朋です。
15日木曜日に新宿紀伊國屋ホールで扉座の「最後の伝令菊谷栄物語 1937津軽〜浅草」を観てきました。
作者であり演出の横内謙介さんの作品は、扉座公演以外で観ることも多くて、三月大歌舞伎で観た「新・三国志関羽編」はあまりに感動し、千秋楽までにもう一度!と観に行ったくらい。
その後猿之助と愉快な仲間たちの公演も観に行ったり、思えば今年は横内さんの作品を観る機会が多かったなと思います。
この「最後の伝令」は観ているうちに、まるで自分が劇中の「劇団ピエル・ブリヤント」の一員になったり、青森の双葉旅館に居合わせたり、劇場の観客になったりしながら、笑っていたのに最後は涙を流して大切な人を戦地に送り出すお芝居でした。
楽しい時間の後ほど、送り出す時が近づくにつれ胸の奥にふつふつと悲しみがわいてきて、どっぷりとお芝居の世界につかっていました。
私が生まれるより前の時代の話ではあるけれど、コロナや戦争など今の時代に生きる私たちにとって何も変わらず共感し身につまされる。
そんな作品を、初めから終わりまで魅せる演出とキャストの皆さまの表現力に感動だらけの2時間10分でした。