このたび、落語林家卯三郎一人会「まんじゅうこわい」をご案内いたします!
『饅頭こわい』は、東西の落語の中でも最もポピュラーな落語といえるでしょう。この落語そのものの原話は、中国の笑話集『笑府』に「饅頭」として出ています。東京落語には、初代蝶花楼馬楽が上方落語から移植したと伝えられます。
ただし、江戸落語と比べると上方落語の『饅頭こわい』は、いろんなエピソードがふんだんに入っていて上演時間が遥かにかかります。(中略)
『饅頭こわい』の前半での楽しさは、何といっても怖いものの尋ね合いの場面ではないでしょうか。(以上 「枝雀落語大全第11集」解説 戸田学より)
さて、皆さんの怖いものは何ですか
林家卯三郎一人会は、下記のとおりです!
1.演 題 「まんじゅうこわい」他
2.日 時 11月22日(土)19:00~
3.場 所 江別の小劇場・ドラマシアターども
4.木戸銭 前売り 大人2,000円、学生1,500円
当 日 大人2,300円、学生1,800円
5.問合先 ドラマシアターども
北海道江別市二条二丁目7-1(JR江別駅下車徒歩5分)
011-384-4011
落語は、室町時代末期から安土桃山時代にかけて、戦国大名のそばに使え、話の相手をしたり、世情を伝えたりする「御伽集」と呼ばれる人々がおり、その人たちが話した笑い話が原型とされている話芸です。
落語家の始祖とされる安楽庵策伝(あんらくあんさくでん)という浄土宗の僧侶は、若い頃説教師として活動をしており、乱世に生きる民衆にユーモア溢れる楽しい噺をしながら、仏の教えを布教して歩いていたのです。
初期の噺は短いものでしたが、これに身振り(仕方)やオチが加わり、次第に長い噺になったといわれています。
礼に始まり、礼に終わる落語の噺には、昔ながらの良き日本の社会が描かれていると共に、コミュニケーションツールとしての言葉の文化が備わっています。
落語の構造
登場 ー マエオキ ー マクラ ー 本題 ー オチ ー ムスビ ー 退場
舞台の袖から中央に向かって座るところから、すでに落語は始まっています。
「え~一席お笑いを申し上げます」、「毎度ばかばかしいお笑いを」などで始まる冒頭の語り出しには、演者の個性が強く表れているため、話し手の何らかの態度の表明とされています。それが、マエオキです。
マエオキに続くマクラは、噺の導入部分であり、省略されることは殆どありません。
マクラの形式には、(1)お客様の反応をみる、(2)本題に関わる小噺、(3)風俗・習慣の解説、などがあります。
本題には、(1)一対一、(2)オウム返し(繰り返し)、(3)一対複数、があります。
『饅頭こわい』は、(3)の一対複数にあたります。
オチは、必ず本題の末尾に位置します。落語が、オトシバナシ、つまりオチをもつ噺として成立したことは、落語の本質を考えるうえで重要といえます。
サゲというのは、さまざまなテクニックを用いて本当らしく話をして、サゲでドンデン返しをし、「これは嘘ですよ!おどけ噺ですよ!」という形をとっています。これが、落語の特徴といえます。
枝雀落語『饅頭こわい』では、この有名な落語のサゲを「今度は濃ォいお茶が一杯怖い」と落としています。
ドラマシアターどもについては、下記をご覧ください。
http://www15ocn.ne.jp/~domo/11index.html
註:
1)野村雅昭著「落語の言語学」平凡社,1994年.
2)2003年11月江別市蒼樹大学講演「日本語の美を次世代に繋げようー伝統芸能落語の面白さとおかしさ」資料より(田口智子:北翔大学短期大学部教授/江別創造舎代表)
写真:「落語絵本2 まんじゅうこわい」川端誠, クレヨンハウス
「桂枝雀落語大全」東芝EMI
『饅頭こわい』は、東西の落語の中でも最もポピュラーな落語といえるでしょう。この落語そのものの原話は、中国の笑話集『笑府』に「饅頭」として出ています。東京落語には、初代蝶花楼馬楽が上方落語から移植したと伝えられます。
ただし、江戸落語と比べると上方落語の『饅頭こわい』は、いろんなエピソードがふんだんに入っていて上演時間が遥かにかかります。(中略)
『饅頭こわい』の前半での楽しさは、何といっても怖いものの尋ね合いの場面ではないでしょうか。(以上 「枝雀落語大全第11集」解説 戸田学より)
さて、皆さんの怖いものは何ですか
林家卯三郎一人会は、下記のとおりです!
1.演 題 「まんじゅうこわい」他
2.日 時 11月22日(土)19:00~
3.場 所 江別の小劇場・ドラマシアターども
4.木戸銭 前売り 大人2,000円、学生1,500円
当 日 大人2,300円、学生1,800円
5.問合先 ドラマシアターども
北海道江別市二条二丁目7-1(JR江別駅下車徒歩5分)
011-384-4011
落語は、室町時代末期から安土桃山時代にかけて、戦国大名のそばに使え、話の相手をしたり、世情を伝えたりする「御伽集」と呼ばれる人々がおり、その人たちが話した笑い話が原型とされている話芸です。
落語家の始祖とされる安楽庵策伝(あんらくあんさくでん)という浄土宗の僧侶は、若い頃説教師として活動をしており、乱世に生きる民衆にユーモア溢れる楽しい噺をしながら、仏の教えを布教して歩いていたのです。
初期の噺は短いものでしたが、これに身振り(仕方)やオチが加わり、次第に長い噺になったといわれています。
礼に始まり、礼に終わる落語の噺には、昔ながらの良き日本の社会が描かれていると共に、コミュニケーションツールとしての言葉の文化が備わっています。
落語の構造
登場 ー マエオキ ー マクラ ー 本題 ー オチ ー ムスビ ー 退場
舞台の袖から中央に向かって座るところから、すでに落語は始まっています。
「え~一席お笑いを申し上げます」、「毎度ばかばかしいお笑いを」などで始まる冒頭の語り出しには、演者の個性が強く表れているため、話し手の何らかの態度の表明とされています。それが、マエオキです。
マエオキに続くマクラは、噺の導入部分であり、省略されることは殆どありません。
マクラの形式には、(1)お客様の反応をみる、(2)本題に関わる小噺、(3)風俗・習慣の解説、などがあります。
本題には、(1)一対一、(2)オウム返し(繰り返し)、(3)一対複数、があります。
『饅頭こわい』は、(3)の一対複数にあたります。
オチは、必ず本題の末尾に位置します。落語が、オトシバナシ、つまりオチをもつ噺として成立したことは、落語の本質を考えるうえで重要といえます。
サゲというのは、さまざまなテクニックを用いて本当らしく話をして、サゲでドンデン返しをし、「これは嘘ですよ!おどけ噺ですよ!」という形をとっています。これが、落語の特徴といえます。
枝雀落語『饅頭こわい』では、この有名な落語のサゲを「今度は濃ォいお茶が一杯怖い」と落としています。
ドラマシアターどもについては、下記をご覧ください。
http://www15ocn.ne.jp/~domo/11index.html
註:
1)野村雅昭著「落語の言語学」平凡社,1994年.
2)2003年11月江別市蒼樹大学講演「日本語の美を次世代に繋げようー伝統芸能落語の面白さとおかしさ」資料より(田口智子:北翔大学短期大学部教授/江別創造舎代表)
写真:「落語絵本2 まんじゅうこわい」川端誠, クレヨンハウス
「桂枝雀落語大全」東芝EMI
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