citron voice

詩人・そらしといろのブログ~お仕事のお知らせから二次創作&BL詩歌まで~

9月のいろいろまとめ

2014-09-25 15:46:36 | 日記
クロコダイル朗読会が近づいてきました!
今週の日曜日、9月28日に開催します。
詳しい情報は、上のリンクからご覧ください。

ブログの更新が、歴程の夏のセミナー以来、がっつり空いてしまいました。
何もなかったわけではなく、むしろ色々ありすぎて、更新するのが追い付かなかった感じです。

一番の変化は、眼鏡が新しくなりました!
目が悪いので、眼鏡は顔というよりも身体の一部です。
今まで使っていたのは、学生の時に買い替えたもので、5年ほど使いました。
当然、視力はまた下がり、レンズが合わなくなってきました。
以前のフレームも好きなんですが、思い切ってフレームごと新調しました。
大好きなブラウン×ブルーの組み合わせ!なんと、おフランス製、めっさオサレ……。
購入したお店は眼鏡に仕える執事がいらっしゃる執事眼鏡 eyemirrorさん。
検眼、眼鏡の選び方、仕上がり後の調整など、とにかく丁寧に対応してくださって、助かりました。そして、ときめきました!
良い品物が良心的なお値段で買えます。
眼鏡モチーフのアクセサリーや、眼鏡関連の小物もあるので、ちょっと覗くだけでも楽しいです。

オルセー美術館展に行きました。初めての国立新美術館。
9月13日に行ったのですが、3連休の初日だったためか、かなりの混雑。
混雑に負けないよう、気に入った絵をじっくり眺めていました。
この展覧会の目玉は、たぶん、「笛を吹く少年」/マネ作、「草上の昼食」/モネ作、などでしょう。
もちろん、この2作の迫力は素晴らしかったです。どちらの作品も、想像以上に大きいサイズでした。
「笛を吹く少年」は本当に、画面からするっと出てきそうな雰囲気で。
でも、少年好きとしては、モネの描いた「アパルトマンの一隅」という絵との出会いが、衝撃的というか、
個人的に、とても理想的な一枚の絵でした。
「笛を吹く少年」は画面から出てきそうでしたが、「アパルトマンの一隅」は画面へ吸い込まれそうな感じです!
絵の前に立っていると、薄暗く、薄青い室内にたたずむ少年に導かれるように、ふっと、身体が前のめりになりそうな……。
絵の奥には本かなにかを読んでいる婦人もいて、奥行きがあり、色合いも青系統で幻想的でした。

週末ごとに、友人や詩人と会って、詩や原稿も書きつつ、9月はあわただしく過ぎています。
読みたい本が積み上がるばかりで、どうにかせねば。
9月のラスボス、クロコダイル朗読会にて、色々な方とお会いできれば嬉しいです。



写真と箇条書きで振り返る・歴程 夏のセミナー in 川内村

2014-09-05 15:51:54 | 日記
【8/29(金)】
・13:30には郡山駅に到着する。新幹線から降りてきた方々が、ほとんど歴程の同人だった。

いわなの郷コテージへ到着して荷物を置いたあと、かわうちの湯で温泉に入る。
 セミナーが始まる前に、ありのままの姿を見せることに。広々とした温泉施設、気持ちも開放的になる。
 そういえば、蝉があまり鳴いていなかった。秋の虫の声の方がよく聞こえた。

・お風呂のあとは夕食をいただくために、小松屋旅館へ移動。心平さんの色紙や書、手紙などが展示されている。



・美味しいお酒とご飯をいただいて、コテージへ戻る。連句と朗読会のクラスが開かれる。

・私はこの日、連句に参加した。
 お酒が入った諸先輩の皆様が、気持ちよさげに意見を交換しながら、連句が作られる。
 連句の作法を全く知らない私は、先輩方の意見を聞きつつ、雑の七・七を返す、妙に褒められる。

・当然、山間にあるコテージなので、虫のサイズも大きく、種類も豊富。
 手のひらサイズの蛾を発見して心臓が止まるかと思った。

・コテージの傍を川が流れており、水音を聞きながら横になるも眠れず、夜中に降り出した雨音が重たかった。

【8/30(土)】
・朝6時に村内放送で、唱歌「牧場の朝」が流れてびっくりする。

・コテージのあるいわなの郷の内部にある幻魚亭で朝ごはんをいただく。

・午前中はいわなの郷の内部にある交流館にて、歴程発行人の新藤凉子さんから、心平さんのお話を聞く。
 心平さんが川内村を訪れた時は、浴衣、麦わら帽子、下駄、という姿だったらしい、よく似合っていると思う。

・歴程同人の、井川博年さんが貴重な音源を聞かせてくださる。
 草野心平自身の朗読音源。萩原朔太郎、室生犀星、高浜虚子の朗読音源もあった。
 心平さんの朗読は、カエル語がすごかった。最初、フランス語かと思ったら、カエル語だった。カエル語を受信する。
 朔太郎と犀星の朗読は、緊張のせいだと思うが、面白いくらいに棒読みで、ちょっと笑ってしまった。
 虚子の俳句の朗読は、淡々としていた。たんたん。

