酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

はたしてDT125Rは生き返るのか?【その5 蘇生】

2008-05-06 22:20:46 | 技術系
GW最終日、早起きである。
何をするかといえば、セルフスタンドにガソリンを入れに行く。
早朝にガソリン、なんか変であるが人目をはばかることをするのである。
サンポール事件の前、ニュースを賑わしていたこと。
「ガソリンの取り扱いに注意してください」
そう、DTのタンクを持ってガソリンを買いに行くのであった。
どうせ、ガススタンドの兄ちゃんはバイクのタンクを抱えてガソリンを買いに来る客なんて見たことあるまい。〔普通はない^^;〕
変態扱いならまだしも、「携行缶でないと売れません」などという兄ちゃんに説明するのは面倒だ。
腐っても(本当に腐ってたが^^;)公道をガソリン満載で走っていいタンクなのだ、問題あるか!
人目をはばかったのに早朝のガススタンドは満車状態。今日はお出かけ日和のGW最終日なのだった(爆)
さて、車内でもガス漏れはなく良好良好。
バイクに取り付けるとなんとなく動きそうな気配。
おもむろに燃料コックをON・・・すぐにOFF
ダダ漏れである。ONもRESもコックからボタボタと染み出てくる。
こりゃコックのパッキンがいかれてる。
それでもキャブにはなんとかガソリンが来ているようだ。
第一段階OK、動脈硬化もなんのその。である。
ただ、ガソリンまみれの状態では危なくてエンジン起動はできない。
乾燥時間待ちでバッテリーを充電してみる。
このバッテリー水分30%、私の見立てではすでにご臨終である。
しかし、補充液に強化剤を奢って車に接続し充電・・・
15分後、ほんのりとも暖かくならない電池に見切りをつけた。
7.6V、鉛電池の化学理論を覆すような電圧で終わった。(泣)
『仕方ない、ブースターケーブルで繋ごう』
ブースターは危険だ。ガソリンの海に少しの火花で〔あぼーん〕である。
しかし、細心の注意を払いパイルダーオン(ぢゃないだろ!)メインスイッチONで無事Nランプ点灯。
電装系は生きているようだ。ギアも1速には入る\(^^)/
セル1発!・・・2発・・・【ブ、ボボッ!】
お、いけそうだぞ!3、4、5発・・・
『動け!動け!動けよぉ!』エバンゲリオンのノリ。
全く動く気配がなくなった。それもそのはず、燃料を絞りすぎて足らなかったようだ。
ガソリンがボタボタ落ちるのはひとまず見ないことにする。
VFの患者にAEDかますように(わからなかったら勉強してね^^;)セル1発!
『パラララ~ブォン!』
戻ってきた~!蘇生成功である。
こんなんでよく生き返ったもんだ。さすが単気筒である。
後は、割れた重要パーツを交換して、前後タイヤとオイル類全交換でなんとか動かせるだろう。

〔私のバイク安楽死基準〕
・タンクの穴あき(だって既に補修部品がないんです)
・キャブの故障(原因追求困難、新品は高いし)
・ギア変速不可(腰下修理は素人は無理)
・セル回転せず(電装系全部パーの可能性あり)

Kンドウさん、いいおもちゃをくれました。
おかげでGWどこへも行かず、パチンコでお金を減らすことなく(それなりにお金かかったが^^;)過ごすことができました。

はたしてDT125Rは生き返るのか?【その4 キャブレター】

2008-05-06 21:54:49 | 技術系
さて、灯油1夜漬けキャブはといえば・・・
灯油は汚れてきているが、ほとんど落ちていない。
歯ブラシでゴシゴシすると少し落ちるが、石灰化してこびりついている。
仕方ないのでジクロロメタンとトルエンの有害物質コンビで溶かし落とし、最後のこびり付きは精密ドライバーで掻き落とした。
(作業中に二トリルの手袋が溶けて破れてしまった、恐るべしトルエン)
ここは人体でいうと心臓である。
拍動にあわせて燃料と空気を混合して送らなければならない。
バイクの部品の中で唯一精密部品なのである。
ということで、細い穴がアルミブロックに縦横無尽に走っている。
その穴の径や形状は計算しつくされており、穴が大きくなったり、傷をつけてはいけない。
ところが、このキャブは細い穴という穴が全部詰まっていたのである。
ひとつひとつ貫通と清掃を続け、最後の最後に残った穴はエアーの通路である。
液体が通る穴はさすがにそれなりだが、空気の流量調整用の穴は肉眼で確認できないくらい細い。
正常な穴でもプッツンしそうなほど息を吹いてなんとか確認できるのである。
針ごとき突っついても針よりも圧倒的に細いので入り口しか突っつけない。
キャブの穴に通るのは荷札の針金しかないと言われるが、今時荷札なんてない^^;
いろいろゴミ箱(工具箱^^;)をあさっていたら、コネクタを切り取ったUSBの線が出てきた。
この線は単線〔ラッキー〕、しかも丈夫である。
ハイテク機器にも流用可能な武器があったのだ。
メイン、プライマリーはなんとか地金色まで紙やすりでこすり落とし、全ての穴を貫通させるまでに4時間はかかった。
【キャブを組み上げること3回、最後のネジで部品が残っているのに気づくのさ^^;】
バイクにキャブを取り付ける。
さすがにそこだけが浮き立つように光り輝いている^^;
〔他はまだドロドロってことね^^;〕
とりあえず明日はタンクにガソリンを入れ、エンジンをかけてみよう。

はたしてDT125Rは生き返るのか?【その3 サビ】

2008-05-06 15:02:09 | 技術系
GW後半3日目、朝方予定通りの雨。
ゆっくり目に起きだして、ガソリンタンクの様子を見に行く。
サビの分厚いところは落ちていないが、それでも銀色の部分が多くなっている。
サンポール漬けのタンクは穴が開くかも。
ちょっとビビリながら24時間経たずに排液。
原液ならコンクリートの流しが猛烈に泡が立ったはずなのに、薄めた液は泡も立たず色も全然変化がない。
最初はそう思った。が、ちょっとタンクを揺すってみたら・・・
『どへぇ』ジャラジャラ音がして、茶色い水が流れ出した。
サビサビ、サビの山である。
『しまった。こりゃタンクに穴が開いているかも』
ジャリジャリのサビを水流シェイクで落としながら確認する。
どうやら穴は開いていないようだが、サビを全部排出するのに1時間はかかった。
直後にドメスト原液攻撃。
顔に飛び散らないように気をつけながら、さらにシェイク、シェイク!
腰が痛くなるころ、水を満杯に張って中和完了。
30分後、水抜いてもサビの進行はない様子。
ようやく日の出てきた頃、門に立てかけて風乾。
まだ内面は濡れているが、サビ止めにマリン用CRCをたっぷり吹き込んでさらに1夜放置した。