オバサンは熱しやすく涙もろい

とてつもなくミーハー。夢見るのはお気楽生活

「CSI S3 第2話 科学捜査班の失敗」

2006-04-29 16:37:34 | TVドラマ
CSI S3をやっとこさ見始めました。
オープニングフィルム(というのか)にグレッグが加わって嬉しい限りでございます。
贔屓目かもしれませんが、以前よりちょっと「きりっ」といい男になったように感じます~~


カジノに遊びに来ていた人気俳優トムの、宿泊先のスイートルームで女性の死体が発見される。
トムは部屋で女性2人と寝た後、カジノに遊びに行き、戻ってみると1人の女性が血まみれになっていたという。そして「もう1人の女性にやられた」と言って息絶えたというのだ。
しかしホテルの部屋に残されたさまざまな証拠から、トムは容疑者として逮捕される。
トムは金にものを言わせ、すぐさま敏腕弁護士を雇う。
しかもその弁護士はグリッソムの大先輩であり友人でもあるフィリップをCSIに送り込み、メンバー達の仕事振りを監視させ、内側から揺さぶりをかけてきた。
なかなか決定的な証拠を挙げられないCSIに焦りの色が見え始める。
予備審問における弁護士の猛攻撃によって、CSIの提出した証拠は次々に潰されていく。
そんな中、グリッソムは1人冷静に客観的に事件をみつめ、ついに決定打となる証拠を見つけ出す。


これはドキドキの45分でありました。
今までのCSIの中で一番ハラハラしたかも…。
ずんどこまでおちたCSIのメンバーや視聴者を、最後に一気にすくいあげるなんて…さすがグリッソムでしたね~。おいしいところを持っていきましたね。
最後フィリップに「チームの手柄です。いいスタッフに恵まれた。」と胸を張って断言したグリッソムが頼もしく、そしてとてもかっこよく見えましたわ!!

フィリップのセリフで「真実よりも、陪審員が信じる可能性の方が大切だ」というのがあります。毎回こういったドラマを見て思うのですが、陪審員制度というのも考えものですね。
陪審員の中に「感情的にならず、正当に評価して、平等に物事をみよう」とする人が一体どれくらいいるのでしょう。

まあとにかくS3の1話目「ギャンブラーの切り札」で「犯人がいない」状態にちょっと不満を抱いておりましたので…これですっきり!でございます。

S3になってサラの髪の色がちょっと明るくなって、私の中では以前より好感度アップです♪
われらがニックは相変わらずのニンマリスマイル!!やっぱり可愛いいい~~~♪
それから今回、グレッグの白衣にマスクといういでたちに、何故か給食のおばさんを連想してしまった私なのでした。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「アイスエイジ2」

2006-04-29 12:34:16 | 映画・DVD【あ】
「映画に行きたい病」が発病。
いや、随分前から発病はしていたんですがね…。
どうにも我慢ができなくなり、仕事そっちのけで行ってまいりました。
いーんだ、仕事は。月曜からまた頑張るから(笑)。




約2万年前、氷河期が終わろうとしている世界。
マンモスのマニーと、サーベルタイガーのディエゴ、そしてなまけもののシドは他の動物たちとぽかぽか陽気を楽しんでいた。
しかしマニー達は、谷を守っている氷壁が割れ始めていることに気づき、大洪水がやってくることを察知する。
助かるためには谷の反対側へ移動するしかない。
かくして動物たちの大移動が始まる。
危険がいっぱいの移動の最中、「自分が最後のマンモスなのだろうか」とブルーになっていたマニーの前にマンモスの女の子、エリーが姿を現す。


今回はマニーやディエゴやシドがそれぞれ悩みを抱えつつも、旅を続けながら自らその悩みを克服していく…というお話。
水を恐れながらも、仲間を助けるべく必死で「犬かき(?)」をするディエゴには感動すら覚えました。
それからラストで本当はマニーがいなくなったら寂しいのに「エリーを追いかけろよ」なんて…泣かせてくれるじゃないか~~~(ホントに泣いたオイラ…)。
マンモスの大群と遭遇するところでも泣いちゃったよ…。
マニーはひとりじゃなかったんだね~~。よかったよかった。
この映画は私たち人間に色々なことを、教えてくれるもしくは思い出させてくれるのです。
アニメだからってあなどってはイケマセン!!



