江別創造舎

活動コンセプト
「個が生き、個が活かされる地域(マチ)づくり」
「地域が生き、地域が活かされる人(ヒト)づくり」

厳しい準用再建の条件1

2014年08月20日 | 歴史・文化

 山田市長は、昭和55年3月開催の議会における55年度市政執行方針のなかで、病院再建問題につき、次のとおり述べました。

 『3カ年計画で単年度の収支の均衡を目指し、経営を続けて参りましたが、本年度はその最終年度を迎えることになりました。過去2カ年間の経営は十分とは申しませんが、関係各位のご協力により計画目標に向かって推移しており、特に診療内容の向上により入院、外来とも利用者の増加が顕著で、経営の健全化に寄与しているところであります。本年は、市民の医療需要に対応する救急医療指定を受けるなど、診療体制を確立し、徹底した経費の節減に努め、昨今の諸経費の増嵩傾向をふまえ、可能な限りその抑制を図るなど関係職員が一丸となって、より経営意識の向上に努める所存であります。さらに巨額の不良債権の解消については、財政再建3カ年計画の見通しに立脚し、年内には方向を明らかにいたしたいと考えるものであります。』

 ここでいう入院、外来ともに、利用者の増加が顕著をみると(以下、原書図表掲載のため一部ブログ用に校正記載)、54年度は入院、外来とも前年比増かし、かつ病床利用率も前年を4.9ポイント上回る91%となりました。
 そのため、医療収益は前年度比3億円余の増収をみましたが、また医療費用もそれを上回るなど、利用患者数の増が、即、収支の改善を意味していないことに留意しなければならないとこでした。
いずれにしろ、経営の好転はみられませでした。
上の市政執行方針にあるとおり、いよいよ巨額の不良債務の解消については、年内に方向を明らかにしなければならなぬところへきていたのです。



註:江別市総務部「えべつ昭和史」617-618頁.
写真:江別市立病院新築5階建て一般病棟
 同上書600頁掲載写真を複写し、当ブログ掲載いたしております。
 


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