますが、本番直前にメイクして演奏することができたら、気づいてもらえたかもしれません。ひとりの女の子が「あれ、○×クン、何か吐いたよ。大丈夫かな?」と呟いていったけ・・・。
 出し物は次々かわり、合唱部の出番になりました。数年後には全国大会で入賞するほど成長していくのですが、そのときはまだ素人に毛が生えた程度だったと思います。それでも、バンド連中とは一線を画した合唱が始まり、ニワトリさんも姿勢を正しました。
 今までの「ノイズ」とは違う「音楽」に聴き惚れているとき、ピアノを伴奏している女性にふと目がとまりました。「もしかして、同じクラスの∮∮じゃないか? 彼女、ピアノ弾けたんだ・・・」

 昨日まで教室のどこに座っているのかも知らなかったのに、文化祭の数日後には立派な恋の病にかかっていました。処方箋はありません。彼女は、自分よりもバレーボール(合唱部のピアノ演奏より力を入れていた)の方が好きだったようです。「絶え間なく揺れていた」思春期の中で、もう少し彼女を見つめていることができたら、もう少し優しい気持ちになれたら、彼女が今も隣にいたかもしれません。『コバルトの季節の中で』は、少しの後悔と、今も変わらない想いを呼び覚ましてくれました。隠れた名曲と言われていますが、個人的にもこんな思い出があったなんて・・・ちょっとした驚きです。

 そして、それとは全く別に、今現在の自分もまた「コバルトの季節の中」にいることに気づきました。
「髪形がかわりましたね 秋風によく似合いますね」「誰だって 秋は独りです」「だけど人はきっと 愛しあえるでしょう」「だから明日のこと 話してみませんか」
 一つひとつの言葉が胸に沁みていきます。特に、「しあわせの手ざわりが いまとても懐かしく」と、「ひとりぼっちだったから やさしさが好きでした」というフレーズは、今の気持ちとシンクロしていて、とても心地良く響いてきます。かといって、薔薇色の日々を迎えているわけでは全くないのですが、絶え間なく気持ちが揺れているこの秋の中で、大事な人を見失う愚だけはしないつもりです~♪

美しすぎるジュリーの奇蹟的な動画は、 → ここをクリック
奇蹟の動画は削除されてしまいました・・・ → ここをクリック(曲は聴けます)


髪形がかわりましたね 秋風によく似合いますね
何か悲しいこと あったのでしょうか
コバルトが目にしみますね 誰だって秋は独りですね
だから今朝はなにも 話しかけません

しあわせの手ざわりが いまとても懐かしく
足早に過ぎて行く この秋の中で 
あなたを 見失いたくないのです

風の日はきらいでしたね 忘れたい何かあるのですね
だけど人はきっと 愛しあえるでしょう
コバルトが目にしみますね 誰だって過去はつらいですね
だから明日のこと 話してみませんか

ひとりぼっちだったから やさしさが好きでした
絶え間なく揺れている この秋の中で
あなたを 見失いたくないのです
あなたを 見失いたくないのです

 それにしても、ジュリーは名曲が多い! ポリドール時代の『沢田研二 A面コレクション』を買ってしまいました。実を言うと、今一番凝っているのは「MAYA」なのですが、彼女については別項で!


『WHIP IT』 ~『ローラーガールズ・ダイアリー』サントラLP!

