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詩人・そらしといろのブログ~お仕事のお知らせから二次創作&BL詩歌まで~

朝日新聞・夕刊「文化面」に、詩「自由な速さで」が掲載されます

2016-12-16 16:36:39 | 主な仕事の記録
12月21日(水)の朝日新聞・夕刊「文化面・あるきだす言葉たち」に
詩「自由な速さで」が掲載されます。
年末の忙しい時期だからこそ、ちょっと立ち止まって息抜きできる詩を書こうと思いました。

お見かけしましたら、よろしくお願いいたします。

詩集『暁を踏み割ってゆく』にまつわるよもやま話

2016-12-06 17:07:01 | 主な仕事の記録
詩集『暁を踏み割ってゆく』(ふらんす堂)を著者なりに、あれこれ紹介してみます。

【幻のタイトル】
詩作品そのもののタイトルも、詩集のタイトルも、私は最後に考えて付けています。
このたびの詩集は『暁を踏み割ってゆく』というタイトルになりましたが、初期段階では「スイッチ」という仮タイトルが付けられていました。
私なりに“スイッチ一つで世界が変わる”意味を込めたのですが、タイトルにしては軽すぎるというご意見をいただいて変更となりました。
ところで、『暁を踏み割ってゆく』は詩作品の詩行から抜き取ったものです。
どの作品の詩行かをぜひ、探してみてください。

【21編の詩/210のイメージの断片】
この詩集は断章形式の詩作品を21編収録しています。
1つの詩に1から10まで番号を振り、断片的にイメージを繋げました。



番号を振ることで詩のなかにコマ割りができて、絵のない漫画のように見えるかも、と作者が気付いたのはつい最近のことです。
大きな物語はありませんが、ここ!という場面を言葉に凝縮してみたので、お好きなように妄想をお楽しみください。

【詩集のテーマ/萌え・BL・終末/について】
なぜこのテーマにと聞かれたら、やっぱり私自身が「萌え」と「BL」が好きで、それらが癒しの感覚だからです。
終末については、終わることは寂しく、悲しいことだと思いますが、終わることが癒しになる可能性もあるのでは、と私は考えています。

この詩集は、萌えやBLというキーワードを添えた詩集にすることで、萌え読み・BL読みをして大丈夫という目印になってくれたら、と思います。
収録した詩作品は、見方によっては濃厚なBLにもなるし、ライトなBLにもなる、という感じです。

逆に、これらのキーワードが苦手で手を伸ばさない人もいると思います。
苦手なものは無理に読むものではないです。
私も苦手なものは、とりあえず後回しにしています。
でも、なにかのきっかけでいつか、読みたいと思う日が来るかもしれません。
そのときは、お手に取っていただけましたら幸いです。

【景色が景色を呼んでくる】
この詩集では、アニメ「終わりのセラフ」、ミュージカル「テニスの王子様」を見て書いた、二次創作の詩作品が含まれます。
どちらの作品も、アニメーション・演劇というかたちで表現されたものを、私が見たわけですが、私というフィルターを通過した瞬間に、画面や舞台上に制限されていた景色が、もっと大きな広がりを持って見えてくるんです。
その画面や舞台上からはみ出た部分を言葉に置き換えて、詩というかたちで表現しました。

私は、一次創作・オリジナル作品ってどういうものなんだろう、と常々考えます。
たとえば、詩集に収録した「薄目の無防備」という詩は、眼鏡についての妄想です。
だから、これは眼鏡がなければ生まれなかった作品で、眼鏡の二次創作作品と言えるでしょう。
世の中のあらゆるものを、自分という人間を通して表現したものが作品と呼ばれるのだとしたら、ほんとうのオリジナルって何だ?と、思ってしまうのです。
でも、既に在るものから見える景色も、人それぞれに少しずつ違っていて、その違いを伝えるために、表現したいんだろうなぁ、とも思います。

※アニメ「終わりのセラフ」を想って書いた作品は「プラスでもマイナスでも1であるべき彼らについて」、ミュージカル「テニスの王子様」を想って書いた作品は「たましいレイヤード」です。

【舞台装置としての詩】
私は、萌えを原動力に詩を書いています。
萌えから生まれた詩が、ほかの萌えと結びついたら、とても嬉しく幸せです。
なので、この詩集の言葉たちは、あなたの推しキャラ・カプのシチュエーションや舞台装置として、どうぞご自由に楽しんでください!

文学フリマ@東京・2016/11/23、お疲れ様でした!

