青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

震災前の青春時代の店 ~ジャックダニエル

2023-04-24 | 昭和の喫茶店

僕はサンフランシスコ大地震~阪神淡路大震災~東日本大震災~北大阪大震災と、4つの大地震の現場に居合わせました。シスコは別にして、日本での地震は被災もしましたが、何よりも多くの「思い出の地」を失いました。神戸の時は、三宮から更に西に至るまでの被災地に立ち、茫然としました。東日本の時も、津波にさらわれた跡を見て信じられませんでした。しかし、そこからの力強い復興にも目を見張りました。

残念だったのが青春時代を過ごした神戸の街が、復興後多くの場所が変わってしまったことです。例えばポートアイランドは遊園地まであったのに、今は本当にさびれました。何よりも三宮の地下街のお店や駅周辺のお店がすっかり変わってしまいました。

三宮のセンタープラザは地下から上階に至るまでいろんなお店がありましたが、それが大きく変わりました。震災前に地下にあった映画のチラシを販売する小さなお店や、インド料理のファストフード、パブなどが沢山無くなったのは残念でした。

特にここ。センタープラザ東館地下1階にあった、ウエスタンパブ「ジャックダニエル」。西部劇に登場するような酒場を、そのまま再現したようなお店でした。マスター夫妻の服装はウエスタンシャツにジーンズ、ブーツ。毎週度読王日の夜8時からは、ライヴ演奏もありました。

僕が初めてボトルキープしたのがこのお店で、1982年のこと。89年頃には、店名にもなっているジャックダニエルが、8500円の当時は原価の値段で提供されていたのを覚えています。

初めて82年にお店に行った頃は、世の中は大カクテルブーム。マイタイとかチチとかを飲み慣れていた僕は、ここで初めてイーグルスの曲にもある「テキーラサンライズ」を注文しました。飲みやすくて美味しかったので数杯飲んでお手洗いに立とうとすると、あれあれ・・意識も喋りも普通なのに歩けない。あんなことになったのは初めてでした。あれ以来口当たりの良いカクテルは、酔いの回りが分からないので止めて、バーボンのロック一辺倒に。

このお店は朝10時から6時まではティータイムということで、雰囲気の良い喫茶店。6時から夜の10時までがパブでした。今から考えても10時に閉店というのは、かなり早い時間だったと思いますが、その時間にお店を出たからこそ、日付が変わる前に余裕で帰宅し、次の日の仕事にも全く支障をきたすことが無かったのだと思います。

このお店でグラスを傾けた人・・今は若くても50歳以上の年齢になっているハズ。このブログを見て懐かしがってくれる人、どれだけいるのでしょう。でも、ここにぜひ残しておきたかったお店です。そういうお店は沢山あるのですが、なかなか写真が手に入りません。携帯にカメラが付く、遥か以前の時代だから・・・。