2010-07-13 23:55:00 | 音楽の森



 ドリュー・バリモアが主演した『ウェディング・シンガー』(98)は大好きな映画です。物語が抱きしめたくなるほどキュートでしたが、バックに流れていた音楽にも反応しました。リアルタイムに聴いていた80年代前半の音楽が次々流れてきたからです。
 その当時、彼女はまだ小学生だった筈ですが、その頃からこれらの楽曲を愛聴していたのでしょうか? 小林克也さんがDJをしていた「ベストヒットUSA」を聴いていた人にはお馴染みと言うか、その頃のヒットソングのオンパレードなのですが、やっぱりいいよね!
(自分は、向こうの小学生レベルのミーハーだったんですね・・・) 
 映画の中でも、「CDって知ってる?凄いんだよ」といった会話がありました。CDは1982年に発売されましたが、ニワトリさんが洋楽を聴きまくっていた1984年頃まではまだアナログ・レコードが主流で、今は存在しない「貸レコード店」に入り浸りしていました。
 CDはノイズがなく、傷に強くて音飛びしにくい、何度再生しても音が劣化しない、といった利点がありますが、アナログ・レコードと聴き比べると、音色の豊かさの面でかなり劣ります。CDは情報量が多く細かい音の聴き分けもできるのですが、アナログ・レコードだけが再生できる音があって、それがニンゲンの感性を大いに刺激しているらしいのです。
 圧倒的高音質を誇るSACDとアナログ・レコードを聴き比べると、優劣ではなく好みの問題になるようですが、専用プレーヤーを必要とするSACDは、「音楽ダウンロード時代」を迎えた今となっては、一部のマニアを除けば殆ど普及しなかったも同然で、聴けるソフトも限られています(ブルーレイも同じ運命?)。
 最近発売されたハイクオリティCD(HQCD)やスーパーマティリアルCD(SHM-CD)は、従来のCDプレーヤーで聴くことができ、従来のCDとの差は歴然だとか・・・これらのリマスタリングCDが発売されれば、(改めて買い直すのは癪だけれど)手持ちのソフトを徐々にシフトしていくつもりですが、レコード会社がそこまでやるなら、いっそのことアナログ・レコードを再発売してもらえないでしょうか?

 アナログ・レコードの魅力は音の良さだけではありません。レコードを収める30cm角の紙ジャケットが実に魅力的なのです(シングルレコードの表紙というか、あのぺらぺらな薄い紙も、集めだしたらキリがないようです)。
 30cmLPレコードのジャケットは、「ジャケット・アート」と呼ばれるように、それだけのためにレコードを購入する収集家もいるほどです。「中身の音楽よりも表紙のジャケットが重要なんて本末転倒も甚だしい」気もしますが、レコード世代の人なら「ジャケ買い」という言葉を懐かしく思い出して、頷いてもらえるのではないでしょうか? 
 日本では、プラスチックケースに入っていない「紙ジャケット」仕様のCDが数多く発売されていて、ジャケット人気のほどが伺えます。住宅事情を考えると場所を取らないCDの方がありがたいのですが、12cmと30cmの差は歴然としていて、リマスタリングされた紙ジャケCDを購入すると、音質的には満足できても、いよいよLPレコードが欲しくなってしまうのです。
 ところがですよ、そんなニワトリさんも、9年前に家を建て替えたときに、(置き場所が確保できないこともあって)増えすぎた本と一緒に大半のレコードを処分してしまいました。それが今は、(処分した本も含めて)買い直したりしているのだから、いったい何をやっているのか・・・馬鹿は死ぬまで治らない?

 話をドリューバリモアに戻すと、『ウェディング・シンガー』の頃から「この人はきっとアナログレコードが大好きなんだ!」と思っていました。
 初監督作品の『ローラーガールズ・ダイアリー』でも、ヒロインとボーイフレンドがレコードを手に取り一緒に聴くシーンがありました。しっとりとした良いシーンだったのですが、そんなところからもドリューのアナログ・レコードへの愛情をひしひしと感じたものです。
 家に帰って、早速『ローラーガールズ・ダイアリー』のサントラを探してみたのですが、見事にゼロ! 何のことはありません、原題は『WHIP IT』でした。再度クリックすると、驚いたことに【LPレコード】と表示されているではありませんか!
 当然ながらCDも併売されているのですが、この時代にわざわざレコードを出してくるとは・・・やっぱり彼女はアナログ・レコードが大好きだったんですね! 即座に『WHIP IT』のLPレコードを購入することにしました。

 ニワトリさんが持っているレコードプレーヤーは、近年発売されたものですが一番安い入門機なので、それなりの音しかしません。それでも、手持ちのCDと聴き比べると、音楽環境的には圧倒的に不利な筈のアナログレコードの方が耳ざわりが良いのです。
 『WHIP IT』は、最新の音楽を中心に選曲されていますが、70~80年代の音楽と言われても「ああ、そうか」と思うほど、自然な感じでした。さらに、レコードがシャリシャリ音を立てたりするから、懐かしく親しみやすい音楽として聴こえてきました(クルミさんには酷な時間だったかも・・・ごめん!)。
 聴きこんでいくと、また考えも変わっていくと思いますが、映画の中でも反応したように、ラモーンズの『シーナはパンクロッカー』と、38sepcial の『Caught Up In You』が流れてくると、血が勢いよく流れ始め、自然に体が動き出します。やっぱり、この時代の音楽はサイコーです! 久しぶりに、他のCDも引張り出して聴き惚れてしまいました。80年代までの洋楽はやはり、押さえておかねばなりません。それも、できたらレコードで!