2016-11-24 16:00:56 | 主な仕事の記録
昨日の文学フリマは無事に終了いたしました。
ブース【稀人舎・オ51-52】へお立ち寄りくださった皆さま、有難うございました!
普段は会えない方々にもお会いできて、気になる本が買えて、とても楽しい一日でした。

最速販売となった新詩集『暁を踏み割ってゆく』(ふらんす堂)は、8冊が旅立ちました。
特製カタログ『長野まゆみと詩人たち』もよく売れて、残部僅少となっております。
今回も稀人舎さんはアイテム数がたくさんで、本当に本屋さんのようでした。
たくさんのアイテムが少しずつ売れていく様子は、何回見ても嬉しいです。
次のイベント参加は、来年の春の文学フリマ・東京かな、と思います。

暁を踏み割ってゆく』は、11月中に書店等々で販売開始予定です。
書店等でお見かけの際は、ぜひお手に取ってご覧ください。

それにしても、11月に雪が降るとはー!
朝は、窓の外の音が静かで、逆に物音が立つといつもより響いていた感じがした。
そして、夕焼けが綺麗だ。



【文学フリマ・東京】新刊・既刊、色々販売します【 #bunfree 】

2016-11-23 18:59:43 | 主な仕事の記録
第23回文学フリマ・東京が、11月23日(水・祝)に開催されます。
今回も、私は稀人舎さんのブース【オ51-52】で新刊・既刊本を販売いたします。
当日は、私も店番をしたり、会場内でお買い物をしたりしています。
販売物のお品書きは以下のとおりです。
未決定の価格と部数は後日、お知らせいたします。
(追記:2016/11/16・/11/17・11/19)


【新刊】
新詩集『暁を踏み割ってゆく』
価格・2,000円/部数/・10冊

BL小説『二人になるまで一人旅』
価格・300円/冊数・25冊


詩誌『アニポエvol.4 特集・腐女子・腐男子が紡ぐ~二次創作BL詩&俳句&川柳~』
無料配布/冊数・30冊

参加者(敬称略)/作品タイトル/参考アニメ作品タイトル
佐々木紺   俳句「縫合」/『おそ松さん』
平田有    川柳「靴下の作法(銀河系Ver.)」/『おそ松さん』
黒崎立体   詩「ふたつの桜」/『僕だけがいない街』
望月遊馬   詩「薄暗い雨を抜けて」/『LOVE STAGE!!』
そらしといろ 詩「海辺の葬列」/『91days』
杉中昌樹   詩「アイドル降臨」/『食戟のソーマ』


【既刊】
第一詩集『フラット』
価格・1,500円/冊数・5冊

ミニ詩集『palette』
価格・600円/冊数・9冊

特製カタログ『長野まゆみと詩人たち』
価格・1,000円/冊数・17冊



【第23回文学フリマ・東京 開催情報】
開催日………2016年11月23日(水・祝)
開催時間……11:00~17:00予定
会場…………東京流通センター 第二展示場
アクセス……東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分



【文学フリマ・東京】新刊/BL小説あらすじ【 #bunfree 】

2016-11-17 13:27:37 | 主な仕事の記録
第23回文学フリマ・東京にて販売する、新刊のオリジナルBL小説の紹介です。

BL小説『二人になるまで一人旅』
価格・300円/冊数・25部
販売ブース【稀人舎・オ51-52】


【あらすじ】
入学した高校で中谷竜生と星村彰太は出会った。
高校生活の3年間で、とても仲の良い友達となった彼らはいつも二人組でいた。
楽しい高校生活も終わりが近づき、彼らは日帰りの卒業旅行へ出かけた。
教室ではない場所で、卒業後のそれぞれの日々を想像した中谷は、星村がいつの間にか、自分にとって友達よりも大切な存在になっていたと気付く。
しかし、中谷はその想いを胸に隠したまま、高校を卒業した。
大学へ進学した中谷は、中谷のように同性の友達に想いを寄せる男子学生・桜庭拓也の話しを聞いて、星村ともう一度会いたいと思うようになる。
高校を卒業してから10年後の秋の日、中谷は星村と再会を果たして……。

ボーイズでラブだけど、恋とは言いきれない「好き」という気持ちと、育ってゆく愛情のお話しを目指しました。
………………
稀人舎さんのブログ【稀人舎・本買ってください】では、小説の冒頭を立ち読みできる画像がアップされています。
稀人舎さんでの他の新刊・既刊・手作り本のお品書きも続々更新されています。
そちらもぜひご覧ください。



