オバサンは熱しやすく涙もろい

とてつもなくミーハー。夢見るのはお気楽生活

「リディック」

2007-10-15 13:10:43 | 映画・DVD【ら】
ギレルモ・デル・トロ監督の「パンズ・ラビリンス」にえらく感動してまだ未見の「ミミック」を借りようと思って、間違って「リディック」を借りちゃった。
だってタイトルが似ているんだも~ん(似てねーよ!)。
同じなのは最後の「ック」だけじゃんか~!

・・・というバカな理由で借りたわけではなく、ワタシはどーしたことかあのヴィン・ディーゼルのつるっとした感じ(どんな感じだ)が苦手で今まで敬遠していたのである。
でも友人も「面白いよ」と言うし、尊敬するptdしゃまもどこかで「好き」って言ってたし、久しぶりにSFものが見たくなったので、こいつをレンタルしてみた。





で、感想。


面白いじゃないかーーー!! 


というか、世間の評判はどーなのかはわからんが、こーゆーの大好きです。ワタシ。
気分すっきり超娯楽B級(C級?)SF映画!
なんでいままで見なかったんだ~~~(涙)。
見ていてもヴィン・ディーゼルのつるっとした感じは全く気にならず、スティーブン・セガールのような胡散臭さも感じられず、むしろ「かっちょいーじゃんか!!」と目をハートにして見入ってしまったワタシ。
やっぱり食わずキライはいけないということですなあ。


2004年、アメリカ作品

監督:デヴィッド・トゥーヒー

出演:ヴィン・ディーゼル、ジュディ・デンチ、コルム・フィオール、タンディ・ニュートン、ニック・チンランド、カール・アーバン、ライナス・ローチ  他

本作は「ピッチブラック」(dim未見)の続編として作られたそうな。
ああ、そっちを先に見ればよかった・・・とちょっと後悔。
五つの星から指名手配されているお尋ね者であるリディックと、宇宙を支配しようとしている“ネクロモンガー”の壮絶(でもないけど)な戦いを描いたSFアクション。

ワタシとしては脇キャラが結構気に入った。
“ネクロモンガー”というネクラなモモンガみたいな名前の軍団の首領、ロード・マーシャルは一見弱そうで「フューリア人に殺される」という予言に怯えているのだけれど、実は強力な隠し技を持ち合わせている。
そしてその配下の司令官ヴァーコは、嫁さんに尻を叩かれ続けるヘタレな男で結構笑えるのだ。さしずめ嫁さんはマクベス夫人といったところか。
それから執拗にリディックを追い回す賞金稼ぎの男も、なんとなく憎めないキャラで面白い。

この映画はその“ネクロモンガー”を悪の象徴とし、戦いを挑むリディックも悪という設定で「悪と悪の戦い」を描いているらしいのだが、リディックがアンチ・ヒーローというのはわかるが「悪」とは全く感じられない。
単に他人に興味がない「一匹狼」で、敵に対して容赦がないというだけで、悪とはちょっと違うような気がした。



リディックの、汗まみれ泥まみれで傷つきながらも敵をなぎ倒していく姿は文句なしにかっこいい!!
彼の身体が最大の武器とも言える、スピード感あふれるアクションシーンは、パワフルでまるで格闘技を見ているよう。
ただ人並みはずれた知力体力の持ち主とは言え、リディックが意外とサクサクと敵陣に乗り込んでいけたのには、ちょっと拍子抜けしたのだが。

170億という製作費を投入したという巨大なセットは、本物に対するこだわりが見られ、CGでは描ききれないリアル感をかもし出している。
CGも勿論素晴らしいとは思うのだが、広大な宇宙都市やダークテイストなネクロモンガーの衣装や美術品などはまさに芸術と呼ぶにふさわしい美しさ。
もっとゆっくり隅々まで鑑賞したくなるような映像なのだ。

しかし・・・最後は笑ったねー。
“ネクロモンガー”の首領の地位を狙う、ヴァーコ司令官の間抜けぶりがおかしい。これってコメディだったのか?
そしてリディックが戦いの末に倒れるように腰をかけるあのエンディング・・・。
その後がどうなったのかヒジョーに気になるけれども、これの続編を作るなんて話はないのだろーか?ネットで調べたら「リディック3」なんてあるのだけど、そこんとこどーなの?(←ちゃんと調べなさい)
まあどちらにしても、リディックが偉くなってひとつ所に落ち着いているとは思えないのだが。
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「ローグ・アサシン」の試写会に行ってきました