ジャケット表裏(上)と中開き(下)。AWBがアンバーに偏ったが、悪くはない。


『のだめカンタービレ 最終楽章《後編》』 ~音楽を忘れるなぁ・・・

2010-04-18 22:03:15 | 音楽の森


 土曜日は、『のだめカンタービレ 最終楽章(後編)』と、『オーケストラ!』を観てきました。この日、立川シネマシティで4本も観たい映画が上映されていたのですが(残る2本は『第9地区』と『アリス・イン・ワンダーランド』)、まずこの2本を観たかったのに加えて、この組み合わせだと、殆ど待ち時間ゼロで観られる点が魅力的でした。同じタイプの映画を二本立てで観るのは、何かもったいない気もするのですが(そうでなくても、できることなら一日一本がいいよね)、「名画座上がり」ということで許されて~♪

 原作漫画が連載されて足かけ10年・・・ニワトリさんがブログを始めた2006年の秋に、全11回の『日本編』がテレビドラマ化され大ヒット! 一年後にはパリ・ロケを敢行、「その後」のスペシャルドラマが放送されました。そして、原作漫画がフィナーレを迎えると、前編&後編にわたる映画となって、ドラマの方も最後を飾りました。
 もはや『のだめ~』のテーマ曲となった『ベートーヴェン 交響曲第7番』が、ピアノ独奏(演奏=ラン・ラン)でしっとり流れる静かなオープニングから(パリのアパルトマンで、のだめが弾いているのだろうか?)、のだめのピアノ&「ライジング☆オケ」が共演した?(ならば、指揮は言うまでもなく千秋だよね)ピアノ協奏曲風の『ガーシュイン ラプソディー・イン・ブルー』を、これまたしっとり聴かせるエンディングまで、あっという間に2時間4分の上映時間が過ぎてしまいました。

 前にも書いたけれど、惜しむらくは、泣く泣くカットされた原作漫画の登場人物たち。ぶっちゃけた話、フーテンの寅さんや、『007~』シリーズなど、延々と続く映画もあるのだから、『のだめ~』もパリ編のボリュームをもう少し膨らましても良かったと思います。一度に撮りだめするにしても、三部作にすれば、ユンロンや可愛いリュカにも登場してもらえただろうし、完全に割愛された千秋の父にも登場願えたかもしれません。
(坂本龍一さんに演じてもらうとか)
 一番残念なのがソン・ルイ。原作者にとっても、かなり思い入れのあったキャラクターだったのだから、もう少し彼女のサイドストーリーがあれば、よりドラマチックに展開しただろうし、くろきんとターニャのエピソードも見たかった・・・。
 
とはいえ、ないものねだりしても仕方ないので、妄想力を駆使して「のだめワールド」の住民たちに登場してもらいました。妄想力に頼らなくても、テレビシリーズの懐かしいワンシーンが走馬灯のように挿入されるなど、フィナーレに相応しい映画でした。最後はやっぱり連弾だし・・・原作漫画をお読みの方は、二人が何を演奏したのか百も承知ですね!

 原作漫画も実写ドラマも、ここで一度は幕を下ろしたわけだけれど、千秋&のだめの人生は今も続いています。その後のエピソードとか、スピンオフ・ドラマでまた彼らに逢えるかもしれません。それにですよ、せっかくクラシック音楽の魅力をこれほど明快に面白可笑しく教えてもらったのに、これで終わりにしてしまうのは、何とももったいない話ではありませんか。広大な音譜の海が、豊かな音楽の森が目の前に広がっているのですから、海に漕ぎ出し、森の中に分け入りましょう。自分で楽器を演奏したり歌うのもよし、日常的に音楽と触れあい、時にはコンサートホールに足を運べば、きっと彼らに逢える! 私はそう信じています。

