「エフライム族の諸氏族の地域は、次のとおりである。彼らの相続地の領域は東の方、アテロテ・アダルから上ベテホロンに至る。」(ヨシュア記16:5新改訳)
ヨセフ族つまりマナセとエフライムには、ユダ族のような信仰の積極性が見られない。大指導者ヨシュアを出したにしてはふしぎである。▼そもそも彼らはヨルダン川を渡らずに広い土地を欲しいと言い出し、マナセの半部族はそこに住むことになった。また残りの半マナセとエフライムはそれぞれ割り当て地をくじで与えられたが、そこの原住民が戦車を持っていて強いとか何とか理由をつけて聖絶の戦いをしなかったようである。▼しかしエフライムは人口が多かったので後になると、数を頼んで権利だけは主張した。たとえば士師エフタはアンモン戦で勝利したとき、エフライムに理不尽な抗議を受け、内戦になってしまった(士師記12章)。その前の士師ギデオンもおなじように文句を言われたが、そのときはエフライムの顔をたてて、切り抜けている(同8章)。ユダ族とエフライム族はその信仰深さに関して対照的であった。「また、彼らのうちのある人たちがしたように、不平を言ってはいけません。彼らは滅ぼす者によって滅ぼされました。これらのことが彼らに起こったのは、戒めのためであり、それが書かれたのは、世の終わりに臨んでいる私たちへの教訓とするためです。」(Ⅰコリント10:10,11同)