2007-10-03 01:03:32 | 映画・DVD【ら】


2007年、アメリカ映画

監督:フィリップ・G・アトウェル

出演:ジェット・リー、ジェイスン・ステイサム、ジョン・ローン、デヴォン青木、石橋凌 他


いや・・・おったまげた。
これは高倉健さんもびっくりでしょう。

何がおったまげたかって・・・だってこれは

モロ、ヤクザ映画なんですものーーっ!!

つーか激しくバイオレンス。

え?みなさんご存知でしたの?

三年前に相棒トムを殺されたFBI捜査官のクロフォード(ジェイスン・ステイサム)。
復讐を誓ったクロフォードの前に、突然トムを殺した暗殺者「ローグ(ジェット・リー)」が姿を見せる。

この「ローグ」というのが、ヤクザの側についたかと思えば、今日はチャイニーズ・マフィアに歩み寄り・・・引っ掻き回した挙句、最終的には殺し合いをさせてしまう。
一体、ローグの最終目的は何なのか?
そして一体何者なのか?

ヤクザもチャイニーズ・マフィアも刺される撃たれる爆破される。
300もびっくりのくびちょんぱに串刺しの応酬。
へんてこりんな日本語と英語と中国語がとびかい、血みどろの世界が繰り広げられるのであります。


おまけにヤクザが敵の屋敷に忍び込むのに・・・

忍者の姿で刀持ってって・・・

一体いつの時代の話なんだ~~!?

サンフランシスコのヤクザ街ではそれが当たり前なのか?
石橋凌、日本人だったらなんとか言ったれよ~~(涙)!


しかし!
「これはカン違いヤクザ映画なのかしらん?」と思っていたら、最後に大どんでん返しが待ち受けておりました。
単なるカン違いヤクザ映画ではございませんでした。
ちょっと「カオス」を彷彿させるような、意外な結末であります。
乞うご期待!


一見、チンピラなのか捜査官なのか、よーわからんクロフォード


それからJスンが日本語をしゃべるシーンがあるのですけどね、会場は爆笑の渦!!!
まあ本人は一生懸命しゃべっているのでしょうけどね・・・ぷぷぷ(注:日本語には聞こえない)。
なかなか可愛いJスンでございました。

誰かさんが出ていた「ヤクザVSマフィア」の

「ニホンゴ、クライ、ハナセルサァー!!」
(話せてないじゃないか~~!)

を思い出したのは言うまでもありません・・・。
そう言えば、あれにも石橋凌さんが出ていましたね。


ジェット・リーは靴や背広にこだわるシーンがあって、なんとなく「トラポ」を思い出してしまいました。
でもJスンほど決まってないのが悲しいところ(涙)。
それにアクションシーンがないわけではないけれど、本来のジェット・リーの美しいアクションが拝めるわけでもないし・・・。
どうしてジェット・リーをローグ役に選んだのかよくわかりません(謎)。
ローグが、アンディ・ラウとかチョン・ウソンだったらよかったのに~~(あくまで私情希望願望)!!

と、やっぱりイケメン導入を望んでしまうdimなのでありました。
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「リターナー」

2007-07-27 02:06:25 | 映画・DVD【ら】


2002年、日本作品

監督:山崎貴

出演: 金城武, 鈴木杏, 樹木希林, 岸谷五朗他


以前、映画館でこの映画の予告を観た時

「ええ~~!金城武ってこんなにかっこよかったっけ!!!」

とかなりそそられたにもかかわらず・・・未見に終わった作品でございます。


闇取引の現場に潜入し、足のつかないブラック・マネーを強奪し依頼者に戻す「リターナー」ミヤモトと、82年後の未来からある任務を背負ってやってきたミリ。
そんな二人が共通の敵を追ううちに、次第に心を通わせていく・・・というお話。



しかし、観てくださいよー奥さん。←みのもんた風に
ミヤモトの手足の長いこと(あ、足見えないか)。
そんでもって、黒いサングラスと黒いコートがよく似合うこと(あ、サングラスかけてないか)。
もう言うことなしじゃーありませんか。


いえ、残念ながら言うことはあるんです。
エイリアンに侵略され、滅びそうな未来の人類を救うため過去の世界にやってきた少女・・・とか、そのエイリアンがE.T.そっくりだった・・・とか、黒いロングコートをなびかせた男が敵の銃弾をよける姿・・・とか・・・ね、どこかで観たようなプロットなんです。
まあオリジナリティには欠けますけど、パクリオッケーって人はかなり楽しめるかもしれません。
ちなみにワタシはパクリに関しては、結構楽しんで観ることができましたが。


それから擬態宇宙船とかはトランスフォーマーみたいでよくできてるなあと思ったのですけど、エイリアンの話はどうもこの作品にはそぐわないような気がするんですよね。
「江戸時代のちょんまげに現代の服装を着す」みたいな違和感があるのですよ。
エイリアンなんか出さなくても、もっとしっくりくる人類の危機の想定が浮かびそうなものだけれど・・・。
それに「未来の人類」の演技は緊迫感も危機感も全く感じられなくて、ちょっといただけなかったです。
冒頭のあの部分で未来の状況をうまく伝えられなければ、あとが生きてこないのですよねー。
VFXの技術うんぬんじゃなく、あの場面では人間がうまく演じられなければ意味がないような気がしました。
やっぱりどんな映画でも人間ありきなんですよね。


と、ぐだぐだ文句を言ってますけど、金城くんのビジュアルは最高でした。
黒いロングコートを躍らせながら敵を倒していく姿は本当にかっこよかったです。
あとオートバイにまたがるシーンなんてねー、生唾ため息ものです。
敵を仕留める時の、長く伸びた腕もステキ♪
ただ金城くん・・・セリフがちょっと弱いかなあ・・・。
幼なじみが殺されたことを思い出して、復讐を誓い「ちくしょー!」って言う場面があるんだけど、とっても優しいのですよね。優しすぎて憎しみが感じられないの。
それがちょっと残念でしたね。



でも終盤のミリが未来に帰るところから、借りを返す場面まではうまくできてるなって思いました。その後は余分な気がしましたが。

まあ金城くんを楽しむには、いい映画じゃないでしょうか。



こんな表情もステキ♪
なんとなく金城くんの優しさが感じられるな~。
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「ラッキーナンバー7 (LUCKY NUMBER SLEVIN)」

2007-01-25 02:26:20 | 映画・DVD【ら】


2006年、アメリカ作品
出演: ジョシュ・ハートネット、ブルース・ウィリス、ルーシー・リュー、モーガン・フリーマン、ベン・キングズレー、スタンリー・トゥッチ他


空港の人気のないロビーで、人生に疲れたような青年が一人。
そこに謎の車椅子の男(ブルース・ウィリス)が現れ「時があった」と青年に言う。
そして20年前の八百長のダービーがもとで皆殺しにされた家族の話を語り始める。

一方、さまざまな不運にみまわれたスレヴン(ジョシュ・ハートネット)は、NYに住む友人ニックを頼って彼のアパートにやってきた。
ニックが不在の中、シャワーを浴びていると、向かいの部屋に住む検視官リンジー(ルーシー・リュー)がニックを訪ねてくる。
意気投合するスレヴンとリンジー。
リンジーに魅かれ「悪いことばかりではないんだな・・・」と思っていた矢先、ニックと間違われたスレヴンはギャングに拉致されてしまう。
そして「貸した金が払えないのなら、ある人物を殺害しろ」と命令されてしまう。
猶予は三日間。
断れば殺されるだろう。だが自分に果たして人殺しが出来るのか?

スレヴンは本当に運が悪い男なのだろうか・・・?



いや~ビックリしたわ!!
なにがビックリしたって・・・
ジョシュ・ハートネットがとっても素敵になっていたから!!!
そしてブルース・ウィリスやモーガン・フリーマン、ベン・キングズレーとは全く違った味のある、いい俳優になっていたから。


もっとかっこいいクールな写真があったが、載せたらネタバレになるので。この可愛い写真で勘弁を。



血生臭い場面続出だけど、全然危機感が感じられないジョシュの「のほほーん」とした雰囲気のせいか、テンポがいいわりにまったりしているというか、まったりしている中にスリルがあるというか・・・なんとも不思議な感覚。
前半は彼の腰に巻いた、いつ落ちるとも知れないタオルがおかしさを増長させていてコメディっぽい感じだ。
そしてスレヴンとリンジーの二人だけ観ていると「これはラブストーリーなの?」と思えるような微笑ましい可愛さも含んでいたりして、いろいろな味が楽しめる面白い映画だった。


意外や意外、なかなかお似合いの二人。ルーシー・リューがキュートで可愛い。


冒頭はなかなか物語に入り込みにくい感があるが、中盤からのテンポの良いストリー展開や、思わず笑ってしまうようなウィットに富んだセリフなどにひき付けられ、後半まで一気に物語に引き込まれてしまった。
後半の何転もする展開、重層感は思わず拍手を送りたくなるほど素晴らしい。


それぞれの俳優の演技の巧みさにも舌を巻いた。
どの俳優も飛びぬけて目立っているわけではなく、物語にきちんと溶け込みながらも、きっちり自分の色は出している・・・そんな感じだった。
特にモーガン・フリーマンとベン・キングズレーが二人だけになってお互いを責め合う場面。悪党役の二人の表情がこれまた見ものなのである。
それからところどころに出没するブルース・ウィリス。
セリフは少ないものの、つかみどころがないクールな男を巧く演じている。
スタンリー・トゥッチも出番は少ないが、独特の存在感があった。
彼にあんな結末が待っているとは思いもよらなかったが。


ラストにも意外な展開が待ち受けている。
しかも男たちの心に秘めた思いがちょっと垣間見れて、ほろりとくる。

以下ちょっとネタバレ。
20年前、情によって男はぎりぎりのところでスレブンを救った。
男はスレヴンがリンジーを救ったのを、昔の自分の姿とだぶらせたのかも知れない。
あの時計は父親の愛だけでなく、スレヴンを見守ってきた男の深い思いも込められているのだろな。
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アレハンドロ・アメナーバル コレクションより ショートフィルム 「ルナ~月は見ていた~」

2006-11-06 03:01:56 | 映画・DVD【ら】
アレハンドロ・アメナーバルのノリエガシリーズ~~(って訳じゃないけど)!

夜の11時。
仕事帰りに車を故障させてしまったアルベルトは、15分ほど頑張って、やっとヒッチハイクに成功する。
車を止めてくれたのは若い女性だった。
初めは他愛ない話をしていた二人だったが、女性が「気分が悪いので、スタンドの隣のカフェでお茶が飲みたい」と言い出す。
早く妻が待つ家に帰りたいアルベルトだったが、やむなくカフェに立ち寄ることに。
しかしカフェについたとたん女性は豹変し、言葉でアルベルトをがんじがらめにしようとする。
そんな女性につい声を荒げてしまうアルベルト。
激しい口調のアルベルトの姿を見て、涙ぐむ女性。
やむなくアルベルトは会うつもりもない女性に「明日会おう。電話するよ」といい、うまくその場をとりつくろったようなつもりでいた。

アルベルトは甘かった。
そう…その女性から逃れられると思っていたのだ。
その後の悲劇など知るはずもなく…。
…………。


この映画、カラーじゃないんですよね。
それがちょっとレトロな感じで、なんとなくヒッチコックとかを思い出したりして。
そして、このモノクロの映像がノリエガをさらに美しく見せてはいるのですが…ここでアメナーバルさんにお聞きしたいのです。
「ノリエガをいつも美しく魅力的に撮ってくれるのは嬉しいんだけど、どうしてこういう薄幸な(というか不幸な)役ばっかりやらせるの!?愛があると思っていたけど、ホントはノリエガが嫌いなの~~~っ!?」

いや、嫌いなわけはないでしょうけれど…たまにはハッピーエンドも見たいんです~~~(涙)。あの歯並びが可愛いノリエガの笑顔が沢山見たいんですけど~~(涙)。


しかしアルベルトよ。
女は怖いんですよ(この女は特に…)、甘く見ちゃあいけません。
それに「具合が悪いからお茶が飲みたいの~」って芝居にどうしてのるの!!!
カフェで「この女もしかして…ちょっと変?」と思った時点で逃げなさいってば!!
女がトイレに行っている間にタクシー拾って帰れ!!
相手をやっつけようなんて思わず、兎に角逃げろ!!
そうすればあんな目にあわずにすんだのに…。
……いい男の末路なんてこんなもんなのかねえ~(ため息)。

とたった30分のショートフィルムに果てしないツッコミを入れつつ見ていたdimでした。

私信。。。DDさん、やっぱりノリエガかっこよかったっす。でも最後が悲しすぎる~~(涙)。
このアルベルトの役、フェレではどうですか?
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「ルパン」

2006-10-04 02:07:41 | 映画・DVD【ら】
「面白い映画だったよ」と言われると「う~む、じゃあ見てみるか」と思い、忘れなけばレンタルしてみるわたくし。
しかし「面白くなかった」とか「○○・○○が最悪だった」と言われると「え?何が最悪なの?」とこちらの最悪度にも興味を示してしまうわたくし。

某Jesterさん(某でもなんでもないじゃんか)が「このロマン・デュリスを見た時はがっくりきた」というニュアンスのことを、言っておられたので「むむ!これはいつか見ねばなるまい!」と思っておりましたですよ。


して、この「ルパン」。

2004年作品。出演: ロマン・デュリス, クリスティン・スコット・トーマス, パスカル・グレゴリー, エヴァ・グリーンなどなど。

父親の盗みの才能を受け継いだアルセーヌ・ルパンは、怪盗ルパンとして、その名を轟かせていた。ところが謎めいたカリオストロ伯爵夫人を助けたことから、フランス王家の財宝をめぐる争いに巻き込まれていく……というお話。


ルパンといえば「ルパン ザ サ~~~ド」という歌が頭の中をぐるぐるめぐるのですが(ちなみに私は五右衛門派)、でも私のイメージとしては、クラーク・ゲーブルをもっと面長にした感じというか、「オペラ座の怪人」のこのお方のこの姿が近いかもしれません。

いや、これはちょっと目立ち過ぎです。こんななりで泥棒したら、すぐ捕まりそうです。

イメージとしては間違ってもマントをひるがえしたら、マントの重みによろけてしまいそうな、ロマン・デュリスではございません。
そう、ロマン・デュリスは線が細すぎるんですよね。それと気品があまり感じられない。。。
という訳で、映画を見ている間「これはルパンではなく、ネズミ小僧だ」と思うことにしました。
ロマンくんは「大胆不敵」って感じでもないし、完全にクリスティン・スコット・トーマスおばさまにくわれていましたので、まあネズミ小僧が妥当なところでしょう。
で、このネズミ小僧。
名を轟かせていたというわりには、結構ドジなんかふんじゃいます。
おまけにカリオストロ伯爵夫人にふりまわされたりなんかして、意外と女性に弱かったりします。まあいうなればかなり人間的というか(私としてはルパンの父親の方が、悪の匂いぷんぷんで魅力的だったような気もしました)。


そんな人間的なネズミ小僧の、全く深みのないサスペンス・アクション(ロマンくん、動き鈍いです)。つっこみどころ満載で結構楽しめました(でもオススメはしません…)。
それから初老にさしかかったルパンは、もうネズミ小僧なんて呼べない雰囲気があってダンディでよかったと思います。
成人してからの、ルパンの息子、ジャンもかっこよかったですね~。
オーストリアの皇帝、フランツ・ヨーゼフの暗殺(未遂に終わるが)に、カリオストロ伯爵夫人が関わっていたというのは「そりゃーないだろう」と笑ってしまいましたが。

カルティエが全面協力したとあって、高級ジュエリーの輝きには目がくらみます。ゴージャスな衣装も見ていて楽しいです。
そしてクリスティン・スコット・トーマスおばさま。謎めいた雰囲気、妖しいまでの美しさはまさにカリオストロ伯爵夫人にぴったりでした。
みよ!このウエストの細さ。。。

。。。ハイ。何も言うことはございません。。。
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「ロスト・ストーリー」その1

2006-09-04 06:12:46 | 映画・DVD【ら】
トータル90分の中に、7つのショート・ストーリーがおさめられているこのDVD、ヒュー・ジャックマンとジェフ・ゴールドブラムが出ているというので買ってみました。有名どころとしては、それぞれの物語にキーラ・ナイトレイやポール・ベタニー、ケイト・ブランシェット、ジョシュ・ハートネットなどが出演しております。
でも5千円はちょっと高いかな…(まあもう少し安く購入できますけど)。



「ロスト・ストーリー」っていうけれど、このタイトルにちょっと違和感を覚えたのは私だけかしら。あきらかに「これは、ロスト・ストーリーじゃないだろう」と思えるものもあったし。
嗜好が別れると思いますが、作品自体はそれぞれに監督の「色」が出ていて結構楽しめました(でもやっぱり5千円は高いだろう←しつこい?)。



第1話「同じもの」

ダーク・レッドの壁がどこまでも続く、アパートの一室にすむ小人。
彼は隣の部屋に住む美しい女性にあこがれていた。しかし小人である彼を愛してくれるとは思えない。
彼女の愛を得るために、彼は同じアパートに住む、長身の男性の身体を借りることを思いつくが……。

これはサイレント映画でした。物語の登場人物は3人だけ。そしてジョシュ・ハートネットは重要な役どころでありながら、完全に脇役でした。
小人は映画では愛にとらわれた悲劇の主人公のように描かれているけれど、別の視点から見れば完全な「ストーカー」。
それをグロテスクで美しい、悲哀に満ちた映画に仕上げたマーク・パランスキー監督の手腕はさすがですね。
このDVDの中で、一番好きな作品。


第2話「ユーストン・ロード」

とあるホテルのバーでパソコンを操作しながら飲んでいる男が一人。
その男にある男が近づいてきて「今日の自分の一日は散々だった。自分が何に失敗したのか当てたら、自分の車をやるよ」と言う。その代わり、はずれたらシャンパンを飲ませろというが……。

「うまい話は疑え」です。そんなのもわからんのか~~~!!このバカ男は~~!!
ポール・ベタニーがチョイ悪男(単なる詐欺師か)を演じています。で、黒いスーツがよく似合ってかっこいいです。
スタイリッシュな感じの作品でした。


第3話「立ち見席のみ」

絶大な人気を誇るスターが出演するショーの、立見席のチケットを入手するため、街角に並ぶ人たち。その最後尾に、太った犬を連れた老婦人が並ぶが、枚数制限があったっため老婦人はチケットをとることができなかった。
老婦人は並んでいた人達に、あたりちらして帰って行くが、その老婦人の顔には何故か笑みが……?

うぷぷぷ…。老婦人の眉毛がマジックでなぞったようにわざとらしかったので「何かあるな」とは思っていたけれど…。そういうことだったのね(笑)。
ヒューの奥様であるデボラ=リー・ファーネスの監督作品。
軽いタッチのしゃれたコメディで、何かほのぼのとしたものを感じました。
ヒューは物語の中盤から、ほんのちょこっとだけ出てきて、スターの楽屋口で出待ちする「ごく普通の人」を演じておりました。
でもかっこいいのでやっぱり普通の人に見えない(爆)!!


第4話「スーパーマーケット」

もしもあなたの街のスーパーでイレーナ・ダグラスやダリル・ハンナが働いていたら…(あり得ねー)。
そしてそこに、客としてジェフ・ゴールドブラムが買い物にきたら…(ますますあり得ねー)。

イレーナ・ダグラス監督作品。
ううむ…面白いような面白くないような…どう評価していいのか、わからん作品でした。話としては面白いし、登場人物もそれぞれ個性的で魅力があったと思うのだけれど(じゃあ何がいけないんだ)。

しかしジェフ・ゴールドブラム…老けましたね。それにやっぱりオールバックは似合わない。ベタ過ぎる(まあ顔だけでもかなりベタですが)。
「ネパール人か?」とか言われていたけど、どう見てもネパール人には見えんだろうて。
スーパーの客で同性愛者役の男性がおかしくて笑えたけど、絶対に友達にはなりたくないと思いました。
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「リバティーン」

2006-06-18 01:25:27 | 映画・DVD【ら】


【ストーリー】

1660年、王政復古のイギリス。第2代ロチェスター伯爵である詩人ジョン・ウィルモットは、国王チャールズⅡ世の親族の前で卑猥かつ政府批判を含んだ詩をよんだため、ロンドンを追放される。3ヶ月後、お許しが出てロンドンに戻れたジョンだったが、詩人として才能を認められていたにもかかわらず、国王の期待に添う作品はなかなか出来上がらない。そんな時、劇場で野次を飛ばされる若き女優エリザベス・バリーと出会う。荒削りではあったが、才能があることを見抜いたジョンは彼女に演技の特訓を申し出る。それが彼の心を深く乱すことになるとも、思いもせずに……。



この映画…あまり色彩が感じられず、全体に暗めです。
だもんで、ジョンを慕っていた若者ビリーが、殺された時も暗くて何が起こったのか実はよくわかりませんでした。
映画館を出てから友達に「あれ…どうして…誰に殺されたの?」と聞いたら、「うーん。よくわからない」と言います(もしかして私たち二人だけが大バカなのか?)。
うちに帰ってからプログラムを読んで、やっと細かい内容がわかってきたdimでございます。


前半は睡魔と闘いつつ、単調な感じにちょっと失望して観ていたのですが、ジョンがバリーへの思いを抑えきれず、破滅への道を歩みだした時から物語に「ぐっ」と引き付けられました。
「何故この人はこんな生き方しか出来ないのだろう?」
彼の生き方が理解できないけれども、彼に興味をもち、彼に惹かれている自分を感じました。

バリーへの思いが募り、どうすることもできないジョンは苦しみから逃れようと以前にもまして、酒をあおるようになります。
そしてフランス大使を招く歓迎式典で、ジョンは卑猥で政府をこきおろすような芝居を上演し国王の怒りをかいます。
舞台は途中でで中止されますが、ジョンは煙を使ったマジックで舞台から逃げ出します。

そんなジョンに妻が「どうしてそんな生き方しかできないの?生き方を変えて!」と泣きながら訴える姿には…泣きました。
妻は彼を憎んでいながらも深く愛していたのですね。
私も妻と同じような気持ちでこの映画を観ていたのかも知れません。

終盤、ジョンは酒毒と梅毒で崩れた顔で、足を引きずりながら、国王の弟であるジェームズ王子が弾劾される裁判に向かいます。
カトリックであるジェームズ王子の即位に、議会が異議を唱えたためです。
ジョンの演説は、窮地に追い込まれていた国王を救うのでした。
さんざん国王を困らせたジョンが最後に国王を救うなんて…皮肉というかなんと言うか。

務めを終えた彼は妻に看取られ、最後の時を迎えます。
妻に「私たちが出会った時の話を聞かせてくれ…」と言いながら。
彼の人生は罪深く、波乱と苦悩に満ちたものだったけれど、最後に許され、救われたのではないかと思いました。




ジョン・マルコヴィッチはチャールズⅡ世の役。
相変わらず、うまいです。こういう役が似合いますね。

ロチェスター伯爵は33歳で亡くなるのですが、ジョニー・デップではちょっと老けているような気がしました。
ジョニー・デップも悪くないのですが、私は若手のイギリスの俳優がやったらもっとよかったのではないかと思いました。
若い頃のレイフ・ファインズだったら多分もっと素晴らしい出来だったのではないかな…と思ってみたりして。
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「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」

2006-05-21 06:13:38 | 映画・DVD【ら】
Jスン来日記念(勝手にやってます)第2弾!←しかもとっくに帰っちゃってるし~(爆)。
ということで本日はこの映画を観てみました。
しかしタイトルが長いね……(-ω-;)オバサンにはなかなか覚えられません(汗)。
でもJスンファンの方は、みなさんこの作品が気に入られているようなので、楽しみにしていたのです。ふふふ。



ロンドンの下町。凄腕のハスラーのエディは、3人の友人に儲け話をもちかけ、それぞれから2万5千ポンドを徴収する。その金を使い、ギャングのハリーを相手にカードでひと儲けしようと企らんだのだ。しかし、結果的に、ハリーに50万ポンドもの借金を作ってしまう。そして1週間以内に大金を返さなければ仲間ともども指をつめ、エディの父JDのバーをもらうと脅迫される。

刻々と期日が迫り焦るエディ。だがふとしたことから、隣に住む麻薬の売人のドッグがマリファナ工場の襲撃を計画していることを知る。そこでドッグがマリファナ工場から奪ったドラッグと金を横取りし、借金の埋め合わせにしようと考える。

エディたちはギリシャ人のニックから買い取った銃でドッグ一味を脅し、大金と麻薬を横取りすることに成功。麻薬はニックを仲介役に、地元の麻薬王ロリーに売りつけることにした。しかし、それはもともとがロリーの麻薬だったのだ。自分の商品を売りつけられて激怒したロリーは手下を引き連れ、エディのアパートに向かったからさあ大変!エディのアパートで銃撃戦が…。



もともとは血みどろバイオレンスが苦手なdimだけど、これは全然平気!
殺人のシーンは「殺される側」ではなく「殺す側」を見せるので残酷さも感じない。
映画自体は血生臭いんだけれど、どちらかというと痛快さが強烈に残るクライムムービーである。

4人の若者も個性豊かで面白いけれど、彼らに関わってくるギャングやマフィアも、独特のユーモアがあって魅力たっぷり。
登場人物に魅力を感じさせるのは、絶妙なキャスティングにもあるんだろうなあ。
女なんてほとんど出てこない、クールでスピード感のある男臭~い感じにも好感がもてた。
あ、でも薬をやってラリっていた女の子がマシンガンをぶっぱなすシーンはかっこよくて好きだな。

誰が生き残るのか、誰が大金を手に入れるのか、先が読めないストーリーが新鮮でいい。
そして全く関係がないように見えた複数のストーリーが、最後に「きちん」と繋がって一箇所に集結させられるのだ。
全く無駄のない展開なのだ。
ガイ・リッチーの手腕には「お見事!」としか言いようがない。


冒頭の、Jスンが路上で盗品を売る場面はインパクト大だったな~(爆)。
実際にテキ屋をやっていという逸話を何かで読んだが、スラスラと口から出てくる流暢なセリフは流石である。
経験がなせるワザといったところか(笑)?
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「ローズ・レッド」

2006-03-30 01:50:29 | 映画・DVD【ら】
最近のスティーブン・キングの作品、「ドリームキャッチャー」と「シークレット ウインドウ」は自分の中ではイマイチだったのですが(〆が甘い…)、これは長いけれど時間を感じさせないくらい面白い作品でした。
まあ観ながら結構つっこみは入れておりましたが(笑)。
実はジュリアン・サンズが好きになった記念すべき作品であります。


超常現象研究家ジョイスは幽霊屋敷『ローズ・レッド』に眠る霊を呼び覚ますため、超能力者たちを集う。『ローズ・レッド』では建造当初から相次いで不可解な事故や失踪事件がおきていたが、今では屋敷が自らの意思で部屋を増やし成長を続けるようになっていた。そして調査決行の日がやってくる。一行は屋敷で少女の霊と遭遇し、危険を感じその場を離れようとするが、そこには見たことのない廊下が新たに存在してた。ついに『ローズ・レッド』が目覚めたのである…。


超能力たちは、屋敷のただならぬ気配は感じたものの、自分たちが命をおとすことになろうとは思ってもいません。
しかし犠牲者がでたことで彼らは動揺します。恐怖を感じ、ジョイスに屋敷から出ることを持ちかけます。
人命の安全より研究を重視するジョイスは、彼らの言うことに耳を貸しません。



が、どちらにしても彼らは屋敷からでることが出来なかった。
『ローズ・レッド』がそれを許さなかったからです。
そして次なる犠牲者が…。

屋敷に閉じ込められた彼らに刻々と迫りくる最後の時。
追い詰められた人間は徐々に本性をあらわしていきます。
自分だけ助かろうとするもの…。
自分の命を犠牲にして他の人間を助けようとするもの…。
そして最後に生き残るのは…。
dimには意外な人でした~~~(笑)。


出てくる幽霊は「燻製もどき」で怖くなかったのですが、幽霊が出そうな馬鹿でかい屋敷の雰囲気が怖かったです。
でも一番怖かったのは、研究に没頭するあまり何が一番大切なのかを見失ってしまったジョイスでした。

ちなみにジュリアン・サンズは『遠感、テレパシー能力』を持つ超能力者の役でした。
キッチンで自分でスクランブルエッグを作り、ワインを飲みながら食べている姿が可愛かった♪きゃ~~~♪
エメリー役のマット・ロスとその母親がこの作品を盛り上げるおいしいキャラでした。インパクト大でしたね。


カリフォルニアに実在する、ウィンチェスターの屋敷がこの作品のヒントになったそうです。霊媒師の言葉に従い、2代目当主の妻サラが増築をし続けた結果、部屋数は160を超えたというからオドロキですよね。
コメント (4)
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