しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <アロンの聖なる装束(しょうぞく)>

2024-03-13 | 出エジプト記
「彼らは、青、紫、緋色(ひいろ)の撚り糸(よりいと)で、聖所で務めを行うための式服を作った。また、主がモーセに命じられたとおりに、アロンの聖なる装束を作った。」(出エジプト記39:1新改訳)

大祭司(だいさいし)アロンが着たエポデはじつに豪華(ごうか)なものであった。亜麻布(あまぬの)をベースに青、紫、緋色と金の糸が織(お)り込まれていたのだろう。美しいうえにキラキラかがやいていたと思われる。これは天の栄光を反映(はんえい)するものとして作られた。▼だがこの式服を着た大祭司が、主イエスを死に定めたのであった。そして主が着せられたのはローマ兵のマント、いばらで編(あ)んだ冠(かんむり)、持たされたのは葦の杖(あしのつえ)であった。人々は、嘲笑(ちょうしょう)と軽蔑(けいべつ)、はずかしめの限りをつくしてイエスをもてあそび、ゴルゴタへ連れて行った。▼天の栄光と地上の栄光は真逆(まぎゃく)の関係にある。万民(ばんみん)の罪を負い、なだめの供え物となられた神の子を、天にいる者たちはかたずをのんで眺(なが)めていた。静まり返った天上、反対に地上の人々は御子につばをかけ、鞭(ムチ)で打ち、槍(やり)で突き刺した。そして大祭司や学者たちの罵声(ばせい)がそこに加わったのである。