「彼らが彼女を葬りに行ってみると、彼女の頭蓋骨と両足と両方の手首しか残っていなかったので、帰って来て、エフーにこのことを知らせた。すると、エフーは言った。『これは、主がそのしもべティシュベ人エリヤによって語られたことばのとおりだ。』」(2列王記9:35,36新改訳)
エリヤをはじめとする主の預言者たちを憎み、迫害し、北イスラエル王国を偶像礼拝で満たした后(きさき)イゼベル、その生涯に終わりが来た。▼かつてエリヤが、「犬がイズレエルの領地でイゼベルを食らう」(Ⅰ列王記21:24同)と預言したとおり、その最後は悲惨なものとなった。しかし、目をそむけたくなるような本章の記事を最後まで読まなければならない。
彼女はシドン王エテバアルの娘で、偶像礼拝を当然とする環境に育ち、イスラエル王アハブに嫁いだ。そして信仰的に優柔不断な夫をあやつり、意のままに政治を支配した。だが、まことの信仰に逆らい、イスラエルの神に跪(ひざまず)こうとしなかったため、自ら墓穴を掘ったのである。その死はあわれというしかない。▼旧約聖書が繰り返し述べるとおり、主を畏(おそ)れることがすべてである。むろん新約時代の私たちにとっても・・・。「そういうわけですから、愛する人たち、いつも従順であったように、私がいるときだけでなく、私のいない今はなおさら、恐れおののいて自分の救いの達成に努めなさい。」(ピリピ2:12同)