感動もあるけど、この映画、やっぱり大笑いさせてくれます。
その笑いを提供してくれるスクラットは前回よりパワーアップ。
氷河期だろうが大洪水だろうが、そんなのおかまいなしで愛しいドングリを追い求めます。
今回スクラットはちょっとした活躍をして(やつはドングリのことしか考えてなかったのにねー)、結果的にみんなを救うのだから、最後に愛しいドングリと相思相愛にさせてあげてもよかったのにな~~。

vivajijiさんも書いておられたけど、今回キャラクターともなっている「水」のリアルさや迫力、動物達の毛並みや羽の動きや鮮明さ…これは大画面で楽しんで欲しいですね~~。
しかし…マニーやディエゴやスクラット、鳥系は可愛いんだけど、他の動物はあんまり可愛く感じないんだよね~~。私だけかな。
それからハゲワシ・ガンマンがエド・ハリス様に見えちゃいました…(エド様ファンの方ごめんなさい…)。
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うちに帰ったら…

2006-04-28 01:18:51 | 日々のこと
le_guriさんから荷物が届いておりました。
開けてみたら「CSI S3」の1~5話まで入ったDVD-Rが届いておりました。
ううう……ありがとう、le_guriさん(感涙)!!
これでニックが見れるよ~~~!!
毎日1話ずつ大事に見るわ(って5日で終わっちゃうじゃんか)。
というより多分…我慢できなくて2日くらいで見てしまうと思いますが(-ω-;)。

最近ずーっと体調が悪かったり、仕事が忙しくてさぼりがちだった英会話の勉強。
昨日久々にやりました。
そしたら1分もしない間にぐーぐー寝てました。
テキスト開く前に寝てました。
気がついたら朝でした。
でもコンタクトしたまま寝てしまったようで目が開きませんでした
(-ω-;)。

さあこれから英会話の勉強だー!!
今日は寝ちゃわないように気をつけなくちゃ!!

でもその前に送られてきた「CSI」を………。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

河童のスケッチブック

2006-04-27 17:07:23 | 
ふと自分のカテゴリーの欄を見てみたら…「本」という項目があるにもかかわらず、本についてひとつしか記事(と呼べる代物ではないが)を書いていないことに気がつきました。
こりゃーまずいなーってことで久々にお気に入りの本について書いてみようと思いました。

最近は雑誌やマンガさえあまり読まないのですが、でもヒマがあるとよく開く本があるのです。
それが妹尾河童さんの本です。

河童さんの本は大抵どれも好きなのですが、特に好きなのが「河童が覗いたトイレまんだら」とこの「河童のスケッチブック」。



河童さんのイラストは人柄がにじみでるように、優しい線で描かれております。
しかもおかしなところに凝っていたりして、一度見たイラストでも次に見た時に違った発見が出来たりして、何度みても飽きることがございません。
そして脇にそえられた文章がまた楽しいのです。
この本には河童さんが旅先で訪れたところや、好きな食べ物、収集した珍品などイラスト付きで紹介されております。

デンマークの卵ホルダーはこの本ではシンプルな部類のイラストなんですが、河童さんの絵の中にホルダーの木のぬくもりや、丸みをおびた卵の可愛らしさが感じられて優しい気持ちになるのです。

私がいつも時間をかけて見るのは立花隆さんの部屋のイラスト。
地下一階から三階まで、立花さんの部屋を上から見た図が描かれているのですが、これが気が遠くなるくらい細かく描かれているのです。
本棚にある本、一冊一冊まできちんと描かれているのです。
河童さんのイラストにも感服しますが、立花さんの部屋の膨大な資料にも驚いてしまいます。
宇宙や物理、オカルトや臨死体験、政治や官僚、人類学や環境問題、法律や医学、戦争や軍事などなどジャンルを問わず、壁一面ぎっしりと並んでおります。

イラストを見ていると河童さんが細部にこだわりつつ、愛情を込めながら楽しんで描いているのがよくわかります。
その楽しさがこちらに伝わってくる、素敵なスケッチブックなのであります。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「コマンドメンツ」

2006-04-26 13:05:51 | 映画・DVD【か】
ほほほほほ。
最近すっかりB級映画づいております。

でも好きな俳優がそんなのにしか出ないんですもの(涙)。
仕方ないですわね…。

この「コマンドメンツ」。
オークションで落札したのだけど、レンタル落ちビデオの割には外身も画像もきれいなのよ~~~。
借りる人いなかったんだろ~な~。
喜んでいいのか悲しんでいいのか…複雑であります(^^;)。