 意外なところで、蒼井優さんが声の出演をされています。スケジュールが合わなくて声だけの出演になったのかもしれません。彼女の○×△□見たかったなあ・・・。


渥美マリ ~『夜のためいき+6』&『ハワイで逢いましょう』

2010-04-09 13:10:00 | 音楽の森

ジャケット写真だけでも「買い」ですね~♪


 最近、家にいるときは、渥美マリさんの『夜のためいき+6』&『ハワイで逢いましょう』を子守唄代わりに聴いています。早いときは数曲で眠ってしまうので、両アルバムとも最後まで通して聴いていないと思うのですが、とても気に入ってます。

 『夜のためいき+6』は、デビューアルバムの『夜のためいき』(1970年)に、シングル盤収録の6曲を加えて、みうらじゅんさんの解説(ラブレター)付きで復刻されました。本当のことをいえば、紙ジャケット仕様のCDがプレミアになってしまった池玲子さんの『恍惚の世界』と同じように、(紙ジャケ『恍惚の世界』は情報不足で手に入れられなかったけれど、米国盤DVDのオマケでCDの円盤のみGET)「ジャケ買い」したのですが、彼女の声を聴いてびっくり仰天! 70年代前半を代表するセクシー女優のルックスとは裏腹な、繊細で可憐な声でありませんか。しかも艶がある! 肝心なジャケットにしても、身も蓋もない?『恍惚の世界』と比べると、「アート」しています~♪


こちらは紙ジャケ仕様の『ハワイで逢いましょう』


 1971年に発表された『ハワイで逢いましょう』は、彼女の声質を100%生かした夢のようなアルバムで、なるほど、彼女にはハワイアンが良く似合います! 英語の歌詞も難なくこなしていて驚かされました。さすが、和製ブリジット・バルドー! バルドーはフランス人だけど、彼女が英語で歌えば、こんな感じになる? 完全復刻されたこのアルバムには、波の音などの効果音に彼女のナレーションも入っていて、眠り薬としても最高です。良い夢が見られますように~♪


 渥美マリさんは、伝説の女優の一人として登場してもらう予定だったのですが(実はリアルタイムでは『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』以外見ておらず、しかもこの映画の中で彼女について何の記憶もありません。DVDで見られるのは増村作品の二作だけだし、「渥美マリ映画祭」でも開催してくれないかしら? さて、彼女の声を聴いて(ひと眠りして)出かけますか・・・。


パリ・オペラ座日本公演『ジゼル』

2010-03-21 23:50:00 | 音楽の森



 先ほどから拍手と歓声が鳴りやみません。そんな観客の気持ちをくみ取ってくれたのでしょうか、場内がすっかり明るくなったのに、今一度幕が上がって、「パリ・オペラ座」のエトワールたちがカーテンコールに答えてお辞儀をしてくれました。三度目までは数えていたけれど、その先はもう覚えていません。5回?6回? 今度こそ終わりだと思ったのですが、このあとさらに二度も幕が上がりました。出演者たちも驚いてる? すごいすごい!

 (音楽の授業の一環として観た以外に)生まれて初めて観たバレエが、太陽王ルイ14世が自ら踊って創立させた「パリ・オペラ座」で、349年の歴史を紡いできたバレエ団の演目が、170年前に「パリ・オペラ座」が初演し今日まで途切れることなく演じられてきたロマンチックバレエの傑作『ジゼル』だったのは、「僥倖」以外の何ものでもなかったのですが、興奮覚めやらぬ帰りの電車の中で、(「豚に真珠」か「猫に小判」とも言える)最高に贅沢な「バレエ初体験」ができたことを、改めて(芸術の)神に感謝しました。ため息がこぼれるほど美しくて、この先病みつきになりそうです。ぶらびっしも~~~♪

