えしぇ蔵日記

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五月の京都 その2

2008年05月24日 | Weblog
旅行先でも早起きはかわらない。朝食まで時間があるので近くの京都御所まで散歩した。幕末の騒乱の頃、御所を襲う長州と、守る桑名、会津、薩摩の連合軍の間に戦闘があった蛤御門を見上げてまた感慨一潮。門のあちこちに残る弾痕に指を触れて新しい日本の夜明けを探りつつ逝った人々のさ迷う魂を感じた。
 

 
宿の朝食は純和風。正しい日本の朝の食卓を見るようだった。思わず食べ過ぎてしまうのも避けがたきかなだ。
 

 
宿を後にしてまずは歩いてすぐの二条城へ。姫はその間お買い物。たまには別行動も気楽でいいもんだ。一人旅のつもりでツアー客に混じった。それにしても修学旅行の団体の多いこと!引率の先生の説明を後ろで盗み聞き。ふむふむなるほど。
家康と秀頼が会見した間、慶喜が諸大名に大政奉還を宣言した間ではまたしても感動の戦慄が走った。あの歴史の名シーンの舞台を目の当たりにするとさすがに言葉もなかった。
 

 
姫と合流し、今日の宿「あずき屋」に荷物を預け、霊山歴史博物館へ。幕末の史料を見学し、龍馬の墓を見た。雨に濡れる墓碑の周りにたくさんの参拝者の書き残した言葉があった。この人の存在は日本をかえただけではなく、その生き様をもって後世に生きるものに大いなる指標を示したと思う。省みて背筋が伸びる思い。日本の男たるものかくあるべきだな。
 

 
豆菓子や最中を買いながらぶらぶらと歩いて、昼は「おかる」でうどんを食べた。お腹を満たした後は文具の「裏具」、日本刀の「京刀」を覗いた。あらゆる店があらゆる場所で本物を商っている。買い物が楽しい町だ。
 

 

 
一乗寺に移動してからは古本屋巡り。これまた京都の醍醐味。あっちを覗きこっちを覗き。古本を漁るだけの目的で滞在してもいいなと思った。
 
カフェ「猫町」にてしばらく休憩した後は、「末廣」に移動。あなご寿司やいそ巻きの聞きしにまさるうまさに絶句。しかしこれだけ名店が多いなら京都にグルメサイトは不要か?
 

 
今日の宿「あずき屋」も町屋造りで「布屋」同様一日二組限定なので予約がとりにくい。二泊する場合この二軒をセットにする客は少なくないらしい。そして驚いたことに昨日「布屋」に泊まったもう一組の人たちと今日また「あずき屋」で一緒になった。これには宿の人も「こんなこともあんねんなぁ」と驚いていた。すごい偶然。
 
「二条城」
 
慶喜の
憂き陰をもて
歩みける
うぐいすばりの
音は変わらず
 
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