ビルの屋上から天に向かって悪態をついている男が一人。
彼の名はセス(エイダン・クイン)。
彼は妊娠したばかりの愛妻には先立たれるわ、トルネードに家を破壊されるわ、職場はクビになるわ…と全くついていない男なのでありました。
と、そこへ落雷が。

病院に運び込まれ、一命をとりとめたセスだったが家を失った彼には行くべきところがない。
そんなセスに同情し、彼を自宅に住まわせることにした亡き妻の妹レイチェル(コートニー・コックス)は、夫であるハリー(アンソニー・ラパグリア)の浮気に心を痛めていた。

「こんなひどいめにあわせるなんて~!!」と神を恨んだセスは、神への復讐としてモーゼの十戒を全て破ることにした。その復讐はレイチェルやハリーを巻き込み、思わぬ方向へと進んでゆく。





これはですね、多分エイダンが主人公なんでしょうけど、はっきり言ってアンソニー・ラパグリアに負けてます(笑)。
アンソニー・ラパグリアは、WATのジャック・マローンの役が印象深いですが、この映画では「浮気者」「高慢」「高級志向」とちょっと鼻につくイヤ~~なヤツでございます。
でもなんとなく憎めないキャラです。
ナレーションも彼が例の塩辛声でやってます。
そして今よりかなりスリムです。


セスは十戒を破っていくうちに、段々と不幸でなくなっていきます。
それは十戒を破ることによって、彼を運命的な出会いに導くという神様のはからいであったのでした。


最後にちょっとした奇跡がおきます。
長島風にいうと「ん~~ミラクルですね~~」。

しかしこの「奇跡」が私にはなんだかこじつけにしか思えないのですよね。
それからセスが何故わざわざ灯台に行ったのかもよくわからない…。
セスの中では、神の「目」イコール台風の「目」ってことだったのでしょうか?
人を殺められないがために、自分を殺めたのでしょうか?

なんだかちょっと消化不良気味。
アイヴァン・ライトマン製作総指揮というわりにはちょっと惜しい感じの作品です。

でも美しいエイダン・クイン(エイダンもこの頃は今よりずーーーっとスリムです)は堪能できたし、ちょっとおかしなアンソニー・ラパグリアも見れたからまあいいかな…。



エイダン…最近白ムチおぢさんになりつつあるけど…決してデブキャラにはならないでね~~(涙)。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

う~ん。欲求不満…

2006-04-24 03:21:00 | 日々のこと
25日にTSUTAYAに返却しなくてはならないDVD…まだ2枚観てないのよね。


ということで、急いで「トランスポーター」をセット。

あれ?…待てよ。これ昔TVで見たよな~と今頃思い出したワタクシ。
借りる前に気付け!!
でも折角だから…ということでJスン(の身体)を堪能。

…彼の頭…毛がフサフサだった頃って知らないけど…水泳の選手だった頃&モデルをやっていた頃は…もっとあったんでしょうか?
毛。


そして続けざまに「ワンダーランド/ポルノスターの殺意」をセット。
これにはジョシュ・ルーカスが出ているんでやんす。ふふふ。

しかし…ドラッグネタやアブナイ人達の話なんだね、これ。
しかも考えなしのバカ男(主人公)を観ていたら…辛くなってきた。
なんでツライ思いをして、こんなアホな映画、観にゃならんのだ。
うう~む。

ハイ。あっさりリタイアです。
「どんな映画でも最後まで観る」がモットーのワタクシ、リタイアした映画は今までせいぜい5本くらいでしょう。
でもコレはダメ。
もう観れない~。

せめてジョシュが出るところまで…と思って我慢して観ていたら、これまたラリってるジャンキーの役でした(涙)。しかも腹まわりたぷたぷです(涙)

なんだか後味が悪いので違うDVDを観ようと思いましたが、もう3時です。
寝ます…。
明日はもっといい映画観よう…くすん。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

WAT 22,23話 「911の爪跡」を観て

2006-04-23 11:38:45 | TVドラマ
初めてWATを見た時も、CSIを観た時も実はあまり面白いと思わなかったのです。
それは核となる登場人物の人間性が把握できていなかったからかも知れません。

