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私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

中国の染付

2014年03月11日 | 時空を超えて来たものたち


                白地にコバルトブルーで文様が描かれたこの染付「青花人物紋水瓶」だが、
                一目で気に入った。

                やわらかな曲線、ぽってりと厚みのある器体、そして何より、
                そのエキゾチックな文様が美しく魅力的だった。

                しかも、結構古そうだ。
                底を見ると、「康熙年製」と年款があった。
                康熙と言えば、清の4代皇帝康熙帝の時代だ。1662年から1722年の間のことで、
                今から300年も前のことになる。

                この年代のものが、本来ならば私の手に届くはずがない。
                しかし、幸運なことに小さなキズがいくつかあった。
                それで、私の手元に納めることができたのだ。
                この美しい水瓶なら、少々のキズは私的には何も問題はなかった。

                以来、時々眺めては楽しんでいる。
                最近は、松とヤブツバキを合わせて入れてみた。
                染付の青に、松の緑とヤブツバキの赤が映えて、益々美しく見えた水瓶で
                あった。


                300年もの長い間、この水瓶はいったいどこを旅して来たのだろうか。
                私は夢見る思いでこの水瓶を見ている。


獅子香炉にぴったりだった古釜敷

2014年03月04日 | 時空を超えて来たものたち
            数年前、大石神社の骨董市で獅子香炉に出会った。

            若いお兄さんのお店で、あれこれ物色していた時に、

            隅の方から何やら視線を感じたのだった。

            見ると、小さいが、四肢ががっしりして、お尻はむちむちした、

            仔犬のようなお獅子が私を見上げていた。

            この子と離れがたく、とうとう家に連れて帰った。

            毎日見るたびに愛しさが増して来る。



            先日の骨董市で古い釜敷を100円で買った。

            元々、お茶で使う釜を置くために買ったのだが、試しに

            あのお獅子を置いてみたら、思いの外ぴったりだった。

            作られた時代が近かったのだろう。

            この子のために、香炉台をずいぶん探したのだが、結局、必要

            なものは自分からやって来るって感じだろうか。

            と言うわけで、今日もお獅子はこの釜敷の上で満足気に吼えている。