第163回直木賞受賞作。
2017年10月~20年1月「オール読物」適宜掲載。表題作を含む6編308頁。
3.11で飼い主を亡くした「多聞(犬)」の旅は続く・・・。
さすが受賞作とうならされた珠玉短編集。涙もろい読者はハンカチ必携。
加えて、小説家にも「物語るという才能が必要である」ことを痛感させられた作品です。3.11への鎮魂の意味を込めて、ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★★)
選考委員選評:宮部みゆき氏
「お預かりした候補作品を読み、瞼がぱんぱんに腫れるほど泣くなんて、選考委員としてはあまり褒められた話ではありません。しかし”少年と犬”には負けました。完敗です。」