しかし実生活でもそうですが、まわりの人間の性格がわかってくると、俄然彼らとの付き合いが楽しくなってくるものですよね(人によっては苦痛でもあるが)。

今ではWATもCSIも登場人物の相関や性格もかなり把握できているので、次は彼らが何をやらかしてくれるのか楽しみでしょうがないのでございます。


で、私事ですが土曜日の夕方から出かける予定がございました。
ちょっと時間があったのでWATの22話、「911の爪跡(前編)」を観てからうちを出ようと思ったのですが…。
まずいことに…やめられなくなりました。
「け…結末がめっちゃ気になるではないか~~!!」
ということで「ちょっとだけ」23話も観てみることに。
これがまたまずかった…。
出かけた先でも結末が気になって気になって気になって…(^^;)。


911同時多発テロで妻を失った男性が、人材派遣会社の経営者を誘拐し、身代金を要求してくる。しかし身代金の受け渡しに失敗。誘拐犯は人質を取って書店に立てこもる。近くで見張りをしていたFBIのサマンサ捜査官も人質となり、さらに犯人と人質の一人がもみ合った際に発砲された弾によって負傷してしまう…というお話。


いや~~サムが助かるのはわかるから別にどーでもいいんだけど(笑)、誘拐犯がどうなるのか気になってしょうがなかったのです。
このシト、どこかで見た気がするんだけど…何に出ていたのか思い出せない。
とにかく心に傷をおった、本当は心根の優しいこのシトには死んで欲しくないな~~と思っていたのでした。

この回では寂しいことにダニーくんの活躍はあまりございませんでした(涙)。
なんだかジャックとサマンサの愛情劇場みたいだし~~。
しかもジャックのみごとなシロムチ腹なんか見せられたりして、ちょっとうんざりするのですが(笑)、でもとっても心に残った作品でありました。
911同時多発テロ…日本ではもう忘却の彼方といった感ですが(勿論そうでない方もいらっしゃるでしょうが)、アメリカではまだ心の傷が癒えない人が沢山いるのでしょうね。
それでも人間は前進していかねばならないのですから、生きていくってことは大変なことなのですよね。


興味深かったのは、テロにあった人の遺族におくられるという「被害者基金」。
誘拐犯の、死んだ妻の年収や今後の収入、将来的財産を元に算出された額が68万7千ドルだったそうですが、仮に日本で911同時多発テロのようなことがあったとしたら、日本は私たちにこのような補償をしてくれるのでしょうか?
地震の被害にあった人たちにさえ、なんら手を差し伸べているようには見えないのですがねー。
なーんて思ってしまったのでした。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロボトミー

2006-04-21 10:07:38 | 日々のこと
すいません。
これ、すごく暗い話です。
しかも長いです。
暗い話、および長い話が嫌いな方はスルーしてください。


先日「セッション9」を見て気になった言葉、「ロボトミー」。

これがどういうものなのかはおぼろげには知っていましたが、具体的にどのような治療がなされるのか、またそれによってどのような効果がえられるのか…詳しくは知らなかったので軽く調べてみました(映画「フロムヘル」でそんなような治療をする場面がありましたよね)。

こちらサイコドクターさんのサイトから抜粋してみました。
サイコドクターさんは実際都内の病院で働いていらっしゃる先生だそうです。


『いわゆるロボトミーは、正式にはprefrontal lobotomyといい、「前部前頭葉切截術」と訳されている。つまり、前頭葉の前の方を切っちゃうぞ、ということだ。
この手術を発明したのは、ポルトガルのエガス・モニス(1875-1955)。
モニスは1935年、60歳のときにロボトミーの基本を考案、治りにくいうつ病や不安神経症の患者にばしばしと実施して(おいおい)、劇的効果が得られたと発表した。
その後、ロボトミーの術式はアメリカで改良され、第2次大戦後の一時期には、精神分裂病の患者に対して盛んに行われ、全世界に大ブームを巻き起こした。当時はまだ精神分裂病に対して効果を示す薬が開発されていなかったこともあり、ロボトミーは画期的な治療法として迎えられたのである。
なお、1949年には偉大な業績の創始者として、モニスにノーベル医学賞が与えられている。

さて、標準的なロボトミーのやり方について、ちょっと説明しておこう。まずは、こめかみのあたりにきりきりと小さい穴をあける。穴があいたら、その中に細い刃を突き刺し、手探りでぐりぐりと動かして前頭葉の白質を切断する。おしまい。

