えしぇ蔵日記

えしぇ蔵日記のブログ版です。

入院日記7

2009年01月22日 | Weblog

7日目。朝目が覚めたら唇が治ってたという夢をもう何度見たか数え切れない。その度に覚醒後の落胆が辛かった。だが今朝は、今朝こそはそれが現実になった。看護師の人が見間違えたくらいに変わった。担当のN先生にも「唇きれいですね。順調ですよ」と言われた。ワシは本当に生まれ変わったのだ。今から別の人生を歩むかのような新鮮さが身体にみなぎる。
それにしても見事な技術だ。執刀のS先生は唇の手術に関してはかなりの腕を持っていることは事前に聞いていたが噂に違わずだ。昨日術後に様子を見に来てくれたS先生が、「唇いい感じになりましたね」と言って去って行った後姿は強烈にかっこよかった。男が仕事を終えた時の背中だった。姫がぽつりと「やり甲斐のある仕事やね・・・」と言った。
 
昨日から食事はお粥。病院食にも慣れてきたのかそんなに悪く感じない。毎回完食。健康状態は極めて良好。
 
今日はもっぱらメールの返事に忙しい。たくさん頂いて、パソコンの画面が滲む思いだ。あぁ本当にたくさんの人に支えられて生きてるんだなと痛感した。いきがって己の道を歩んでるつもりだろうが、ちょっとつまずいたらこのざまだ。そしてそこで差し伸べられる多くの手を前にして己の弱さを思い知るわけだ。あぁつまりこういうことなんだな。生きるってことはな。あいだみつをなんだな。
 
「憂いの霧」
 
鉛色の
憂いの霧は
薄らぎて
行く末照らす
日のまぶしさよ
 

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