中年女性の屈折した愛と生き方を綴った珠玉の小池ワールド。
2007~13年、時々の「オール読物」に掲載された短編を7編収容。

物語~「鍵」:急逝した夫の遺品の中から出て来た何の変哲もない銀色の鍵。それは、夫が残した揺るぎない不倫の証ではないのか?主人公の周子は、変装までして(夫の相手である)イラストレーターの美紀が住むマンションに向かう。果たして、彼女の部屋の鍵穴は、その鍵をピタリと受け入れるだろうか・・・。
昨年来、「沈黙の人」や「存在の美しい哀しみ」など、小池さんの作品を楽しく、しかも感心しながら拝見して来たが、本書は、本来の愛欲モード中心であまり楽しめなかった。
作品のテーマはそれぞれで、確かにそうした出来事はあるだろうなと納得しつつも、それが人生の根源的なものかどうかということになると、女性中心の物語でもありストンと胸に落ちるふうではなかった。
2007~13年、時々の「オール読物」に掲載された短編を7編収容。

物語~「鍵」:急逝した夫の遺品の中から出て来た何の変哲もない銀色の鍵。それは、夫が残した揺るぎない不倫の証ではないのか?主人公の周子は、変装までして(夫の相手である)イラストレーターの美紀が住むマンションに向かう。果たして、彼女の部屋の鍵穴は、その鍵をピタリと受け入れるだろうか・・・。
昨年来、「沈黙の人」や「存在の美しい哀しみ」など、小池さんの作品を楽しく、しかも感心しながら拝見して来たが、本書は、本来の愛欲モード中心であまり楽しめなかった。
作品のテーマはそれぞれで、確かにそうした出来事はあるだろうなと納得しつつも、それが人生の根源的なものかどうかということになると、女性中心の物語でもありストンと胸に落ちるふうではなかった。