おおざっぱである。むちゃくちゃおおざっぱである。

そもそも前頭葉は、脳の中でももっとも人間らしい知的活動をつかさどっているといわれている部分である。正確にどのような機能を持った場所かということについては、いまだによくわかっていない。
当然ながら、そのうちロボトミーを受けた人は性格・感情の上での顕著な変化を示すことがわかってきた。つまり、手術を受けた人は、楽天的で空虚な爽快感をいだくようになり(だからうつ病に効くとされたわけだ)、多弁で下らないことをいう。また、生活態度に節度がなくなり、反社会的犯罪行為を示す者もいたという。さらに意欲が乏しくなり、外界のできごとに対して無関心、無頓着になる。
こういうことが問題にされるようになり(当初はこういう性格変化が逆に病状にいい影響を与えるとされていて、まったく問題にならなかったのだ)、さらに抗精神病薬が開発されるようになったこともあり、1970年代以降はロボトミーはほとんど行われていない。

〈追記〉
と、書いてから2年以上がたった。この追記では、前の文章ではあまり触れなかった日本のロボトミー情報について書いてみたい。
日本で初めてロボトミーが行われたのは1942年(昭和17年)。新潟医大外科の中田瑞穂教授だそうだ。当時はあんまり精神科からの反応はなかったらしいが、戦後になるとアメリカ医学の影響で盛んに行われるようになる。日本のロボトミーの第一人者だった広瀬貞雄が1954年(昭和29年)に書いた論文によれば「著者は昭和22年以来360余例の各種症例にロボトミーを行い、手術前後の精神状態の変化を仔細に観察し」てきたそうだ。7年で360例。広瀬医師だけでも1年で50例以上ということになりますね。また、先生は1947年から72年までの25年間で523例のロボトミー手術を行ったとか。さらに、日本中でロボトミーを受けた患者数は、だいたい3万人~12万人くらいになるとか。

なお、この広瀬先生も、ロボトミーによって患者の性格が変化し、環境への積極的な関心や感受性が減り、内省したり将来を予測して行動する能力が低下することは認めてます。でも、それ以上にプラスの変化の方が大きい、と広瀬先生は言うのですね。
さて、当初から批判の声が多かったロボトミーは、薬物療法の発達と人権意識の高まりに伴い、1960年代後半から徐々に下火になっていく。しかし、一部の病院ではその後も手術は続き、日本精神神経学会で「精神外科を否定する決議」が可決されてロボトミーがようやく完全に過去のものとなったのは、1975年のことである。

そして、誰もがロボトミーを忘れ去った1979年、ある衝撃的な事件が起こっている。都内某病院に勤務する精神科医の妻と母親が刺殺されたのである、やがて逮捕された犯人は、1964年この医師にロボトミー手術を受けた患者である元スポーツライターだった。彼は、手術ですら奪うことのできないほどの憎しみを15年間抱きつづけ、そしてついにその恨みを晴らしたのである。
ロボトミーが大きな話題になったのはおそらくこのときが最後。そしてロボトミーは歴史の闇に消えていった。しかし今も、かつてロボトミー手術を受けた患者たちは精神病院の奥で静かに時をすごしている。以前の文章を書いたときにはそんな患者たちを実際目にしたことはなかったが、その後見る機会があった。そうした患者たちについては、日記をどうぞ。』

実際に日記を読むと、とてもやりきれない重い気持ちになります。
そして「医学とは医療とは何ぞや?」と考えてしまいます(最近親友のお父さんがガンで亡くなっただけに。お父さんの病状を医師が家族にはっきり伝えていなかったために、お父さんは誰にも看取られずに亡くなったのでした)。
どんな問題をかかえていようと、普通に生活できるという、「恵まれた」環境にいることを心から感謝したdimであります。

なおサイコドクターさんのサイト、とっても興味深い記事、目白押しです。
興味がある方はこちらへどうぞ。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「セッション9」

2006-04-19 02:19:39 | 映画・DVD【さ】


かつて2400人に及ぶ患者を収容していたが、現在は巨大な廃墟となったダンバース精神病院。その建物が公共施設へと改修されることになった。工事に先立ってアスベスト除去作業が行われることになったが、5人の作業員に与えられた期間はたったの1週間。時間が惜しい彼らは早速病院内部での作業を開始するが、次第に目に見えない狂気の気配に蝕まれていく……。


うっきゃーーーーー!!!
これめっちゃ怖いです。

他の人はどう感じるかわかりませんが、私が怖かったのは人間じゃありません。
馬鹿でかい廃墟と化した建物です。
真昼間、明かりが差し込んでくる部屋でも怖いのです。
患者が味わったであろう苦悩や狂気や恐怖……そんなものがあちこちに染み込んでいるようで…。
どうやらダンバース精神病院跡って北米一恐ろしい廃墟として数多くのWEBサイトでも紹介されているらしいのです。
「100万円やるから、肝だめしに行け」と言われても絶対に行きません!!