 今回の日本公演では、ジゼル(アルブレヒトより、どうしてもジゼルに目がいってしまう・・・)を、アニエス・ルテステュ、ドロテ・ジルベール、イザベラ・シアラヴォア、オレリー・デュポンが、ウィリの女王ミルタを、エミリー・コゼット、マリ=アニエス・ジローが演じることになっていました。ファンは、「どのエトワールを観ようか?」色々考えたと思いますが(『シンデレラ』&『ジゼル』の全公演を観た人もいるでしょう。全部観たとしても、パリまで観に行くより安上がりだし・・・)、ニワトリさんの場合は【e+】で座席表を調べて、S席の16列目が空いていた20日夜の部を選んだのでした。
 その夜、ジゼルを演じるのはイザベラ・シアラヴォア。今年エトワールに任命されたバレリーナです。映画『パリ・オペラ座のすべて』には、彼女の大きなシーンはありません。空席を調べるのではなく配役表を見て、アニエス・ルテステュかオレリー・デュポンの『ジゼル』を観るべきだったと、少し後悔しました。でもまあ、『ジゼル』初日&20日のマチネがルテステュで、最終公演のジゼルがデュポンということから、「パリ・オペラ座」が二人のエトワールに寄せる信頼と期待の度合いがよくわかります。逆にいえば、だから既に席がなかったわけで、それならば、エトワールに昇格して意気に感じているシアラヴォアのジゼルをとことん堪能しようと、気持ちを切り替えました。実際の話、パリでは彼女のジゼルが観客に大絶賛されたそうなので、いよいよ楽しみが膨らんできた矢先に、彼女が怪我をして来日できなくなったことを知りました。

 では、誰がジゼルを演じることになったのでしょう? ルテステュ?それともデュポン? 『シンデレラ』で、シンデレラを演じているデルフィーヌ・ムッサンが選ばれました。映画『パリ・オペラ座のすべて』では、『メディアの夢』の鬼気迫る演技が印象的でした。彼女がジゼル?
 バレエ界のことを何も知らないのに、キャスト変更に伴い「オレって、ついてないなあ~」なんて、思うようになってしまったニワトリさん・・・しかも当日(昨日ですね)、開演までにプログラムを読んでいたら、彼女について「26才でプルミエール・ダンスーズに昇格して、10年後の2005年にエトワールに任命された」と書かれていました。「と、いうことは、もう定年間近じゃん・・・」なんて、失礼なことを思ってしまったのです。

 デルフィーヌ・ムッサンのジゼルは、(初めてなので他と比べることもできないのですが)とにかく最高でした。第一幕の彼女は、無邪気に恋する若い娘のジゼルを実に繊細な表現力で演じていました。第二幕では、精霊(ウィリ)となったジゼルの、重力が全く感じられない演技、すなわち第一幕の溌剌としていたジゼルとは明らかに異なる死者であることが、はっきり感じ取れました。アルブレヒトとの最後の踊りは、ただただ、ため息がこぼれるばかりでした。観客は皆、深い感動を覚え、それが割れんばかりの拍手と歓声になったのでしょう。惜しみない拍手で会場が満たされました。
 今回、ムッサンのジゼルを観ることができて本当に良かったと思います。「パリ・オペラ座」の定年は確か42才でした。パリまで行けない我々にとって、今回のジゼルが、彼女の最後のジゼルになるかもしれません。もう二度と観られないのは大変残念だけれど、彼女のジゼルを生の舞台で観ることができて、本当に良かったと今では思っています。「オレって、ついていない~」のではなく、とことんついていたんですね!
 
 ところで『シンデレラ』も、デルフィーヌ・ムッサンの『シンデレラ』で観ておくべきでした。王子様を30年代のハリウッド・スターに置き換えたヌレエフ版『シンデレラ』には映画がたくさん引用されていて、キングコングや摩天楼は実に絵になるし、チャールズ・チャップリンやキートン、マルクス兄弟などの喜劇俳優にオマージュが捧げられているらしく、バレエとミュージカルの関係でいえば、バズビー・バークレイやジーグフェルド・フォーリーズ的な舞台が出てくるのは当然だとしても、『バンドワゴン』(解説に書かれているような「椅子を使ったダンス」ならば、『絹の靴下』のアステアとチャリシ―だけど)で演じられたフレッド・アステアとシド・チャリシーのダンスシーンを参考にしていたとは・・・事前に知っていれば二作品共観たのに! 最後に、東京文化会館と生オケも久し振りでした。やっぱ、ライブ(生)は最高です。


