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君のこころはどう?[その15]

2013-02-01 08:41:38 | thought
えー、お題の「君のこころはどう?[その15]」です。

父親の自殺について

最近になって、ようやく少し心の中での整理がついたと思う
父親が自殺をしたのは、私が22歳の夏である
実は、それが自殺であったことが分かったのはそれから3年後のこと

私が22歳の夏、「小旅行に行く」と言い残して、1ヶ月たっても帰ってこなかった
いわゆる「蒸発」である
その時、父には付き合っている人がいた
父は、その人と結婚を考えていたらしい
しかし、その相手の人が病弱であったことから、祖母が反対していた
ある日、父と祖母は口論になり、父が「出て行ってやる!」と言い残して実家をでた
私たち子供には、「ちょっと、この人と旅行に行く」ということを言っていた
正直、私は父の再婚を「いいんじゃないの、もうそろそろ」と思っていたので
反対はしていなかった
1ヶ月ぐらい帰って来なくても、「どこかで2人で暮らしているのだろう」ぐらいに
思っていた・・・・

普通なら警察に捜索願を出すところだが、祖母の「世間体が悪い」という事で
出さずにいた

父がいなくなってちょうど1ヶ月たった頃、「1通の手紙」が届いた
それは、紛れもなく父からのものであった

内容は、私たち子供一人一人に宛てたもので、まず、「探さないでほしい、この人と一緒になる」ということが
書いてあり、私や、妹たちに対して「今まで、親らしいことは何もしてやれなかった、ゆるしてくれ」ということと
私に対して「後を頼む、貯金は全部やるから」というようなことを書いてあった
いや、「書きなぐっていた」のである

私は「遺書だ」と直感した

そして、その時心の底に「どーん」という音が鳴り響いた

その時、祖母は「一緒になるって書いてあるから、どこかで暮らしているんだろう」
そして「本人が帰ってくるまで、探さない方がいい」と説得されて、結局そのままになってしまった

それから、3年後・・・・

1本の電話からはじまる
九州の港町の警察からの電話だった
「あなたのお父さんの車が、港から引き上げられた」ということだった
私は、「どういうことですか?」と聞き返した
警察の人は「その車の中から男性と女性の骨が出てきた」というのである

「・・・・・・・・」言葉がでなかった

それから、私は、身元確認のため、叔父と一緒に、九州へと向かった

そこに待っていたものは、子供用の棺が2つと、色んな物が、ビニールシートの上に
並べられていた
そこに、父親の免許証と、父がもっていた、見覚えのあるくしがあった
「父のものです」私は答えた
そのあと、2つの棺のうち、「男性」と書かれた紙が貼ってある方の蓋があけられた

中には、幾つかの骨と、頭蓋骨が入っていた
「これがあなたのお父さんです」と警察の人が言った
私はその時正直、「こんなに頭が小さかったっけ」と思った
と同時に、涙がこみ上げてきた

それから、帰りの列車のなかで、ずっと「何でだろう?どうして?」という言葉が
私の頭を駆け巡った・・・・・

未だに、あの骨が父だったとは信じられない

ある日、ひょっこりと、何事も無かった様に帰ってくるのではと思うのである
でも、現実は、確かに父はもういない・・・

私は、父に対して、ぶっ飛ばしてやりたかったのと、一緒に酒が飲みたかったという
気持ちが、心残りになった

以上が2001年夏時点での書き込みです。

父については、今思う事として、父は父なりにいろんな事で悩んでいたんだと思いました。

父の周りの人が、もっと親身になってくれる様な人が一人でもいたら、
結論は変わっていたのかも知れません。

その役割を自分が出来なかったのが非常に悔やまれてなりません。

でも、子供の言う事を聴く様な父ではなかったので、やはり、父に親友と呼べる
友人でもいてくれていたらと思いました。

その16に続きます。

ではでは