建物の中に残る、人体実験とも思われる手術に使われた器具の数々には寒気がしました。
昔はロボトミーやショック療法が当たり前のように施されていたなんて…これは治療という名の拷問ですよね。

作業員の一人が偶然見つけた、多重人格者の治療に用いられた診療テープには、No.444の女性患者であるメアリーと医師の声が録音されていました。
レベル1から始まったそのテープは、レベル9で驚愕の事実を明らかにします。
この録音テープだけで十分怖いので、こじつけのようにNo.444のお墓を見せる場面や、部屋を見せる場面は必要がなかった気もしますね。

霊現象や、派手な効果音は使わず、ただ淡々と建物内をうつしていくという作りがかえって恐怖心を煽る結果になってよかったと思います。
でも人間が徐々に狂気にとらわれていく描写はちょっと弱いんですよね。
だから人間にはあまり恐怖は感じなかったなぁ。
(監督は「人間」という生き物に恐怖を感じて欲しかったのだろうけれど)


CSIでお馴染みのポール・ギルフォイルとデヴィッド・カルーソーが出ていたのは予期していなかったことなので嬉しかったですね。
ホントはジョシュ・ルーカス目当てで借りてみたんだけど…髭面に黒髪だったので、しばらくジョシュだと気づかず。
「あれ~なんか似た人が出てるな」とか思っていました(バカ)。
本人だと気づいたのは数分たってから。
ジョシュは不良中年みたいな役で、最後とんでもない目にあってました。とほほ…。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ステルス」

2006-04-17 02:39:29 | 映画・DVD【さ】
この映画は予告を観た時「これは観んでもえ~な~」と思っていたのですが、会社のおばはん(自分のことを棚にあげて…)が、頼みもしないのにDVDを貸してくれました。



アメリカ海軍が極秘に進めるテロ対策プロジェクトのパイロットに、ベン(ジョシュ・ルーカス)、カーラ(ジェシカ・ビール)、ヘンリー(ジェイミー・フォックス)が選任される。次々と成果をあげ、空母に乗艦することになった彼らのチームに、高性能な人工知能を搭載した無人戦闘機“エディ(EDI)”が加わることになった。ところが4機での訓練中、エディが落雷に直撃され制御不能になってしまう。自我に目覚めたエディは、自ら標的を定めて次々と攻撃を始める。最強・最速の戦闘機エディを阻止すべく、3人は追撃を開始するが…。



観てまず、思ったこと。
「あああ~こりゃアメリカの映画だ~(ええ、実際アメリカの映画なんですけどねー)」

だってタイまで行ってなんであんたらがテロリストをミサイルで吹き飛ばすんだよ~。
テロリスト=悪で、彼らには交渉の余地もなく、即座に壊滅されなくちゃいけない存在なのか?
そして攻撃することはアメリカだけに与えられた特権なのか?

また北朝鮮の領空侵して、勝手に領土に入っておきながら北朝鮮の兵士たちを殺しまくるってのはどーなんだ!
彼らは任務を遂行していただけなのに。

等々…アメリカは「善」だから何をしても許される…というような「勘違い」にはちょっと辟易しました。


予告を観た時に「無人戦闘機の暴走を、3人のパイロットが苦戦をしいられながらも阻止する」という話だと思っていたのですが、ちょっと違っていました。
エディは大した暴走はしませんでしたし。
むしろエディは軍の一部における不正な行為に加担させられた被害者(?)と言っても過言ではないでしょう。
なんかねーこの映画、ストーリーの方向性がはっきりせず、ちぐはぐな感がぬぐえないんですよね。

あとジェイミー・フォックスの使い方はいかがなものなんでしょ?
あんな使い方をするならわざわざ彼を起用しないでもよかったのでは?


と不満たらたらではありますが、映像面では全く文句のつけようがございません!
マッハを感じさせるスピード感と臨場感、映像のクオリティは文句なしです!
カメラワークも素晴らしいです!
最後、続編を思わせる作りになってますが、だとしたら「2」は映画館で観ようと思ってます。


ついでに…ジョシュ・ルーカス、あんまり華はないけれど、いい男でした。
正統派二枚目ですね。
あのいやらしい笑い方が結構ツボで……たまりまへん(爆)!
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする