しげる牧師のブログ

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朝の露 ナホム書1章 <ニネベの審判>

2018-12-17 | ナホム書

もみじ「おまえたちは主に対して何を企むのか。主は滅ぼし尽くす方。敵対する者は二度と立ち上がれない。」(ナホム1:9新改訳)

ヨナが派遣されたときのニネベは驚くほど従順であったが、それから百年は経っていたと思われるナホムの時代、アッシリアの暴虐は天に届き、滅亡は決定的になった。そのため、預言者は世界帝国に下る峻厳(しゅんげん)な神の審判を告げた、それがこのナホム書である。▼歴史家によれば、北イスラエルを滅ぼしたアッシリアはますます強大になり、人類史上最初の世界帝国を建設した、といわれる。ところがそれから半世紀後には勃興したバビロンによりニネベは陥落、帝国は崩壊したのである。ナホムはまるで首都ニネベにいて、バビロン軍による破壊と征服を目撃したかのように、生々しく惨状を描いた。「仇は二度と立ち上がれない」とあるが、それから今日まで26世紀以上、都は再建すらされず、瓦礫の丘になったままだ。▼ニネべを倒したのはバビロンでなく全能の神である。傲慢不遜(ごうまんふそん)に対する見せしめとして。◆そしてアッシリアに続くバビロン帝国もさばかれ、滅びた。そのあとのペルシャ、ギリシア、ローマも同じように高ぶりをさばかれたし、これからもさばかれるのである。もし私たちが永遠の刑罰を逃れ、こひつじの国に入りたいと願うなら、神の前に「貧しく謙遜ないのち」をいただく必要がある。それは「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人たちのものだからです」(マタイ5:3同)と教えられた方のいのちである。また使徒をして「私にとって生きることはキリスト、死ぬことは益です」(ピリピ1:21同)と叫ばしめたいのちである。さらに御聖霊が「わたしは、あなたの苦難と貧しさを知っている。だが、あなたは富んでいるのだ」(黙示録2:9同)とお告げになったスミルナ教会に満ちていたいのちである。