『奈良の都は、赤い柱に緑の窓枠の寺院、天井画は極彩色であった!』
私は、奈良で『奈良時代の木造建築』の研究をしていた時期がありました。
『皆さんは、奈良時代の寺院が、どのような色彩だったかを、想像出来ますでしょうか?』
ほとんどの方は…
『モノクロの世界を連想されるのではないでしょうか?』
現在…
『解体修理されている、薬師寺東塔は1300年前に建てられた姿を今に残しますが、解体前の塔の感じは、黒っぽい感じでした。』
『でも、これは、創建当初の色ではないのです。』
創建当時は…
『柱等の木材部分は、赤くて、窓や窓枠は、緑色だったのです。』
『はっきり言って、ど派手な色彩の寺だったのです。』
『薬師寺だけでなく、他の寺も同じく、ど派手だったのです。』
そもそも…
『日本民族は、カラフルな色彩を好む民族だったのです。』
『戦国時代の甲冑なども、赤い糸をはじめ、カラフルな糸をふんだんに使って造られていて、日本人特有の美意識を感じます。』
それが…
『江戸時代になると、派手な着物等を、贅沢と考え、一気に地味な文化へと変貌して行きます。』
『そして、地味な色彩が、ワビやサビを感じると言う不思議な文化へと変わって行きました。』
この傾向は…
『建築物や絵画と言った、芸術文化にも、大きな影響を与え、最近迄、この傾向は続いています。』
日本では…
『この地味な色彩文化に、違和感を感じ、最初におかしいと言い始めたのは、岡本太郎さんだった様に思います。』
『岡本太郎さんは、縄文土器の様に、形を越えた形! 奈良時代の建築物や絵画の様に、色を越えた色! に日本人の特徴を見いだしました。』
最近は…
『NHKのアナウンサーも、白いワイシャツだけでなく、カラーシャツを着る事も多くなりました。』
『通勤のサラリーマンも、もっと、色彩豊かな仕事着で良いのではないかと思います。』
だいたい…
『仕事のできる人程、派手で、リクルートスーツみたいなものを着ている人なんか居ません!』
『有名な戦国武将だって、皆、派手な出立ちで戦場に赴いたのです。』
色彩豊かな生活は…
『人生を豊かにし、毎日の生活に活気を与えてくれます。』
『家の中の壁紙を、派手な色に変えるだけで毎日の生活に活力が出るのです。』
…レッツ!派手!