・長福寺へ移動し、辻まことさん、会田綱雄さんのお墓参り。
 大きな天狗のお面が三つもあった、出るのだろうか、天狗。 

・昼食後、天山文庫へ。


・↑この写真、見づらいけれど、田んぼに“天山心平”と描かれている。毎年、田んぼアートを作っているそうだ。

・天山文庫の内部を見学させてもらう。
 蔵書数も素晴らしいが、建物の重厚感が素晴らしく、棟方志功や川端康成の書もあって、天山文庫そのものが歴史館のような存在。
 天山文庫には池も作られ、この場で天山祭りを行っているという。
 ある天山祭りの年、新藤凉子さんがこの池へ落ちたらしい。その様子がNHKのビデオに残っているという伝説。

・天山文庫のふもとにある、草野心平資料室へ立ち寄る。見応え十分、心平さんの色んな写真が見られる。

・夕暮れが迫り、平伏沼(へぶすぬま)へ行くか、行かないか、やや揉めたあと、結局、沼へ向かう。



・バスの運転手さんに、「モリアオガエルは今はいないけれど、虫がすごくいるし、沼までかなり歩く、往復40分くらい。」と警告されるが、湿った森の中をずんずん行く歴程同人たち。
 そもそも、何となくのイメージで、沼は平地にあると思っていたが、思いっきり山の上にあった。

・いかにもなキノコが生える小道を抜けると、なんということでしょう、平伏沼うつくしすぎる。
 天地がさかさまになっても気付かないくらいに、静まった水面に移る樹木がとても綺麗だった。

・ものすごく山道を登ったあとだったので、川口晴美さんと、『弱虫ペダル』の東堂君と巻島君が自転車でこの道を登っていそうだね、という話題で盛り上がる。



・避けては通れない現実を目にする。
 除染の作業員の方々もお見かけした。
 原発や放射能の知識は皆無に等しいけれど、美しい沼や天山文庫のある森を見たのだから、後世にも残しておきたい風景のために、何ができるのか。
 元に戻すことも大事だとは思うが、この事故を受けてのこれからの対策というか、新しい環境づくりが必要なのかもしれない。
 分からないけれど、分からないなりに考える。

・コテージへ戻り、夕食を幻魚亭でいただく。
 いわなの炊き込みご飯がおいしかった。いわなのお刺身も食べさてもらった。

・夕食後、連句と朗読会のクラスが開かれる。
 コテージへ向かう途中、見上げた夜空の星が、怖いくらいに見える。
 山なみにくっつきそうな位置の星、細かい星がもやもやと白くなっている。
 「天の川じゃない?」という暁方ミセイちゃんの声に、これが天の川かと感動する。人生初の天の川を体験する。

・朗読のクラスに参加したあと、連句のクラスへ合流する。
 朗読のクラスにて、なんだかやっぱり、すごく褒められて、ちょっと浮かれる。
 連句も無事に36句が完成する、春の七・七をつけさせてもらう。

・コテージにてカマドウマを捕獲する、後ろ足のばねの強さにビビりながら就寝。

【8/31(日)】
・起床時間よりも早く、地震が起きて、揺り起こされる。
 揺れ方が縦っぽくて怖かった。

・朝食をいただいたあと、交流館で朗読大会が開催される。
 参加者は、心平さんの詩と、自作の詩を朗読することがルール。
 皆さん、思い思いに心平さんの詩を朗読する。
 私は、『草野心平日記第7巻』から抜粋した日記を読んだ。内容に対して、会場がふふふという笑いに包まれる。
 朗読しながら、緊張に足が震えてしまい、少し早口になってしまったかも。

・朗読大会が終わると、いわなの郷ともお別れ。
 地元では見かけない虫のオンパレードに驚きつつも、川内村でしか見られない自然の景色に深く感動した。
 とくに、夜空はもっとじっくり眺めたかった。

・小松屋旅館にて、川内村は蕎麦が有名らしく、お蕎麦をいただく。

・郡山駅までバスに揺られる、自然というか、木々の群れがだんだん遠ざかり、景色が街へと変わってゆく。

・新幹線ならば郡山駅から1時間もしないで、地元へ帰ることが出来るし、福島へ行くことも出来る。
 こんなに近いのかと実感する。
 旅に慣れない私だけど、もう少し、日本を旅してみたくなった。
 日本は狭いってよく言われるけれど、狭い国内のことですら、知らないことだらけだ。



……思った以上に記事が長くなってしまったけれど、セミナーのことは大体、こんな感じです。
普段お会いできない人に会えて、お話し出来て、文学史を遡って、濃厚な時間を過ごせました。
使い捨てカメラで撮った写真、結構よく撮れていた、まだまだ現役です。

川内村の皆様、大変お世話になりました。
有難うございました!


いわなの郷に猫がたくさんいた、可愛かった。