【本文からの抜粋】

「あー、ちっくしょー、負けた!」
「お疲れさん」
「あ、俺にも貸して」
 負けたゲームの画面を閉じ、星村は首だけで振り返り中谷の目を見て言う。
「塗ったげるよ」
「ん」
 さも当然のように、中谷が星村の唇に自分のリップクリームを塗る。彼らを囲むようにいる仲の良い男子生徒たちは、何事もなく漫画を読み、ジュースを飲んでいる。

(「1・卒業の旅」より)
――――

「愛に対しては適当しないよ、俺は」
「……」
「なーんちゃって?」
綺麗な顔立ちの人の怖い顔は本当に迫力がある。それを自在に操る桜庭は、中谷を安心させるように相好を崩した。

(「2・ここからの一人旅」より)
――――

「そんなに変わっちゃったかな、俺」
「いや、なんていうか、大人の彰ちゃんだなぁって」
「それなら、たつおもそうだよ、大人のたつおって感じがする」
そうかな、と中谷はつぶやいた。それは自分自身への問いかけでもある。高校を卒業してからの 10 年間で、自分はあの頃よりも大人になったのだろうか。

(「3・ここまでの一人旅」より)
――――


『現代詩手帖』2016年10月号・小特集は【長野まゆみと詩人たち】です

2016-09-26 15:22:13 | 主な仕事の記録
9月28日に発売予定の「現代詩手帖・10月号」では、【小特集・長野まゆみと詩人たち】が組まれています。
これは、今年(2016年)の4月にジュンク堂書店池袋本店にて、詩人・三角みづ紀さんと共に開催した企画展「長野まゆみと詩人たち」に基づいて構成されています。

この特集号には、長野まゆみさんの読み切り作品が掲載されています。また、4月8日にジュンク堂書店池袋本店で行った、長野さんと三角さんと私によるトークショーが、加筆訂正された文章として収録されています。
そして、企画展にご参加いただいた詩人の皆さんの詩作品は、詩人それぞれに長野さんの作品との想い出を一言添えて、収録されました。
その他にも、企画展や長野さんに対するエッセイも掲載されており、企画展の特製カタログとはひと味ちがう面白さが詰まっている1冊となっています。
「現代詩手帖」はこちらのサイトからも購入できます→思潮社 現代詩手帖

お見かけの際には、お手に取っていただけましたら幸いです。

読売新聞・夕刊「日本語面」に、詩「鍵のような小指」が掲載されます

2016-08-24 14:48:54 | 主な仕事の記録
8月26日(金)の読売新聞・夕刊「日本語面」に、詩「鍵のような小指」が掲載されます。
動詞の「閉める」というお題をいただいたので、「閉める」イメージを膨らませて書きました。
わりとコンパクトな作品ですが、そこからの妄想を楽しんでいただけたら嬉しいです。

お見かけしましたら、よろしくお願いいたします。

『現代詩手帖』2016年8月号・特集【2010年代の詩人たち】に寄稿しました

2016-07-28 14:51:34 | 主な仕事の記録
雑誌『現代詩手帖』2016年8月号・特集【2010年代の詩人たち】(思潮社)に、詩「モーション」を寄稿しました。また、アンケートにも回答しました。
2010年代の詩人の皆さんの、最新作がたくさん読める一冊です。
アンケートへの回答にも、詩人それぞれの考え方や好きなモノが見えてきて、面白い記事になっています。

たぶん、詩そのものは何でもない日常からも出現するものだと思っています。
(最近は、非日常と日常の境目がなくなりつつありますが。)
詩に限らず、何かを表現する人は、それを見てしまったからつい、何とかして掴んで、表すのだと。
それって何だか、お化けや妖怪を見てしまった感覚に似ているのでは、と思う今日この頃です。


野川朗読会7が終了いたしました。

2016-07-19 17:34:37 | 主な仕事の記録
昨日、無事に「野川朗読会7」が終わりました。
今年も満員御礼で、たくさんのお客様がいらしてくださいました。
梅雨の晴れ間の暑いなか、ご来場くださり有難うございました!

