citron voice

詩人・そらしといろのブログ~お仕事のお知らせから二次創作&BL詩歌まで~

川にのまれる

2009-11-07 23:46:02 | 日記
今日は部活をサボタージュして、行って来ました。

『野川朗読会~野川、多摩川、川と私』

詩人:岡島弘子さんが主催し、新川和江さんをはじめ第一線で活躍する多くの詩人が集まっていました。
主に詩の朗読と、川、特に武蔵野を流れる野川についてを語る会でした。

何故に、しがない大学生の自分がこのような、大物詩人の集う朗読会を知ったかと言うと、大学の授業で知り合った先生から案内状をいただいたからです。
生の朗読会を聞くのは初めてで、いちいち涙腺が決壊しかけ、言葉の魔力に対して何の防御もできません。

恩師のおかげで、一生すれ違う事すらなかったはずのお方に、お会いできました。
私が詩を書いていきたいと思うきっかけを与えてくださった、長野まゆみ先生です。
気さくで朗らかな優しい方で、少しお話もしていただき、本当に、詩人になりたいです、今。

会場は割りと小さな集会室で、詩人との距離もほとんどなく、私が座っていた席の後ろに、長野先生がいらっしゃり、身体中の血液が氾濫し、頭も身体もざわざわしっぱなしでした。
テーマは野川という事で、川と文学作品・詩作品の関係性や、それぞれの詩人が抱く川のイメージを本人から直に聞けました。
今、神話の授業を受講しているのですが、大きな川の流域には文明・文化が起こりやすい(例:エジプト文明とナイル川)、という話を聞き、川は魚や豊かな土壌だけではなく、実に色々な物語を常に流しているような気がしてきます。

生家の近くにある川の印象が、その人の中にある川の原風景になるようです。
ちなみに新川和江さんは田川、長野先生は野川で、それぞれに面白いエピソードがあり、意外な一面を見ました。
また、長野先生も『改造版 少年アリス』の7章を朗読してくださり、改めて長野作品と川の関連を確認できました。

私が生まれ育った土地の近くの川は、知っている限り全てどぶ川です。それでも、小学生の頃は笹舟を幾度も流しました、もしかしたら海に続くかもと思いを込めて。

濃密な4時間半、詩人たちと長野先生の言葉にのまれ、会が終わる頃には呼吸がうまくできない、陸に上がった魚になっていました。
大好きな長野作品『鉱石倶楽部』にサインをしていただき、一生に二度とない事が立て続けに起きて、今日は本当に、すごい一日でした。。。

焦点、焦げるような眼差し

2009-11-03 23:06:26 | 日記
さて、今年はマンドリンクラブの定期演奏会が例年よりも遅いため、まだまだ練習真っ只中です。
定演さえ終わればと思う部分もありますが、定演は定演、良い演奏、伝わる演奏をするために皆それぞれ悩んでいます。
今年は割合ファンタジックな、異世界感たっぷりの曲目かと思われます。マンドリンオーケストラの、小技総特集といった感じです。

9/20〆切の新人投稿作品の結果が、10/28発売の『現代詩手帖/11月号』に載りました。
今回は選外佳作です。なので本文の掲載には至りませんでしたが、名前と作品タイトルだけは記載されます。
前回同様、投稿ネームは“そらし といろ”となっています。作品タイトルは『キュウタイ』というものです。

今月の現代詩手帖では、過去の新人投稿欄作品の特集が組まれていました。
記事には、現在、新人投稿欄の選者を務めている井坂先生と高貝先生の対談がありました。
内容としては、今の新人投稿欄は、ある程度のレベルを保っているが、これぞ……といえるような作品が出てこない状態らしいです。
そういう風に感じられていると思うと、登校用の封筒を掴む手が、空をさ迷います。
投稿する方としては、何が光るものなのか分からないまま、作品が一体どんなものなのか客観的な視点が分からないまま、投函する瞬間まで悩んでいます。

その悩みも起きないような作品がきっと、輝く何かを秘めている作品なのだとは思いますが。
縁あって、今週の土曜日に、大学の授業でお世話になっている先生が出演する朗読会に行きます。
なんと、憧れの、雲の上、いや、鉱石の中にいるあのお方に、会える、ようです。
自分にとっては、ある意味で就職活動、進路相談会と言った意味合いも含みます。
貴重なお話、鼓膜に録音してきます。

自分が本当に作家として活動していけるのか。
この朗読会で、何か流れが変わる、増えるかもしれません。。。