演劇やまと塾公式ブログ

神奈川県大和市で活動している市民劇団「演劇やまと塾」のブログです☆なお、掲載されている画像、動画等の無断使用を禁じます。

前に生まれん者は…

2013年11月07日 23時59分59秒 | Weblog

こんばんは、あっきーです。 

先日の連休は神奈川県湘南地区高校演劇発表会。息子は来なくてもいいと言いながら、出番の時間が変更になったとか逐一知らせてくる。姉に借りたり自らで購入したりで、衣装は知っていたが一体何の役だろうと思っていた。昨年は県発表会で最優秀賞を頂いたので、今年の様子を見に行くことにした。
会場は藤沢市湘南台文化センター市民シアター。昨年はわりとキレがよかったが、今年はカンのいい子が多くイメージ作りが上手く、やり取りや連携が良く出来ている。練習もしっかりやったことが伺える。
でも待てよ…我が息子は彼等とは違うタイプだが一体何の役なのか?
ストーリーも半分過ぎて…出た! やっぱりアイツだ♪
周囲とのノリの違いがかえってインパクトを与える。なるほど…
三日間の発表が終わった夜、アルバイトを終えて帰宅した息子がパソコンの前で騒いでいる。演劇部からの一斉メール。
最優秀賞!  おめでとう諸君。
次は県発表会。ホールの造りが違うからどうするの?って聞いたら、どうしよう!?って。違う出方をするとか、目の錯覚を使うとか…ねぇ。息子は無言… それを考えるのも楽しみの内だ♪


現在参加している劇団ひこばえの稽古は、ダンス2曲の振付けを教わる。この日は2時間半踊りっぱなし。その日のうちに演助さんがYouTubeに練習中の動画をアップロードしてくれた。これで個人練習ができる。翌日彼が風邪でダウン。朝からの稽古は、前日やったばかりのダンスを練習することに。子供たちはいつもと違う状況の中「ダンスやるの?」「うん。自分の立ち位置覚えてる?」振りを覚えている子を中心に踊る。不明なところを指摘すると、「あたし動画見れるから、皆で確認しよう!」と一人言い出し、頭をくっつけ合って見ている…カワイイ♪「あっきーさんやっぱり右回りだったよ」「じゃそこだけやって覚えちゃおう」ちゃんと教え合っている。こういう時間って絶対に大事だよね。やっぱり自分達でやらせないと意味がない。教えられて動くだけじゃ調教だもんね。

ある程度で演出家に見せると、「振りに気を取られて歌がおろそかになっている。歌詞は私が考えました。その歌詞に曲をつけ、振りを付けたのだから歌詞が大事です。」確かにその通りです。でも…できるところから伸ばした方が早いし、子供達も自主的にやったので、今日はこれで十分。翌日稽古は一部の通し。きりの良いところで演出家に少し歌をやらせて欲しいと申し出、先ずポイントを伝え、パートに分かれて歌う。つい踊りだす者もいるが「振りはしない。歌に集中!」

8月に音楽・演助・キャストで携わった神奈川区民ミュージカル。「大衆の楽しみでやっているんじゃない。演劇を使って子供たちに生きる力をつけさせるためにやっているんです。」教育なんだという代表の言葉に気持ちが動いた。勿論それだけではないが。

以前電子オルガンを指導していた時、型にはまらない教え方だったので他所から来た生徒は大抵戸惑う。「何弾きたい?」「何の音使いたい?」「あなたは一体どうしたいの?」楽しさは必要だけどそれだけでは上手くならない。練習は必要だけどそれだけだけではつまらない。言い換えると、楽器を使って音楽の楽しさを伝え、訓練の必要性を理解させ、大事なことは自主性を育てること。

その後、出産で退職する時生徒たちから「一人でも大丈夫だから元気な赤ちゃん産んでね」「編曲の続きは一人でするから出来上がったら聞いてほしいな」「今度は***の曲を弾くんだ」「Ο級の試験を受けるつもり」「他の所に移ってもずっと続けるから」etc. 子供が自分で決めて、自分で進めるんだと自覚することが大事。これは自分自身の生い立ちの振返りから得たこと。娘や息子にもそうしてきたし、演劇で知り合う子供たちにも。

そしてこの度の「夜間中学」では、すでに私と数回共演している子は理解も反応も速い。芝居でも場を共有できる子も表れてきている。一緒にやっていると分かる。共有しようとしているか、自分本意かが。そのように見ると楽しみだし、こちらもいい経験になる。