中野笑理子のブログ

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夜道はこわい

2019年12月11日 | 日記
月曜日の京都でのイベントの帰り、終電には間に合いましたがバスはすでに終わっておりタクシーは長蛇の列。
お腹も空いてきてコンビニでホットコーヒーとホットドッグを買って食べながらトボトボ歩いて帰ったのですが、時間は夜中の12時過ぎで駅から遠退くにつれて人通りもだんだん少なくなり、とうとう人も車も通らない道を歩く羽目になりました。

怪談を聞いてきた帰り道、通り慣れている道とはいえ昼間とは全く別の道のような通りは街灯は点いていますが異世界に迷い込んだようで、ちょっと怖くなってきました。
そういえば昔、この道をやはり深夜に歩いていて拉致されかけたことがあったなぁと嫌なことを思いだし、やはりタクシーの列に並べば良かったと思っても半分以上の距離を来てしまい後の祭り。

拉致されかけたのは社会人になって間もない頃、ワンボックスカーに付きまとわれて無視していましたが怖くなって、車の入れない小道に逃げ込み思わず近くの集合住宅の建物に入って階段を上がって踊り場に隠れました。
ところが車は建物の前まで回り込んで来て「隠れてるのわかっとるんじゃ」と叫びながら男が降りてきました。

すぐさま階段を上って知らないお宅のドアを叩くと、幸運にも在宅されており訳を話して電話をお借りして自宅に電話しました。
その時は家から父と母が迎えに来てくれて助かりましたが、こっぴどく怒られながらゾッとしたあの感覚が甦りました。

ずいぶん前の出来事ですが同じような時刻の同じ道、もしまたどこからかワンボックスカーが出て来て助けを求めるにも、あの時あった集合住宅はすでに解体されてしまって目の前には更地が広がるばかり。

家に近づくにつれ恐怖は薄れてきましたが、ホラー映画では一息ついた安堵の後にさらなる恐怖のどん底に陥れられるのがお約束なので気が抜けない。
そしてこの先には、自殺のあった公衆トイレもある。

しかしこの時、たとえ犬の散歩をしている人でも、今ここでは生きた人間に会う方が怖いと思う自分がいました。
UFOだろうが河童だろうがバッタリ出会っても写真も撮らず誰にも話さず深く追究せずに、見ざる言わざる聞かざるでそっとしておけば良いのです。
もしも出会ったとしても誰にも言わないし写真も撮りませんから、どうぞ家まで無事に帰して下さい、と心の中で祈りながら無事に家に帰ることができました。

次からはどれだけ長蛇の列でも並んでタクシーに乗って帰ろう、と心に強く違ったのでありました。