今回は事前にお知らせしていた出演者の、相沢正一郎さんと北爪満喜さんが急遽ご欠席となり、当日に少しプログラムが変更となりました。
それでも、出演者皆さんの迫力ある刺激的な朗読は、野川の野鳥にまで届いたかと思われます。

野川朗読会では毎回、朗読前に一言を発するのですが、
今年のテーマは「私の名前~私はみんなにこう呼ばれたい~」でした。
出演者それぞれの「私の名前」をまとめておきます。(敬称略)

一色真理・「しんちゃん」
伊藤浩子・「ザロペチョ」
生野毅・「名なしのクイ」
渡辺めぐみ・「みよじ」
そらしといろ・「そらいろ」
三角みづ紀・「海」
長野まゆみ・「なが°のさん」
田野倉康一・「たのくらくん」
新井高子・「子蛸ちゃん」
樋口良澄・「松の木屋」
杉本真維子・「真維太郎」
岡島弘子・「ろこ」

トークテーマの"名前"にちなんだ詩を朗読された方が多かったようでした!
私はそこをあまり意識していなかったのですが、書き下ろした詩にたまたま、"名前"という言葉が入っていることに、実は朗読の最中に気づきました。

今年の野川トークは、企画展の共同主催者である三角みづ紀さんも加わりました。
トークテーマは、「宮沢賢治と稲垣足穂が好んだ美術のちがい」という感じでしょうか。

今年は宮沢賢治の生誕120周年記念です。(宮沢賢治は1896年生まれ。)
宮沢賢治が大好きな長野さんはふと、稲垣足穂が1900年生まれで、賢治と同年代であったことに気づきます。
賢治も足穂も、"鉱石"や"天体"という共通点が作品に見られるのに、二人が好んだ美術はまるで性質の違うものでした。
(美術の年代はそらしが調べたものなので、正確なものではない可能性もあります!)

【賢治が好んだ美術】
・イギリスのヴィクトリア朝……1837~1901年頃
・ラファエル前派……1850年頃
・ウィリアム・モリス商会……1860年頃
・印象派……1869年頃
・後期印象派……1870年頃

【足穂が好んだ美術】
・キュビズム……1909年頃
・ダダイズム……1915年頃
・シュルレアリスム……1924年頃

賢治が好んだ美術は、賢治が生まれる以前の時代に流行ったもので、人物と風景を描いた絵画作品が中心です。
足穂が好んだ美術は、足穂が思春期から青年期にかけて流行ったもので、オブジェや抽象画が中心です。
ちなみに、二人とも実家は裕福な家庭です。

トークの内容で印象的だった部分を、会話っぽく記しておきます。(敬称略)

長野 「たぶん賢治さんは、デュシャンの【泉】を賢治は受け入れられなかったと思う。」
田野倉「賢治は盲目的に好きになる部分があるから、情報通でもダダなどは目に入らなかったのかもしれない。」

長野 「『銀河鉄道の夜』は西洋的な風景が細かく描かれていますね。」
三角 「どこを想像で書いたのか、身近な素材を使ったのか……。」
そらし「生き物の描き方はかなり飛躍しているから、これは想像だと思う。」
田野倉「投稿の詩作品のように捉えれば、どこが想像でどこがネタ元があるか、なんとなく分かると思う。」
三角 「そう言われると、見分けが付けられそうです!」
長野 「じゃあ、これらの景色は画集や写真を見て描いた可能性も?」
田野倉「画集や写真を見た可能性もあるけれど、賢治はどちらかといえば、言葉から更なる妄想を膨らませるタイプかと。」

そらし「今回、二人の好んだ美術を比べてみると、賢治は絵画作品にも、人物を欲したのだと思います。春画収集をしていたから、ヴィクトリア朝のヌード作品の肉体美にも興味があったのかと。」
長野 「(ヴィクトリア朝のヌードは女性だけでなく)男性のヌード作品もありました。」
そらし「!!でも、足穂にはちょっと、肉肉しい絵だったから、ダダやシュルレアリスムに行ったのかと。」
長野 「足穂さんはおしりは好きなんだけれどね。」



東京ポエケット、お疲れ様でした

2016-07-11 16:40:53 | 主な仕事の記録
7月10日(日)、ポエケットは無事に開催されました。
私は稀人舎さんのブースでお手伝いをしていました。
ご来場いただいた皆さま、ブースへ遊びにいらしてくださった皆さま、有難うございました!

今年のポエケットでのゲスト朗読は役者で朗読詩人の川島むーさんと、特製カタログの編集とデザインを手掛けてくださった、カニエ・ナハさんが、印象的な朗読を披露してくださいました。
川島さんは浴衣を着ていらして、見た目からして涼し気に。大阪弁の響きが心地よかったです。
カニエさんは、下駄でリズムを刻みながらの朗読。呼吸の間合いに緊張感がありました。

Web上では知り合いでも、オフラインでは初めましての方にもお会いできて、嬉しい一日になりました。

次に参加するイベントは、11月の文学フリマ東京を予定しております。
新刊が用意できるよう頑張ります~。