『のだめカンタービレ 最終楽章《前編》』 ~楽しい音楽の時間デス

2010-01-04 21:16:10 | 音楽の森


くろきん&ターニャのエピソード、《後編》でもお願いします


 どんな料理でも美味しく食べられるように、映画にも嫌いなものはないのですが、テレビドラマを映画化した作品だけはどうも苦手です。まあ、そうでしょう。テレビ放送を見てもいないのに映画館に行くわけないもんね。
(ところで、『JIN-仁』は見ておけば良かったと後悔しています。いきなりDVD-BOXは買えないので、再放送お願いします~)
 『のだめカンタービレ 最終楽章』も、映画でなくても一向に構わなかったのですが(映画になると、アラが出てしまうのでは?と、いらぬ心配)、お正月特番のノリと、あきざくらさんが背中を押してくれたこともあって、「今日も出かけんの?」とふて寝しているネコに、「お昼には帰ってくるからさ~」と猫撫で声で言い聞かせ、立川シネマシティまで自転車を牽いていきました(帰りは漕いだけど)。
 窓口でWEB予約したことを告げると、「ポイント、お使いになりますか?」と尋ねられました。そっか、ポイントたまっていたのか。こいつはラッキー!
「使います使います」というわけで、タダで観てしまいました。ただ見だといよいよテレビと同じだし、自腹を切ったという緊張感がなくなってしまうので、一概に良いとはいえないのですが・・・。

 映画が始まると、いきなり驚かされました。まさかまさか、あの、あの有名な場所で映画のロケができたなんて・・・その後は、原作やテレビドラマのファンには馴染みのテンポで、去年のスペシャルドラマの続きが語られていきます。
 先ほど、テレビドラマの映画なんて・・・と不遜な発言をしましたが、テレビとは比べ物にならないくらい予算がもらえるのは、やっぱり映画ならではのもの。いつかはニワトリさんも訪れたい「憧れの地」がさりげなく背景に出てきたりして、これがスクリーンで見られるのだから、観光気分もたっぷり味わえました。いいね~。

 そして、やはり素晴らしいのが、ドラマを彩るクラシック音楽の数々。懐かしのテーマ曲『ベートーヴェン:交響曲第7番』&『ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー』に加えて、今回新曲(という言い方は少し変ですが)として、『ラヴェル:ボレロ』、『デュカス:魔法使いの弟子』、『チャイコフスキー:序曲《1812年》』、『バッハ:ピアノ協奏曲第1番』、『チャイコフスキー:交響曲第6番《悲愴》』など、沢山のクラシック音楽が流れます。中でも、マルレの常任指揮者になった千秋が定期演奏会でタクトを振ることになる『序曲《1812年》』は圧巻です。クラシック、やっぱりいいですね~♪

 CG嫌いのニワトリさんだけど、この映画の漫画チックなCGは、原作が漫画だけに全く違和感なく溶け込めました。ただ一つ惜しまれるのは、前編&後編に分けても描き切れない部分がたくさん生じてしまうこと。テレビのときからそうだったけれど、千秋家の人々や、フランス編の仲間たちが一部登場しないのは残念です。ユンロンはターニャの喧嘩友達で良き理解者なので登場して欲しかったし、可愛いリュカは仕方がないにしても(特別ドラマでは出てきたかしら?)、ヤドヴィガは原作最終巻のキーパーソンなので、彼女の役回りを誰にさせるのだろう? ヴィエラ先生は原作でも最後は忘れられた気がしますが、千秋の父には後編で是非とも登場して欲しいところ。
 ところで、「パリ編」では最も重要な人物になるのが、もう一人の「のだめ」と言ってもよいソン・ルイ。前編では一応登場したものの(シュトレーゼマンは例外だけど、皆さん原作の漫画とキャラが良くかぶってる!)、前編のラストシーンを観た限りでは、『ラヴェル:ピアノ協奏曲』で千秋と共演する重要なシーンが省略されそうな感じです。時間が足りないのはよくわかるので、こうなったらもう一度、パリ編から「完全版」を放送するとか・・・オール日本人の変奏(「変装」の意味だけど、この変換が面白い?)でいいからさ~♪ 

 『のだめカンタービレ 最終楽章《前編》』の公式HPは、 → ここをクリック


(お尋ねの)お嬢様は元気です~♪


 休みも今日が最後。今夜はこれから音楽を聴こうか、それとも年末に予定していた『ザッツ・エンタテイメント』を観るか・・・『ザッツ・エンタテイメント』は全部観ると、7時間超でしかも未公開映像も含めると徹夜になりそうなので、PARTⅠだけにするか、それなら単体で『バンドワゴン』(なぜか、最高のダンスシーンが『ザッツ~』には未収録)を鑑賞しようか、悩ましい~♪