節分

　みなさん、節分の豆まきをすませましたか。マメマメしく節分の豆知識です。

　節分を京都では「お年越し」と呼びますが、これは旧暦の大晦日にあたる日だからです。立春の前の夜である節分は、陰陽の世界では大事な行事なのです。立春までは「陰」後は「陽」になっていく、その境目が節分で、すべての生命がこの日を境に「陽」に向かって動き出すと考えます。その時、福や生命をもたらす神さまが「恵方」からやってくるのです。その時厄をもたらす魔物も動き出します。節分の行事は、その魔物を封じ、福をもたらす神さまを迎える行事なのです。

　①門口に柊（ひいらぎ）の枝にイワシの頭を挿したものを飾ります。これは平安中期の『土佐日記』にも同種のものが出てきます。イワシを焼くときの強い臭いを魔物が嫌うのだと伝えられるのに由来しています。

　②豆まき。豆は煎ったものを使います。昔は子供の役目でした。煎り終わると一升枡に入れ、神棚に供えます。それから夕食を家族そろって食べます。メニューはイワシの丸焼き、菜の花のからし和え、かやくご飯、吸い物。食べ終わるとその家の一番偉い人が各部屋にまいていきます。その時、仏壇や神棚の近辺は「福はうち」、鬼が出そうな場所（トイレやジメジメしたような場所）では、「鬼はそと」と大きな声を出します。

　③豆に厄を移す。豆まきが終わったら、家族がちゃぶ台（昔はですが）に集まって、年の数か年の数に１を足した数の豆を食べました。一粒一粒がいままで生きてきた年をあらわす。これを食べることによって豆の生命力をいただくことになるのです。

　（恵方丸かぶり）大阪の海苔屋が最近はじめたことや、そんな下品な食べ方はせえへんなぁ、と京都の人は言ってました。