アジア都市シリーズ その5 ソウル

2005年10月24日 | 
空港に降り立つと、やはり「キムチ」の香りがしました。
韓国の首都「ソウル」
まだ、日本に対する感情は今以上に激しく、理解も乏しかった頃です。

中心部からすこし外れると、未だトタン屋根の市場が立ち並び
地下鉄の走る高架下には、薄暗いビリヤード場で「賭け卓球」。
90ウォンの使い捨て傘の骨は竹で出来ていて、
青いビニール袋が貼られている。
そんな、下町の風景が残っていました。

オリンピックを契機に著しく発展した街。
もちろん都心部はロッテホテルや東大門、南大門を中心に栄え、
梨花女子大周辺にはお洒落な店が建ち並ぶ近代都市に変貌していました。

都心の夜景は確かに綺麗です。でも、それはどこの国にもありがちな、
「ビルが建ち並ぶ」夜景でしかありません。

下町あたりの、低い屋根が並ぶそのところどころから漏れる灯りと、
教会の赤い十字架のネオン。
そんな優しい夜景が、瞼に焼き付いています。

残念だけれども、もうこの街にその風景は残っていません。
コメント (5)
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